2015年の味噌仕込み

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もうね、今年はあきらめようと思ってたんです…。
毎年、年が明けた頃より「やらなきゃー」と言う気持ちはあるんですが、年々腰が重くなりなかなか実行に移せないのがそもそもの問題なんですけどね。
毎年毎年仕込み時期が遅くなり、3月の声を聞きあわてて作り出すと言う体たらくでしたが、今年はそれに加えてその3月に母が亡くなり、それどころではない状態で、気づけば4月も半ばすぎ。
「あ~奈良の嶋田さん(いつも麹を買っている嶋田味噌の嶋田さんです)だって、こんなにあたたかくなってしまったらそんなに頻繁に麹作られていないかもなー」と思い、それでもえいやーっとお電話してみたら、なんとなんと「あさって仕込みますよ~」とのこと。
あーこれは今年も味噌を仕込めということだわと早速麹を送っていただくことにして、なんとか今年もお味噌を作ることと相成りました。
なんてったって今年は初めてお味噌を仕込んでから10年目。
せっかく育った習慣、せっかく毎日おいしいお味噌汁を飲むことが出来る幸せを手放したくなかったのよねー。

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こちらが送っていただいた嶋田味噌の麹。
奈良県産のお米(新米)を使用し、室で作っているおいしい麹。

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大豆は北海道産「とよまさり」。
こちらも毎年変らず富沢商店にてお買い上げ。
質もよいですしお値段も良心的かと思います。

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お塩は我が家の常備塩、沖縄の「ヨネマース」。
こちらも毎年変らず。
お気に入りの塩なので、沖縄に行くたびに大量に買ってきています。

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そして…。
去年は当日在庫がないことに気づき四苦八苦しましたが、今年は大豆を足で踏み踏みする用の厚手のビニール袋も味噌樽に敷く漬物用袋も、しっかりお正月の帰省の際に実家の近所のホームセンターで買い足し準備していました。

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何しろよっしゃーと思ったのが直前だったので、味噌樽にはまだ去年の味噌が入っており、仕込み前日にあわてて去年の味噌を袋詰めしました。
使用している袋は「ラミジップ」と言う、主に業務用として使用されている袋。
お味噌作り2年目までは夏前に味噌樽からジップロックに移してさらに熟成させていたのですが(樽よりもジップロックの方が空気や雑菌の進入を防げてカビが出にくいように思えたので)、そうすると発酵する力でジップロックのジッパー部分が破れてしまうと言うことが起こり、もっと丈夫な袋はないものかとネットで探してたどり着いたのがこのラミジップ。
業務用だけに購入単位が大量で、おかげさまで未だにそのとき買ったものを使用しています。
在庫をチェックするとあんなに大量にあったラミジップもあと1,2回で底をつくことがわかり、年月を感じました。

さて、そんなお味噌作り当日。
我が家のお味噌仕込みは、仕込み本番の前日から始まります。
前日朝に大豆を水に漬け、夜に数時間大豆を炊いておくのです。
前日に短い時間でもよいので大豆を炊いておき、そのまま一晩置くうちにじっくりじわじわと煮汁が大豆にしみこんでいき、ふっくら炊けるのよ。
煮込み全般に言えることですが、冷めていくときに煮汁のお味が沁みていくので、一度煮汁に移ってしまった大豆の旨味もこうして一晩置くことで大豆本体(!)に戻り、更に色も濃くつくようでお味噌が出来上がったときの見た目にも差が出るようです。
もちろん仕込み当日の大豆の炊き時間も短縮できるので、この前夜に炊いておくという方法はとっても気に入っています。

味噌仕込みは我が家の場合二日に分けて二回仕込むので(一度に炊くことの出来る大豆の量の関係で)、決行するのは週末。
いつもだったら夫に「お腹すいたからそろそろ起きてよー」と言われないと起きない私ですが、このときばかりは少々早く起き、前夜に火を入れた大豆の鍋にもう一度火を入れ、朝食の準備と平行しつつ大豆炊き。
朝食を食べ終え、洗濯なんぞしているうちに大豆が炊き上がるという算段。
時間に無駄がありませぬ。

今回は、麹の塩切りを前日までにしておく余裕がなかったため、大豆を炊いている間に塩切りをします。

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こちらは塩切り前の麹。
嶋田さんの麹は真っ白で本当にきれいでほれぼれ。

この真っ白な麹とヨネマースを昨日空けた味噌樽の中で塩切りをしていくのですが、これはおざなりにせずじっくりと時間をかけます。
最初はざっくりと混ぜて、その後握ってはほぐすと言ったような感じで塩と麹を摺り合わせることを繰り返します。
最初はさらさらだった麹が段々しっとりとしてきて、握ったときにギュッと形が残るようになってくるので、それをほぐしては握りほぐしては握り、しっかりと塩切り。
これは塩麹を作るときも同様ですが、ここでしっとりするくらいまで塩切りをするかしないかで、出来上がりがびっくりするほど違います。

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写真だといまひとつわかりにくいですが、そうして一手間かけた塩切り後の麹はこんな感じ。
さらさらがしっとりに変っています。

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さて、そろそろ大豆が炊き上がりました。
いつも3口のコンロを使って三つの鍋で炊いていましたが、昨年誤って多い量の大豆を炊いてしまった失敗から、2つの鍋で1.5キロの大豆が炊けることがわかり、今年は大きい鍋二つで炊きましたが、これがとっても良かった模様。
いつもどうしても小さな口の一つが炊き上がりが遅く、いまひとつ柔らかさが足りない状態だったのですが、今回は両方とも柔らかさも同一、理想の状態に炊き上がっています。

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理想の状態とは、二本の指で軽く押しただけで簡単に潰れる状態。
火を止めた後に1時間から2時間ほど更に時間を置いていますので、煮汁が大豆に戻りふっくらしています。

その大豆を厚手の大きなビニール袋に入れ、足で踏んで潰します。
大豆をペースト状にするにはいろいろな方法があり、フードプロセッサーを使う人あり、すり鉢を使う人あり、ミンサーを使う人ありですが、ビニール袋で踏み踏み方式は多分かなり早く、滑らかなペーストが作れると思います。
注意点は、厚手とは言えどもビニール袋ですので、端っこの方に向けて大豆が逃れていくように踏むのを避けること。
そうするとビニールが破れてちょっとえらいことになりますので。(笑)
出来るだけビニールの端っこを避け、都度ビニール袋を振って大豆ペーストを移動させ、満遍なくつぷすようにします。

大体ここまでやったあたりでお昼ご飯休憩。

その間に大豆ペーストが人肌くらいかそれ以上に冷めますので、そうしたら麹と合わせます。
これも踏み踏みしたビニール袋の中で。
味噌樽に入っていた塩切り麹をざーっとビニール袋に移し、こちらは踏み踏みと言うよりは手で大豆ペーストと塩麹を動かすようにしたり、ビニール袋の口をしっかり盛っておいて振ったりして混ぜ合わせます。

そして、我が家のスペシャルを加えます。
発酵のスターターの役割となる、昨年仕込みの味噌とりんご酵母液を混ぜ合わせたものを加えるのです。

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すでに出来上がっている味噌を加えるという方は多いかと思いますが、りんご酵母液等自家製酵母を加えると自家製酵母の乳酸菌が味噌の素に混ざるので、かびにくくなるのです。
また、もちろん発酵も促進され、旨味も加わり、出来上がったばかりでもツンツン感のない、まろやかな仕上がりになるのも嬉しい♪
今回は、特に一日目の仕込み時にはりんご酵母の発酵がいまひとつだったので、それが出来上がりにどう出るかな~。
二日目はシュワシュワと良い具合に発酵してきていたので、出来上がって食べ比べるのも楽しみ♪

この去年の味噌とりんご酵母液を混ぜたものをペーストに加え、更に混ぜ合わせ、このときに大豆に潰し残しがないかもチェックするようにします。
この麹と大豆ペーストを混ぜ合わせたときのちょうど良い柔らかさに対して、「耳たぶくらい」と言う表現がよく使われますが、我が家のはそれよりずっと固め。
柔らかさに対してはあまり気にせずともよいと思っていて、なぜかと言えば、大豆ペーストに対して麹の量が少なければ相対的に柔らかくなるし、麹の量が多ければ煮汁等を多めに加えたところで固いんです。
この後、このペーストを味噌玉にしますが、味噌玉が作れる位の柔らかさ(固さ)であれば十分。

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かなり固い我が家のペーストでも、ちゃーんと味噌玉が作れます。

ここまでできたら、大豆と麹を混ぜ合わせていた味噌樽をもう一度洗い、水気をきれいにふき取ってからホワイトリカーを樽の内側全体にスプレー。
その後、漬物用袋を味噌樽に敷いて、袋の内側もホワイトリカーでスプレー。

そこに味噌玉を投げ入れるようにして、途中で手の平全体で平らにならしつつ、また残りを投げ入れ、最後に丁寧に表面を手の平全体で押さえるように、空気を抜くようにしつつ平らにならします。
空気が抜け、表面が平らになったところで、ふちの部分を指で押し下げるような感じにして溝を作り、溝を潰さないようにまた表面を平らに整えます。

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このふちの溝の部分に塩蓋用の塩をおいていき、更に余ったものを表面に薄く満遍なく散らし、ホワイトリカーをスプレー。

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その上からラップをぴったりとのせて押し付け、空気が出来るだけ入らないようにします。
このラップに関しても、よく「ラップが味噌の表面にぴったりとくっつかないんですけど…」と言う質問を受けるのですが、いいんです、くっつかないのが正解なの。
ペースト状態ならまだしも、その上に塩をのせてあるので密着はしないんです。
どうぞご安心を。
ラップをのせた後も、ホワイトリカーをスプレー。

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その後、ビニール袋の口をこれまた出来るだけ空気が入らないように絞ってから、輪ゴムで口を縛ります。

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そして内蓋をのせ、重めの本をスーパーの袋に入れて作った重石を載せて出来上がり。
味噌樽の蓋をして、その上からほこりよけの紙袋をかぶせて、玄関近くの廊下(うちで一番気温が上がらないと思われるところ)に置いておきます。

我が家はこのまま重しも取り除かず、天地返しもせず秋の出来上がりまで放りっぱなし。
現代の密閉性のある住宅事情、ましてや我が家は昼間は閉め切りのマンションで、更に追い討ちをかけるようにここのところの夏の猛暑化。
出来るだけ空気に触れる機会をなくしたいのです。
いろいろな要素はあるかと思いますが、この方法で我が家の味噌はここ数年まったくカビ知らず。
カビに関しては結構ビビリ屋の私なので、カビが出ないと言うことは嬉しいことこの上ない!!

今年もおいしく出来ますように♪♪


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2015年仕込み味噌覚書

第一回目仕込み(4月25日)

 大豆(とよまさり)   1.5キログラム
 麹(生米麹)      2.0キログラム
 塩(ヨネマース)    780グラム(麹に混ぜたのが680グラム、塩蓋に100グラム)
 りんご酵母       100cc
 種味噌          50グラム

第二回目仕込み(4月26日)

 第一回目と全て同じ

第1回目、第2回目それぞれ、6キロ弱程度のお味噌になる予定。(乾燥大豆の重量の2倍と麹、塩の重量を足した計算)


その他に使った道具
 プラスチック樽 2個
 大きなボールとざる 1個ずつ
 大豆を煮る鍋(圧力鍋、ルクルーゼ)
 厚手(0.04ミリ)の大きな(45リットル)ポリ袋(大豆つぶし用)
 漬物袋(プラ樽の中に入れる用)
 使い捨てビニール手袋(作業用)
 ホワイトリカーとスプレー容器(消毒用)
 本(重石用)

その他気になること

 とにかく来年は早く仕込もう!!!

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お味噌作り初年度から今までの味噌仕込みと出来上がり記録記事は下記です。
2006年仕込み出来上がり
2007年仕込み出来上がり
2008年仕込み出来上がり
2009年仕込み出来上がり
2010年仕込み出来上がり
2011年仕込み出来上がり
2012年仕込み出来上がり
2013年仕込み出来上がり
2014年仕込み出来上がり

◆味噌仕込みの嬉しいおまけ◆

味噌を仕込むとき、柔らかく炊けた上等の大豆を少々とり置いています。
なぜかと言えば、それがその日の夕飯の一品になるから~~。

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一日目の仕込みの時には、熱々の大豆をめんつゆを入れた容器に加え、粗熱を取ってから冷蔵庫へ。

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豚の生姜焼きのお供に、ひたし豆一丁あがり~♪
柔らかく炊けた大豆が口の中でとろけるようで、とてもおいしいひたし豆と相成りました。
まったく手間なし、すばらしい!!

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二日目の仕込み時には、潰した状態の大豆を容器に取り置きました。

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練り胡麻、クミン、オリーブオイルなどを加えて、豆のペースト「フムス」の出来上がり♪
中東地域で食べられているフムスは本来ひよこ豆で作りますが、大豆で作ってもおいしかったー!
お店で頂くフムスはとっても滑らかで、ひよこ豆の皮を取り除いてからペーストにしているのかしらと思っていたけれど、今回かなり柔らかく炊いた大豆で作ったペーストで作ったら、皮なんてまったく気にならず(皮も潰れた模様)自分で言うのもなんですが、とってもおいしいフムスが出来ました。
今度、ひよこ豆もじっくり柔らかく炊いて試してみたいです。
パンに塗っても野菜にのせてもおいしかったです!!


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Commented by love-t_k at 2015-05-17 12:22
こんにちは
私も1,2年だけど味噌作り始めました
量が少ないからジプロックですけどね
今度樽で作りたいと思ってるんだけどまだ悩み中なの。
Commented by petapeta_adeliae at 2015-05-20 12:55
>りんご酵母液等自家製酵母を加えると自家製酵母の
乳酸菌が味噌の素に混ざるので、かびにくくなるのです。
φ(..)メモメモ

BFで習い4回ほど作りましたが、消費できずにいたのに
去年、精進料理でもお味噌を作りました。
あまりに黒いので先生に写メを送ったら、それでいいのよーと
返信がきましたが、黒くてお味噌汁以外ちょっと使えなくて
そのままです。(T_T)
Commented by yamazou13 at 2015-05-20 19:48
日本へ戻ったので私も初夏時込みでお味噌仕込もうと思っているところです。
(凄い遅いから日本の夏に耐えられる物をちゃんと仕込めるかやや不安ですが。)
味噌を仕込んでいた琺瑯の鍋も持って帰って来たのだけれど問題は置き場所かも…。

やっぱり仕込み物は楽子さんのところでじっくり勉強してから仕込むのが良いなーと今回の記事を読んで思いました。
梅干し挑戦したいのあの方法で。
Commented by rakurakurakuko at 2015-05-23 18:34
けいこさん、味噌作りの量が少ないときにはジップロック保存も楽チンでいいですよね~。
量を増やすのでなければそれで十分ではないかと思うし、カビも出にくくて良いのでは!
けいこさんの今年のお味噌もおいしく出来ますように♪
Commented by rakurakurakuko at 2015-05-23 18:36
ソーニャさん、そうなんですよ、酵母液を加えるとカビが出にくいし、何より出来上がり直後のツンツンした感じがなくなり気に入っています。
ソーニャ家はあまり味噌を使いませんか?
我が家はほぼ毎日味噌汁飲むので、このくらい作っても一年でなくなっちゃうのです。
自宅で作る味噌、我が家のも色が黒っぽいです。
どうしてでしょうね~。
Commented by rakurakurakuko at 2015-05-23 18:38
越後屋さん、日本へ戻ったの???
わー嬉しい♪(後ほどメールします)
味噌は真夏以外だったらいつでも仕込めると聞きました。
最近は冬だって突然暑くなるし、そもそも冬だって家の中はあたたかいしね。
我が家は味噌樽、玄関付近の廊下に無理やり置いてます!
味噌も梅干しも思う存分作っちゃってください♪♪
by rakurakurakuko | 2015-05-17 02:25 | お味噌作り記録 | Comments(6)