2011年2月に読んだ本

一昨日で仕事も終わり、またまたプー生活になった私。
早く花粉の飛散も終わって欲しいし、原発事故も安全に終息して欲しいし、終わって欲しいものは他にもいっぱいあるのに…。
先の見えない不安がいっぱいある現在の日本ですが、私は私で出来ることを少しずつするしかないよなぁと思う今日この頃です。
そんなわけで、とりあえず通常モードに戻りまして、先月読んだ本の紹介を♪


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「ピアニシモ・ピアニシモ」 辻仁成


う~ん、ちょっとこれは私にはよくわからない世界でした…。
辻さんが書かれたものをそんなに多く読んでいるわけではないのだけれど、例えば「冷静と情熱のあいだ」みたいな小説ばかりをたまたま読んでいた私。
だからああいったものが辻さんが描かれる世界なのだわと思っていたのだけれど、これはちょっと違う。

目立たない、自分の殻に閉じこもりがちな中学生のトオルが、灰色に塗りこめられていく世界から抜け出そうとする物語。
トオルの分身ではないかと言われるトオルとは正反対のヒカルの毒気、トオルが心通わすスカートを履いて登校する性同一性障害の少年(少女?)シラト、数々の殺人事件、そして地下にあるもう一つの学校。
この小説が、辻仁成が現したい死生観と言うのがイマイチ理解できず、秘密のドアをくぐり地下に続く階段を下りると現れたもう一つの学校、もう一つの世界などは何となく村上春樹的でもあるなぁと思うのだけれど、理解できなかった私には村上ワールドもどきにしか思えなかったのが残念。

知らないことは怖ろしく、読み終わってから巻末の著者の紹介文を読むと、辻仁成さんのデビュー作は「ピアニシモ」と言うタイトルの小説だそうだ。
どうやらここから繋がって描かれたのがこの「ピアニシモ・ピアニシモ」なのか。
となるともしかしてこの手の作品がもっとも辻仁成的であるということ?
う~ん、村上作品ではないけれど、いつかそのうち理解できるようになるかしら…。


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「海の仙人」 絲山秋子


小説としては二冊目の絲山さん。
これ、とても良いです。
全体を通しての雰囲気、そしてきっとこれは絲山さんご自身の性格も色濃く現れているのではないかなと思うのだけれど登場人物のそれぞれがしっかりと前を向いて進んでいる生き方が好き。

『ファンタジーがやって来たのは春の終わりだった』と言うくだりからはじまるこの小説。
一体ファンタジーって何だよって思っていると、主人公河野がその白いローブを着た四十がらみの色あせた金髪、灰色の目をした男に「ファンタジーか」と聞くと、「いかにも、俺様はファンタジーだ」と答える。
何とも不思議で全くもって現実的な話の展開ではないのだけれど、なぜか自然にすっと心に入ってくる。
見方によっては世捨て人のような暮らしをしている河野と言うのもちゃらんぽらんのようであって、実はしっかりとした意志の強さを持っていて、その元同僚の女性、片桐もまた読んでるだけで惚れ惚れするくらい潔い魅力的な人物。
そして、河野の恋人となるかりんもまた、凛として強い素敵な女性。
とにかく登場人物がみんな魅力的で好感が持てるのだ。

が、強いて言えば、最後の展開があまりにあれよあれよな感じで、ちょっと早すぎ、端折りすぎじゃーありませんかと言う感じ。
いいんですよ、みんな孤独になったって。
みんなそれぞれの問題を抱えてしまうようになったって。
ただ、ファンタジーがいたときの話の展開と、ちょっといない間の話の時間の進み方があまりにも違うので戸惑ってしまい、またもう少しきちんとそうなってしまうまでの過程を知りたかったものだなぁと思ってしまったのでした。
そこだけがちょっと残念だったけど、でもとても好みの小説でした。
また別の絲山作品も是非読んでみなければ♪


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「猫を抱いて象と泳ぐ」 小川洋子


これまたとてもよかった~!
「猫を抱いて象と泳ぐ」とは何とも不思議なタイトル。
読んでみるとその意味はわかってくるのだけれど、チェスの世界を小川さん独特の表現で現している、そのことがとても魅力的。
「博士の愛した数式」を読んだときには、数学なんて昔から全く嫌いだったくせに、その数字の意味が何ともロマンチックで思わず興味を持ってしまいそうになった私でしたが、今回もチェスなんて全く知らないくせにチェスのそれぞれの駒の擬人的な表現に思わず深く知りたくなったりしてしまった私です。

リトル・アリョーヒンと呼ばれる少年(そもそもリトル・アリョーヒンと呼ばれるなんて一体どこの国なのかと思う)は上と下の唇がくっついていて生まれ、生まれてすぐにそのくっついた唇にはメスが入れられ、脛の皮膚(なぜわざわざ脛の?)がそこに移植されたという過去を持つ。
そのためもあって極端に口数の少ない後にリトル・アリョーヒンと呼ばれるようになる少年は、大きくなりすぎたためにデパートの屋上から降りられなくなってしまった象のインディラ(既に死亡)に強く心惹かれ、壁の隙間から出てこられなくなってしまった想像上の少女ミイラに唇の産毛を揺らしながらそっと話しかけるような少年。
その後、バス会社の独身寮内でバスの中に住む巨体のマスターからチェスを学びその魅力に取り付かれ、チェスの腕を磨き、海底チェス倶楽部で働くようになる。
その海底チェス倶楽部と言うのがこれまた「薬指の標本」に出てくる浴室を髣髴させるようなところで、そこでもうひとりのミイラと共にリトル・アリョーヒンとして働くのだけれど、もうこれだけのあらすじ、展開で一体この舞台はどこなんだろうといつもの小川洋子ワールドに引き込まれてしまうのです。
その後、リトル・アリョーヒンを伴ってエチュードに移るのだけれど、そこからの話と言うのが美しく儚くそして悲しくて実に良い。

チェスと言うものを知ってこのような話を思いついたのだとしたら、やっぱり小川さんって只者ではないすごい人です。
チェスを知らない私でもこんなに引き込まれてしまうのだから、少しでも知っている人であればもっと興味を持って読むことが出来、魅力を感じることが出来るのだろうなぁ。
とにかくお薦めの一冊です。


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さて、事あるごとに、花粉症が辛い、辛いと言っている私。
いや~、ムズムズが落ち着くとそれなりに普通に過ごせたりするんですが、ムズムズが落ち着かないと鼻はずるずる垂れるし、くしゃみは出るし、目と言わず顔の皮膚も耳の穴まで痒くなってくるのですから、ホントに止めて欲しいです!!
今年はどこの地方でも昨年の十倍以上の花粉が飛んでいるというのですからそれも仕方がないことだと思いますし、また、ひどい年にはいつも飲んでいる漢方の薬が効かなくなり、もっと強い薬を飲まなければ堪えられなくなるのですが、今年の私はまだ何とか漢方の薬のみで過ごせていると言うことはラッキーなことなのかもしれません。
それに私の場合、今年花粉症の症状が出たのが3月に入ってからと例年に比べて格段に遅かったのです。

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これはまだ憶測に過ぎませんが、2月中、全く花粉症の症状が出なかった原因のひとつは、これじゃないかと思うのですよね~。
昨年夏よりハマりにハマっている、自家製梅酢に漬けた紅生姜

何しろハマりにハマりましたから、夏から飽きずに毎日毎日食べているんですよ~~~。
どちらかと言えば、同じものを頻繁に食べるって言うことがあまり得意ではない私なのに、ホントに毎日食べたくなるの!!
で、2月の半ば頃に、普段だったら鼻ぐすぐすさせている私があまりに快適に過ごしているのを見た夫が「薬飲んでるの?」と聞くので、あーそういえば薬も飲んでいないのになんだかやたらと快適♪と思った私。
昨年までと食生活などで何か変わったことはなかったかと考えてみるに、変わったことはとにかく毎日少しずつだけど紅生姜を食べずにはいられなかった、それだけがいつもの年と違うことだったのです。

もしや…と思い調べてみると、生姜、赤葡萄、アザミの成分が合わさると花粉症の元凶と言われている「免疫ブログリンE」を50%に抑える効果が有るそうなんですよね。
生姜は毎日食べているけど、赤葡萄はせいぜいワインを飲むくらいだし、アザミなんて食べているとしてもほんの少量、春に作ったアーティチョークのオイル漬けをつまむくらいです。
だから私の場合生姜だけだしな~と思いましたが、赤葡萄の何が良いのかと調べると皮に含まれるアントシアニン系のポリフェノールがよいというのです。
と言うことは、赤紫蘇にも含まれていますよね、アントシアニン!!
毎日、毎日、特に理由もなく、ただおいしいから食べたいと言うその気持ちだけでカリカリ齧り続けていた紅生姜ですが、なんだか私にとってはとてもよい食べ物だったみたいです。

世間では十数倍と言う花粉に苦しめられている人がいる中、もしや私はこのまま症状が出ずに終わるのか~♪と大層喜んでいたのですが、まぁそれは薬ではないので、飛散量がとんでもなく多くなった今月に入りしっかり症状出ましたけどね。
1ヶ月以上症状が出なくて、辛い時期がそれだけ短くなっただけでもずいぶんみっけものでした♪♪

店頭には新○○と言う、春を感じるたくさんの野菜が並ぶ今日この頃。
先日、新生姜の姿を見つけました!!
冬の間、近鉄百貨店でちょくちょく見かけた「八郎生姜」にて代用して作っていた紅生姜ですが、今の在庫がなくなったら新生姜にて作ることができます!!
大好きだった近鉄百貨店、近くじゃなくなっちゃうしどうしよう…と思っていたけど、しばらくは生姜に関しては心配ない!!

あーだけど、いつも美味しかったり新鮮だったり、そして珍しい野菜もいっぱい置いてあった近鉄のご近所でなくなってしまうのが淋しいよぉ…。
名古屋にも近鉄百貨店あるみたいだけど、今度は歩いていけるところではないし。
春は別れの季節なのですねぇ。
奈良を離れるにあたり、淋しいことは多々ありますが、この近鉄百貨店の食料品売り場との別れも5本指に入るくらい淋しいです…。


◆2月に仕込んだ保存食◆

八郎生姜の梅酢漬け(2回)
白菜漬け(りんご酵母入り)
りんご酵母(2瓶)
手前味噌仕込み(2回)
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Commented by ポメマル at 2011-03-29 01:18 x
私も昨日、今日と花粉症の症状がでてきました。
一ヶ月くらい前に花粉症状がでたのですが薬を飲んだら治ってしまいました。これはいいとマスクもせず無防備状態で出ていたのがダメだったのかな?
鼻がグズグズ、クシャミは出る、匂わなくなってます。
カレーを作ったのにカレーが匂わない。
ベニフウキ茶も頼んでなかったです。
今からこの状態はつらいです。いつまで続くのやら。
綺麗な紅しょうがだわね。家のは一昨年のだから色が褪せてます。
紅しょうがも花粉症にいいんですね。

お引っ越しの準備は順調ですか?
引っ越しでの埃も良くないわね。マスクしてやって下さいね。

名古屋でもきっと美味しいものが見つかりますよ。
Commented by rakurakurakuko at 2011-04-01 15:17
ポメさん、花粉症、奈良は花粉がかなり飛ぶ地域なのだけれど、それでも杉花粉はピークを越えたのか、ここ数日で一時期よりもずいぶん楽になりました。
私の場合、鼻ぐずぐずでも匂いは普段とあまり変わりなく感じることが出来るんですが、とにかく集中力がなくなり疲れやすくなるのが辛いです。
そうそう、引っ越しも埃が舞ってくしゃみが出ますよね~。
準備は順調なようで、もしや今残ってるものがものすごく時間がかかるものなのではと思ったり。
名古屋でも美味しいものが売っているところが近くにいっぱいあるといいんですけどね~。
とりあえず引っ越しさえ一段落すれば暇なので、探検してみたいと思います♪
Commented by melocoton2 at 2011-06-02 23:54
こんにちは。
ずいぶん前の記事にすみません。

海の仙人でキルトのほうからリンク、TBいただいてます。
すばらしい作品紹介してくださってありがとう! 
これからも色々参考にさせてください。
Commented by rakurakurakuko at 2011-06-03 17:53
meloさん、いえいえ、少し前でもずーっと前のでもコメント大歓迎~♪
海の仙人、読まれたのですね。
早速ブログに伺います♪
by rakurakurakuko | 2011-03-27 17:53 | 楽子の本棚 | Comments(4)