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2012年5月に読んだ本

名古屋地方ではそろそろ梅雨入りとの声が出てきました。
しかし、梅雨入り前の5月末から、もう夏のような暑さ…。
連日で30℃前後のピーカン日和が続いたりして、やっぱり名古屋には夏と冬しかないのだなぁと実感している今日この頃なのでした。
そんなせいでまぁあまり本の読めなかった先月ではありましたが、読んだ本の備忘録兼ご紹介です。

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「空中ブランコ」 奥田英朗


精神科医、伊良部シリーズ第二弾。
第一弾である「イン・ザ・プール」がとっても面白かったので、随分間はあきましたが読んでみたのですけれど、やっぱり裏切らないわ~。
これもとっても面白かった!!


全部で5つの話が盛り込まれているのだけれど、こうして目次を見ていると、どれも甲乙つけがたい面白さだったなぁと。
前作と比べて、なんだかそれぞれの話により温かみがあるのが更に良い♪
こんな先生いるわけないだろう、こんなことホントにやっちゃうわけないだろう度は相変わらずで、本当に伊良部先生はハチャメチャなんだけれど、持って生まれた自然体、気負わないところ、先入観がないところがいいんだよね。
前作では、そんな風にしつつも実は物事の本質をしっかりと見ていると思っていたけれど、今回は、もしかして実は物事の本質なんて全く見ようとしていないところがこの人の良いところなのかもとさえ思ってしまうくらいに、もうやりたい放題。
そしてどれもがなぜか上手く行くところがなんとも素晴らしい。
普通だったらなんでこんなヤツが…と思ってしまうだろうけど、まぁこういう人なんだからしょうがないと思えてくるところが伊良部先生の魅力です。

すごく気になったのは、「義父のヅラ」で、強迫神経症にかかっている、同じ神経科医でもある大学時代の同級生の治療と称して都内のあちこちの歩道橋の名前を書き換えていくのだけれど、ここに出てくる歩道橋の名前、ホントにあるのかなぁと。
渋谷の並木橋の交差点の先に「金王神社前」と言う歩道橋ありますか?
「東大前」(本郷の東京大学の近くではなく駒場付近)、「王子税務署前」、「大井一丁目」って言う歩道橋もホントにある?
どれもこれもホントに面白い名前になっちゃうのだけれど、これらが全部本当に歩道橋の名前として存在するものであるとしたら、多分作者の奥田さんはこれらを見ていつも書き直したい衝動に駆られているのではないかと思われ、そうだとしたらなんと楽しい方なのかと、ますますファンになってしまいます。
えーっ、どんな面白い名前になっちゃうの?と思う方、是非こちらの本、読んでみてください♪


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「3652」 伊坂幸太郎


伊坂幸太郎のエッセイなんて珍しい♪と思って手に取りましたが、やはり!
デビュー10年目にして初めてのエッセイ集だそうです。
タイトルの「3652」は365日×10年で3650日、そこにうるう年の2日分を足した、デビューからこの本が出るまで(この本の出版日はデビュー作出版日と同じにしたそうです)の日数。

これ、いいです~!
私は全てのメディアを細かくチェックするタイプの人ではないので、まぁもしかしたらもれているかもしれないけれど、それにしてもあまりエッセイ等により私生活を知ることのない伊坂さんの、小説を書いているだけではない普通の生活中の伊坂さんを少し垣間見ることが出来たようで、ファンとしては大変嬉しい♪
確かにねあまりに飾り気のない文章や日常生活は単調といえばそうもいえるのかもしれませんが、伊坂さんの描く、唸らせるようなセリフや個性的な登場人物たちとの対比において、そんな世界を描いている普通の伊坂さんと言うのが、これまた奇特な人のように思えます。
常々、あんなに気の利いたセンスある小説を描く人にしては見た目がボーっとしているよなぁ…(失礼…!!)と思っていましたが、このエッセイを読む限り伊坂さんは私が思い描いていた人とそう遠くはなく、なんだかますます好きになりました。

あんまり生活臭を感じさせないタイプの人のように思えた伊坂さんが、普通に結婚され、そしてお子さんもいらしたことに少しびっくりしたりもしました。
この奥様と言うのが、さり気ないのだけれど肝っ玉がどーんとすわっているというかカッコいいんですよ。
正に伊坂さんの小説に出てくる魅力的な女性達と重なります。

時々出てくる、今まで読んだ小説が誕生するまで、また完成した後の評判が気になる話など、これらの小説を読んでいる者にとってはそんな話もとても興味深く楽しく読むことが出来ました。
ここに出てくる伊坂さんが好きな本や映画、音楽をどれも全部読んだり見たり聴いたりしてみたい!
エッセイがどこかに載ったときにはなかったであろう注釈が、今回のエッセイ集出版にあたり、いちいち丁寧に添えられているのもいかにも伊坂さんっぽい!
伊坂ファンの方には是非お薦めの一冊です。


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6月となり、青梅が店頭に並び、保存食好きの方にはとーっても忙しい月かと思いますが…。
無理のない範囲であれやこれやと作りたい私も例に漏れずなんですが、なんだかそんな梅仕事本番が近づく前から、我が家の冷蔵庫では瓶詰めモノが増殖しております。(笑)

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ハヤトウリとコリンキーで作ったこんなんとか…。

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グリンピースで作ったこんなんとか…。

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エノキダケで作ったこんなんとか…。

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待望の新生姜で作ったこんなんとか…。

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ひとつ前の記事に載せた、生胡椒のこんなんとか…。

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同じく生胡椒のこんなんとか…。

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チビきゅうりで作ったこんなんとか…。

近頃は作ったものは無駄なく食べるのをモットーとし、瓶詰めにして満足ではなく、それをあれこれアレンジしつつ美味しく頂くことを心がけているので、幸いこの半分以上は既にお腹の中に入ってしまったので冷蔵庫から瓶が溢れ出ることもなく無事過ごせています。(笑)
みなさまも、梅やららっきょうやら新生姜やら、あれこれ見かけてはあれこれ作りたくてうずうずしてしまう季節かと思いますが、お疲れ過ぎない程度に一年に一度の恵みをお楽しみくださいね~。


◆5月に作った保存食◆

島らっきょうの塩漬け
コリンキーとハヤトウリのピクルス
なめたけ
新生姜の紅生姜
なすのしば漬け風
胡椒の佃煮
胡椒の塩水漬け
by rakurakurakuko | 2012-06-08 19:41 | 楽子の本棚