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関西お魚事情♪

お魚って、実は小さな時は大っ嫌いで、せいぜい白身魚の切り身くらいしか食べられなかった私。
大人になって多少食べられるようになってきたけれど、それでも今のようによく食べるようになったのは自分で料理をするようになってからです。
あはは~いい年してって言われそうだけど結婚当初は魚触るのもイヤで(ダイビングもしてるくせに…笑 しかも晩婚でかなりいい年だったくせに…激爆)、秋刀魚もパックに入っていれば買えるけど、バケツやトロ箱などにドーンと入っているのはトングで取るのが出来なくて買えずにいたりしたへなちょこ主婦でした…。^_^;
でも自分で調理できるようになり食べなれてくると、魚って旬があるからおもしろいんですよね~。
奈良に引っ越してきてからは、関東では見かけなかった魚が結構並んでいたりしているので、食材の買い物好きな私の心はギュギュギュッと鷲摑みされ、魚食べる率はうなぎのぼりとなっています♪

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こちらの魚は「うおぜ」。
8月くらいからでしょーか、店頭で見かけるようになったのだけれど、うおぜって聞いたことないけどこれって姿形からして干物でお馴染みのエボダイでは?
早速ネットで調べてみると…。
日本での地方名はエボダイ(東京)、アゴナシ(銚子)、ボウゼ、ウオゼ、ウボゼ(関西・四国)、アマギ、シズ(愛媛)、バカ(高知)、クラゲウオ(兵庫・広島)、ナッカン、シュス(下関)、モチウオ、モチノウオ(九州各地)、ギチ(熊本)、コタ(鹿児島)など数多い。
Wikipedia イボダイの項より

あのエボダイのことを関西ではウオゼと言うのですね~。
それにしても高知ではバカと呼ばれているとはなんとも可愛そう…。(笑)

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バカって呼ぶなーーーーー!
と多分叫びたいのであろうウオゼ。
丸い目が可愛いです♪
焼いても煮付けてもおいしいのだそうですが、どうして関東近辺では干物でしか見かけないのでしょうね~。
エボダイの干物はとっても柔らかくて白身の具合が上品で、干物の中でも一番好きと言ってもいいくらい!
でも他の干物と比べてサイズ的には小さいのにお値段高いでしょ。
ってことは関東近海では収穫量があまりないってことなのかな。

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そんなウオゼを煮付けにしてみました♪
最近、魚の煮付けのおいしい作り方を知ってから、煮付け率が上がってます!

ウオゼは内臓を取ってから身の部分の両側に十字に切れ目を入れておきます。
そのウオゼを鍋に入れ、そこにウオゼが半分くらい漬かる量の日本酒を投入。
安くても良いので調理用ではなく普通の飲酒用の日本酒がいいですよ~。(調理酒だと塩分などが入っているので)
落し蓋をして強火にかけ8割方くらい火を通すつもりで煮て、その後大さじ1くらいの砂糖を入れ、ちょっと置いてから薄口醤油を大さじ1入れて再度落し蓋をして煮ます。(強火のまま)
煮汁が少し少なくなってきたところで多分味が薄めだったら醤油を追加し、落し蓋を外して煮汁をかけながら炊き、仕上げに醤油漬け保存しておいた山椒の実を加えてひと煮立ちさせて出来上がり!
これは、東京の日本料理店「かんだ」のご主人神田裕行さんが書かれていたのですが、魚はもたもた煮ていると臭みが出てきてしまうので強火で一気に炊き上げるのがポイントで(これで大体15分くらい)、炊くときも日本酒だけで炊くのです。
日本酒は水より沸点が低く、どんなに強火にしても65℃なので魚の身が固くならないんですって。
本当にこの方法だとどんな魚でもふっくらと炊き上がります。

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魚によってお醤油は薄口でも濃口でも。
散策中に見つけた奈良の街中の向出醤油醸造所の薄口醤油が私の最近のヒットで、これで煮物を作ると何でもほーんとにおいしいのです♪
最後に入れる山椒の実はお好みで。
うちは夫が山椒の実嫌いなので、夫の分を器によそってから私の分のみ山椒の実を加えてます。

夫にウオゼの説明をして「塩焼きだと干物の味と同じ味だよな~ってすぐに想像ついちゃうと思うので煮付けにしてみたよ~」と言ったら、「煮付けも想像どうりの味♪」って言われてしまったけれど…。(笑)
干物でもふっくらとしたあの身が、煮付けにすると更にふっくらと上品でおいしいです!

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そしてこのカマは何のカマでしょうか♪

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正解は、ヨコワ。
クロマグロ(黒鮪)の幼魚で、地方名としてヨコ、ヨコワ(近畿・四国)、メジ(中部・関東)、ヨコカワ、ヒッサゲなどがあるそうです。
関東ではメジマグロなんて呼んでますよね~。
私、どんな魚でもこのカマの部分が好きなんです~♪
黒マグロと言えば黒いダイヤと呼ばれるほど今や高級品化しているけど、カマだったらお財布にも優しいので気軽に食べられますよね。
こっちに来てから、近くのデパートの魚売り場でカマとか頭とかアラがいつも豊富に安く売っているのがとっても嬉しい♪
これも近海産でカマが二つ入ってこのお値段なので、カマ好きにとってはホクホクです~♪
マグロの成魚のカマだとすごく大きくて半分に割ってもらわないとグリルにも鍋にも入らなかったりするけれど、このヨコワのサイズだと扱いやすくて便利です。

これも煮付けようかと思ったけれど、他のメニューとのバランスもあり焼いて食べることにしました。

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身の部分に塩して少々置き、温めた魚焼きグリルに突っ込んで弱めの火加減でじっくり両面焼きます。
カマを焼くときは、特に大きな魚のカマの場合は中まで火が通るのに時間がかかるので、グリルの火は弱めにしておかないと中まで火が通る前に表面が焦げます。^_^;
頂くときに酢橘をキューッと搾っていただけば、香りよくさっぱりといただけます♪
あーホントに手間もかからずおいしいよ~♪

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そしてこちらの卵。
これは何の卵だと思いますか~?

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正解は鱧の卵、はも子。
ラップを剥がしてクンクンすると、この卵まで鱧の香りがプンプン♪
あーすごくおいしそう~♪
関西ってこんなのも売ってるんですね~。
鱧はこちらに引越してきて以来、どのスーパーでもデパートでもいつも売っている魚の一つですが、はも子を見かける割合はそんなに多くはありません。
これも近所のデパートで買ったもの。
はも子はここで数回見かけ、一回だけ鱧の肝が売っているのを見かけたのですが買いそびれてしまい、その後見かけなくなってしまいました。

卵と言えばカラスミ~なんて思っちゃうけど、これはかなり柔らかそうだし何しろ夏だったのでそれはちょっと無理そう…。^_^;
なのでオーソドックスに煮付けにします。

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ふんわりふわふわの鱧子の煮付け。
鱧の子はバラバラになりやすいので、最後に卵とじにするんです。
だし汁を沸騰させて鱧の卵を入れ、塩と醤油と日本酒で薄味に味を整えてさっと煮て、茗荷の千切りと溶き卵を少々加えて卵とじに。
鶏卵の量はあんまり多いと鱧子がよく見えなくなっちゃうので(笑)、量を調整してうっすらととじるようなイメージで作りました。

あー予想通りの思わず顔がニンマリしてしまうお味です♪
卵はふっくらと柔らかく、見かけもそうですが鯛の卵とちょっぴり似てます。
でもこちらは当然ですがあの鱧好きにはたまらない鱧の香りがプンプンで、思わずもっと食べたいな~と思うほど旨いです~!
あー関西に引越して来たからこそのこのお味、幸せ~♡

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そんな鱧子の親、鱧。(笑)
6月の梅雨の頃から秋までずっと売っている食材です。
とりあえず10月の初めの時点ではまだ店頭にありますが、秋のどのくらいの時期まで売っているのかしらね。
お値段的には梅雨>盛夏>秋と言うように徐々に下がってきていて、鱧は梅雨の水を飲んで旨くなるとも言われているので夏以降の方がおいしいのではないかな。
鼻息荒く、「鱧だーーーー!」と何度も食べているんですが、なんだか鼻息荒すぎたり、お客さんが来ているときに作ったりして焦って上手く写真が撮れないことが多く…。(汗)
写真イマイチですが、いくつか調理例のご紹介♪

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うちの定番は、とにかく簡単にできる鱧の落とし。
上の写真を見てもらえば分かるとおり、こちらでは鱧は捌いて骨切りした状態で売っているので、それを一口大になるように切り分けて、鍋に沸かしたお湯の中に入れて数十秒さっと茹で、それを氷水に入れて〆れば出来上がり。
梅肉を日本酒とお醤油少々で伸ばしたのをつけて食べるとこれがもう最高なのです♪
こちらで売っている鱧には頭と中骨がついていることが多いので、それを少々焼き付けてこの茹で汁に入れてダシを取り、その出し汁でお澄ましを作るとこれがもう笑っちゃう旨さ!
捨てるところのないエラーイ鱧♪

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こちらは鱧の土瓶蒸しならぬ土鍋蒸し。(爆)
先月東京から友人が遊びに来たときの鱧三昧お料理のうちの一つで、ホントはちゃんと土瓶でやりたかったのだけれど慌てて前日に買いに行くも近所で土瓶が見つからず…。
仕方がないので見た目より量でどどーんと味わっていただこう♪と小さな土鍋で作りました。^_^;
同じく鱧の頭と骨を使ってダシをとり、そこに平茸と椎茸を入れてさっと煮て薄口醤油と日本酒を加えて味を整え、そこに鱧の身を加えてちょっぴり蒸します。
最後に三つ葉を入れて出来上がり!
ちょっときのこを入れすぎてきのこの香りがかなり強くなっちゃったけど(何でも安い関西でもさすがに国産松茸は高価で手が出ず代りに入れた椎茸と平茸なのに香り良すぎました…汗)、見た目はともかくこれはホントにおいしいです!!
勿論頂くときには酢橘をキュッとね!!
秋の味覚やね~。

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こちらは鱧の天ぷら。
かなり食べ切ってしまったところの写真なのはご愛嬌。^_^;
鱧売り場に「唐揚げにしてもおいしい」って書いてあって一度唐揚げでも食べてみたのですが、唐揚げだと衣が薄いのであまり鱧々しい香りが感じられず…。
でも天ぷらだと衣でしっかり鱧の旨みと香りをブロックできるので、これはとってもおいしいです。
あまり新鮮でない鱧だと逆に生臭さが際立って天ぷらにするとおいしくないみたいですが、新鮮な鱧だとホントにおいしい。

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ちなみに鱧の天ぷらの横にあるのは花つるむらさきの天ぷら。
つるむらさきの花、こんなに可愛いんですよ~。

つるむらさきはどこでも手に入る食材ですが、つるむらさきの花と言うのはちょっと珍しいでしょ。
ずっと前に銀座の和食屋さんでこのつるむらさきの花が出てきたことがあり、初めて見た私はあまりの可愛い姿と、花もあのつるむらさきのちょっと土臭い香りと粘りがあることにびっくりしたのでした。
それ以来、食べたことも売っているのを見たこともありませんでしたが、こちらに来たら近くのデパートの穂紫蘇などの添え物コーナー(?)でいつも売っているんです。
久々の再会がこれまた嬉しい♪
天ぷらにしても、さっと茹でて煮物や揚げ物、その他おつまみに添えるとちょっと華やかな一皿になって素敵です。

同じ日本なのに、と言うか同じ日本だけに尚更、関東と関西ではこんなに違う食材が、そして違う名前のものが流通しているって言うことに驚かされたこの数ヶ月。
見たことないものを見ると、食べたことないものを見ると買わずにはいられない性分の私にはかなり危険な奈良暮らし。(笑)
まぁ食費がドドドーンと上がらない程度にこれからもジャンジャンいろんなものを食べていきたいでーす!


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by rakurakurakuko | 2009-10-13 11:45 | お魚のお料理アイディア