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2008年7月に読んだ本

相変わらず毎日暑くて溶けてしまいそうな毎日…。(私の毎日も小さなことが楽しいばかりではありません…爆)
そんな馬鹿暑い生活の中でも、通勤電車の中は余程混んでこなければ冷房も程好く効いているので何とか読書も出来ます!
そんな私にとって読書と睡眠の場でもある電車に乗って向かう職場は、気持ちがいいほど冷房が効いてて快適なので、この時期だけは「会社勤めをしていてホントによかった~~~」とつくづく思う貴重な季節です♪

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「羊をめぐる冒険(上)(下)」 村上春樹


先月読んだ村上春樹の「国境の南、太陽の西」が思いのほか好みだったので、それではいよいよ過日、青春真っ盛りの頃に読んであまりのわからなさに読むのが苦痛でさえあった羊をめぐる村上ワールドに足を踏み入れてみるか~と勇気を出して読んでみた。
この「羊をめぐる冒険」は「風のうたを聴け」「1973年のピンボール」の続編となる三部作の三番目だということを今回知ったのだけれど、とりあえずもう青春時代からはかなり遠のいてしまっているので(汗)、端折って途中から読んでしまおうというわけです。

ハッキリ言って、上巻はかなり読むのが苦痛でした…。
なんだか単調だし読んでて眠くなるんですよ。
しかも主人公の「僕」の友達は鼠、そして主人公のガールフレンドは魔力的なほどに完璧な形をした一組の耳(一体どんなのだろう…?!)を持った3つの職業を持つ女、買っている猫の名は「いわし」(最初は名なしだったのだが上巻の最後の方で名前を持つ)、そしてずいぶん後になるけれど重要人物として出てくる「羊男」…。
これだけを見てもなんだかとってもふざけているし、村上ワールドらしく小説の至るところにカタカナ系のおしゃれなブランド、食べ物、音楽がちりばめられており、軽い小説っぽく見えてしまうけど、これがなかなか難しい…。
昔、読んでさっぱり良さがわからなかったのは最もだ!と今更ながらに思いました…。(汗)

でもある程度まで読み進むと、私の場合上巻の最後のあたりから調子が出てきて、スイスイと興味深く読むことが出来ました。
最後には何て深い意味を持つ小説なのだろうとかなり感動。
それにしてもやはり私には難しい部分も多く、どうして「僕」が「鼠」の今の状態をはっきりと知ることが出来たのか結局のところ私にははっきりとは分からなかった。
ただ鏡に写らなかっただけではないのだろうし…。
もう一度じっくりと読むとまた更に新しい発見のある小説かもしれない。
それにしてもいいヤツだったんだね、「鼠」って…。

そしてこの小説の中で私が一番気になったのは、先生の運転手であり「いわし」の名付け親でもある男。
とってもダンディで、そして嘘臭いくらいに真面目でキチンとしていて物知りで、しかもとってもキュート♪
神様の電話番号を知っていて、そして「僕」にもその番号を教えてくれた礼儀正しい運転手。
もしこれが映画になったらどんな俳優が演じるのがいいかなぁと楽しく考えさせてくれるような魅力的なキャラでした。

昔、昔の青春時代には全くわからなかった村上ワールドの良さがわかっただけでも年をとった甲斐があったというもの。
一つの同じ小説でも、出逢うべき時と言うのはその人その人によって違うのだなと言うことを感じた一冊でした。


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「さまよう刃」 東野圭吾


なんとなく裏表紙のあらすじ読んだときには是非読みたいというほどでもなかったのですが、イマイチ読んでみたいものも見つからなかったので買った一冊。
読んで見たら意外と引き込まれてしまいました。

未成年の少年グループによって蹂躙、そして死体を遺棄された娘の親の苦悩を描いた小説。
偶然、娘がひどいことをされているその場面のビデオテープを見てしまい、そしてその犯人の1人を殺してしまった主人公長峰が、その後残るもう1人の犯人を殺すために追っていくというストーリー。
現在の日本の少年法では殺人を犯しても重い罪にはならず、それでは被害者の遺族が報われないのではと言うことがテーマのひとつになっている。

マスコミなどが犯人である少年を殺してしまった、最初は被害者の父であった長峰寄りの発言をしたり、犯人を追う立場の警察側の人間も口には出せないものの長峰の気持ちはわかる…と思っていたり、そして長峰の逃亡を助けるペンションのオーナーである和佳子などの気持ちが多く描かれているので、なんだか流されやすい私は「少年法と言うものに守られている凶悪事件を起す少年」というのはどのようなものか…と思ってみたりもするのだけれど、結局のところそれが良いのか悪いのかはわからずじまい。
このラストがまた別のものであったら、もう少し長くそして深くそういったことを考えられたのになぁと思ってみたりもする。
出来れば和佳子の言う様に、長峰には生きて法廷で言論で自分の気持ちを伝えて戦って欲しかったのだけれど。
それさえ無駄なくらいに無意味なものが現在の少年法なのか。

ストーリーとしては最後の最後で「えっそうだったの?」とちょっとやられた感じ。
私はこの班長にあまり注目して読んでいなかったからか全くわからなかったので、その部分だけでも最初から注目して読み返してみたいものだと思った。
やはりこういうところは東野さんだけにやりますね~。


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夏真っ盛りですが、本日、北海道産、初・生秋刀魚食べました!!!!
梅雨も明けない先月から店頭においしそうな生秋刀魚ちゃんが並んでいたりはしたけれど、何と言っても初物だけにお値段もかなりよろしくて…。
庶民の値段になるのは8月半ば過ぎかな~なんて思っていたんですが、何と本日1尾105円にてお買い上げ~♪
いやぁ~嬉しいお値段!

でもね、原油高騰の昨今、これではまたまた漁師さんが厳しくなるのでは…と心配になってきてしまいますよね。
今のうちからこんなにお安くなっちゃってホントに大丈夫なんでしょうか。
おいしいものをお安く頂くのは大好きだけど、やはり適正価格と言うのもあるのでしょうし、安くしすぎたために将来的に魚が食べられなくなってしまうのは嫌です。
何とか高すぎない適正価格での安心供給を望みます。

そんなちょっと心配な秋刀魚ちゃん。
うふーっ、やっぱりおいしいよ~~~。
あれも作ろう、これも食べようと私の頭の中で今年も秋刀魚がグルグル回遊してます♪
by rakurakurakuko | 2008-08-10 01:29 | 楽子の本棚