2010年 12月 24日
青蓮院門跡の夜の紅葉
門跡寺院と言うのは門主(住職)が皇室或いは摂関家によって受け継がれてきたお寺のことで、江戸時代の天明八年(1788年)に、大火によって御所が炎上した時に、後桜町上皇は青蓮院を仮御所として避難したと言う歴史があり、そのため青蓮院は粟田御所と呼ばれており、「青蓮院旧仮御所」として国の史跡にも指定されています。
何よりこちらの秋の紅葉のライトアップは有名で、かなりたくさんの人で混み合うらしい!
この日は土曜日だったのですが、ちょうど紅葉の盛りであったこともあり、東山駅を降りててくてくと青蓮院門跡まで歩いていくと、その前には長蛇の列が出来ていました!
少々並ぶことは覚悟の上でしたが、思っていたよりもすごい!!
青蓮院門跡の前の狭い道路に人の列、そして続々と入ってくる大型観光バスとそこから降りてくる人たちでかなりの賑わい。
妖しげに輝く青い光とぽっかりと浮かぶ満月がなんとも艶かしく、なんだかドキドキしてきます。
入り口から順路に沿って進むと、まずは建物の中に入り建物内からこのような青い庭を見ることとなるのですが、この後庭に下りることが出来るので、そちら側から見つめている人たちもたくさんいます。
そしてやるなぁ~と思うのは、輝きに見とれているうちにその青い光りがパッと消え一瞬にして一面が真っ暗になるのです。
それがなんとも残念な感じなのだけれど目の裏に残る青い光りの残像をぼんやりと楽しんでいるうちに、また突然にしてパッと庭全体が青く輝くの!
さすが京都!!
人に見つめ続けられ注目され続けてきた古の都は、見せ方も凝っている!!
そんなに混んでいなかったし、せっかくなので由緒正しき場所でゆったりとお抹茶を頂くことにしました。
席についてから点ててくれたお抹茶と、そして一緒に出していただけたお茶菓子。
お茶菓子にはどうだーとばかりの菊の御紋。
あぁ、ここでまた「これぞ京都よのぉ…」と思う、われら奈良県民。(笑)
龍心池を中心として作られた相阿弥の庭の紅葉はただただため息が出るばかりに美しい。
灯りに照らされて複雑に輝く紅葉。
粋な演出よのぉ…。
見せ場のある紅葉、そして人に見つめられることを考えて作りこまれたなんとも贅沢な庭なことよ!
竹林全体がシルバーの輝きに満ち溢れていて、その竹の一本一本が天まで届きそうなくらいにすくっと伸びているのです。
あの複雑な美しさの庭とは対照的だけれど、これまたシンプルに演出されたこの場所もまた見つめられることを前提に作り上げられた特別の竹林。
それにしてもどうしてこの青い光りと言うのはこんなにも妖しい輝きなのでしょう。
名残惜しいお別れの時。
実は、青蓮院門跡にて輝く紅葉を見ていたときに、横にいた女の子の二人連れのうちのひとりが言ったこと。
ここの紅葉は自己主張がないよね…、と。
もうひとりの女の子が
ではどこの紅葉が自己主張があるの?とその子に聞くと、
東大寺、と即答。
ひゃー我がホームタウンである奈良の東大寺の紅葉はそんなに自己主張があるのかーと、思わず前記事に書いたように翌週の奈良公園散策となったわけなんです。(笑)
やっぱりね、見比べてみると違うのですよ。
どちらが良い悪い、好き嫌いではなく、京都はとにかく人に美しく見られるために全てが存在している感じで、奈良は美しいものがあるからどうぞよかったらみなさん見てくださいといった感じ。
そんな違いを感じられるのも楽しかった今年の紅葉。
龍馬の妻となったお龍の父親と言うのがこの青蓮院門跡のお抱え医師であったことから、ここで祝言が挙げられたとのこと。
そんなこともあり、今年の青蓮院門跡の紅葉ライトアップはいつもより人が多かったのかもしれませんね。
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