2011年 07月 01日 ( 1 )

2011年6月に読んだ本

しかし…。
毎日どうしてこんなに暑いのか…。
ここのところ毎日35℃近辺をさまよっていた名古屋地方。
今日は久しぶりに30℃くらいになり、それでもこの時期の平均気温よりは高いのに、なんだか過ごしやすいと思ってしまう自分が悲しい…。
と言うわけでそんな暑さの中で、先月読んだ本のご紹介♪♪


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「グラスホッパー」 伊坂幸太郎


う~ん、伊坂作品の中ではイマイチだったなぁ。

たくさんの殺し屋達が出てきて、血みどろぐちゃぐちゃのグロテスクシーンもあったりするのだけれど、でもまぁそれが軽~く描かれているのはいつもの伊坂ワールドの通り。
登場人物のセリフも気が利いててそれもいつもの通りなのだけれど、「おおっ!!なんとそのようなことであったか!!」と言う展開が途中まで全然なかったんだよね。
伊坂風ミステリーにはやっぱりそれが欲しいと思う私。
最後の最後の劇団の設定で、ほっほーとそれに近い驚きがあったのでまぁ良かったけど。
伊坂さんの作品はどれも面白くて好きなので、どうも辛口になってしまう私です…。(^^ゞ

この話、ジャンジャン人が死んでいくので、それが読む人によっては駄目だったりするんだろうな。
人の死と言うものがとっても軽いんです。
でもね、タイトルはグラスホッパー(バッタなど草むらをぴょんぴょん跳ねてる虫)だし、小説の中のセリフでも「人がごちゃごちゃいるのって虫みたいに見えないか」と言うようなのがところどころに出てくるし、登場人物の一人である蝉にいたっては「人とシジミとどっちが偉いか」なんて言っているし。
そんなことから想像するに、命ってみんな同等でしょうってところでしょーか。
私たち、腕に留まった蚊を潰すときに罪悪感感じたりしませんからねぇ。
そんなところがこれまた典型的なシュールな伊坂ワールド。

どうやらこの続編として「マリアビートル」と言うのが書かれているらしいので、是非そちらも読んでみたいと思います。


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「涙の理由」 重松清 茂木健一郎


副題としてついている「人はなぜ涙を流すのか」と言うことについて脳科学者と小説家が考えた、対談集。
この対談が始まる少し前に、重松さんは「泣ける小説」の典型であると言われた『その日の前に』(えぇ、私もまんまと泣いてしまいましたが…)を上梓し、茂木さんは対談の途中であの人気番組「プロフェッショナル」で大ブレイクした、そんな頃の対談。

5回に渡る対談がそれぞれの章に分けられているのだけれど、正直第四章まではちょっくら難しかったり興味が持てなかったりしながら読みすすんだのだけれど、第五章でなんだかお二人が言っていることがすーっと私の心の中にも入ってきて消化され、満足の読後感。

印象的な話がいくつかあるけど、まずは何度も何度も、泣ける小説の代表格として出てくる『セカチュー』について。
一応あれだけ話題になったものなので私も読んでみたけれど、当時さっぱりと泣けず、と言うよりどうしてこの小説がこれだけ話題になるのかさえもまったくわからなかったのだけれど、同世代の茂木さんも同様で、こんなもので泣いてしまうなんてその従順さが怖ろしいと言い、これで泣く人と俺との間には高い壁があると言う。
実際、一つの小説を公共の出版物でこれだけけなしてしまって良いものかとこちらが心配になるくらいの言われようで、そんな危険を冒しても言いたいことと言うのは、多分ただそのために用意されただけのものでみんな一斉に不用意に泣くなと言うことか。
良い涙と言うのは「開かれている」と言うことが特徴で、今いる場所からどこか違う場所へ行く風穴が開いたときにそこに流れるようなものだと言う。
それが「自分だけの涙」。
途中ちらっと触れられている、インターネットヘビーユーザーである茂木さんの言葉。
インターネットに対する対抗軸を作らないと個人の生が侵食されて人類文明全体がまずい方向に向かっていくというのだけれど、まぁ私はそこまで具体的に考えていたわけではないけれど、このことに関しては最近少々怖さみたいなものを感じていた。
茂木さん曰く、この対談を通しインターネットへの対抗軸も「自分だけの涙」であると感じたそうだ。
これは私も自分だけの涙を、その意味を知り、必要なときには流すことの出来る準備を整えないといけないなぁと思った、そんな一冊でした。


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「スターバト・マーテル」 篠田節子


表題の「スターバト・マーテル」と「エメラルド アイランド」の、対照的な二編が収められている一冊。

スターバト・マーテルは、乳癌と診断されてから死と言うものをより身近に感じられるようになった主人公の彩子が、スポーツクラブのプールで中学の同級生の光洋と再会するところから始まる。
彩子は乳癌以外にはどういうきっかけで自分の生に対して第三者的な見方をするようになったのかはよくわからないけど(夫も大変心優しい人に見えるし夫婦円満に見えるし)、光洋は中学時代の早熟すぎるがあまりの不幸から現在の仕事と家庭に関することまで、実に様々な困難と言うか心の葛藤を抱えて生きてきている。
これはきっと最後には彩子と光洋が引き合っていくのだろうなと思って読んでいたけれど、思っていたのとは違う途中経過をへてふたりの思いは重なり合う。
光洋の家庭環境はちょっと背中がぞくっとするほど哀しく怖ろしく、ふたりの北海道での逃避行の場面も凍るように哀しく描かれていてとてもよいのだけれど、なんとなく光洋が仕事に関して抱えている問題がこの小説の中に少し違和感があり飛び出している感じ。
ふたりが宙を飛んでいき光の中に砕け散る瞬間は、なんだかスターバト・マーテルが聞こえてくるようで、とても美しく哀しく、じーんとくる読後感が素敵だった。

それに対して「エメラルド・アイランド」はとても軽く楽しく読める。
ドタバタなところもあるけれど、これはこれで好きです。
まったく違う二つのタイプのものが収められているけれど、なかなかこういうのも良い組み合わせだなぁと満足して読みました。


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「やっとかめ探偵団と鬼の栖」 清水義範


少し前にtuguさんから名古屋が舞台のやっとかめ探偵団を読んでいると聞き、一体それは何ぞや??と、図書館で探してきたこちらの本。

「やっとかめ」とは名古屋弁で「久しぶり」と言う意味らしいけど、和製ミス・マーブルとも言われるこのやっとかめ探偵団の主人公、波川まつ尾をはじめ、出てくる人たちみんなが「今時こんなに名古屋弁使う人はせいぜい河村市長くらいだろう」ってくらいにこてこての名古屋弁をしゃべる、しゃべる!
「何か軽いものが読みたいよ~」と言う夫に、こちらの本を貸してあげたのだけれど、先に読んだ夫は「出てくる地名が全部わかることがおかしすぎる…」と結構受けていた模様。
こちらには「鬼の栖」と「唐人お吉」の二編が収められているのだけれど、特に「唐人お吉」のほうは、舞台が知多半島で、殺人事件が起きる「砂浜の湯」と言うところは、どうみてもGWに我等が行った「白砂の湯」で、あの休憩所で殺人事件が~~~と思うと更に馬鹿らしくておかしすぎる。

どうやらこちらはシリーズもののようで、テレビ化もされていたらしいのだけれど、そちらではこのおばあちゃん4人を橋爪功、小松政夫、石黒三郎、佐藤B作の4人の男優が演じていたらしい。
想像しただけでおちゃらけていて面白い。
再放送とかあったら見てみたいなぁ。

名古屋を少しでも知っている人だったら、気晴らしに楽しめる一冊。
それにしてもどーして名古屋とは縁もゆかりもない南からふぉらにあ在住のtuguさんがこれを読んでいたのか、それが一番のミステリーである。


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冒頭にも書いたように毎日、毎日、暑いんです!!
私の周りの名古屋人が言うには、「名古屋は関西より暑い」そーだ。
名古屋と言うのは夏と冬しかないお土地柄なんだとか。
四季のある日本の中で名古屋は二季制か?!(笑)
しかし、関西から引越してきた我が夫婦が思うには、やっぱり暑さが堪えるという意味では、関西の夏の方が厳しいと思う。
名古屋は東京と同じような感じでただただ暑いのだけれど、関西の暑さはとにかく空気が重くて熱くて息苦しくて、昨年などは本当にこんなところで元気に生きている自分を自分で褒めたい気分でした。(笑)

そういう意味では少しはマシだとは言え、でもやっぱり暑いんだよね…。
意識朦朧としながら、「こんなに暑くちゃ料理をする気力も削がれるわ…」とメニューも決まらぬままスーパーの中を歩き回っていたら、なんとこんなの見つけちゃいました♪

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鱧、鱧、鱧ですよ~。
関西を離れるに辺り淋しかったことベスト10に入っていた、「鱧を食べられなくなる」ということ。
しかし、あったんだよ~、名古屋にも鱧が♪♪

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しかもお値段とっても安いし、骨切りの具合だってすこぶるよろしい!

喜び勇んで買って帰った私。

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とにかく暑いし、やっぱり手間もかからずさっぱり美味しく頂く鱧といえばこれでしょう♪
の鱧の落とし。
梅肉のっけたのと、実山椒と塩のっけたのの2バージョン。
こういう時、うちの梅干しは白梅干しだから地味なんだよなぁ…。
骨はコリコリ♪
しかし、むむむ…。

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そして暑いときには目からも涼もうというわけで、鱧と枝豆と茗荷の梅酒ゼリー寄せ。
ちょっと梅風味が薄すぎたけど、でもゼリー寄せってホントに体がひんやりするんだよね~。
そして鱧。
むむむ…。

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関東で鱧が売られている際には取り除かれていることが多いという、鱧の頭と中骨もちゃんとついていたので、鱧の落としの茹で汁に頭と中骨を入れてダシをとり、そうめんと落とし鱧少々を浮かせた京風すいもの。
鱧のお吸い物は、鱧の香りを一番感じることの出来る、鱧好きにはたまらん一品。
しかし…。

むむむ…、しかし…の理由なんですけどね。
鱧ってもうパックをあけた瞬間に鱧の匂いがプンプンで、お吸い物や鍋などにするとそりゃーもう鼻も口も鱧鱧しちゃって幸せな気分になるではないですか。
しかし、今回の鱧ちゃんは鱧鱧しつつ、魚魚してるんです。
鱧の香りの後に漂う魚の香り。
最後まで鱧鱧して欲しいのに…。

鱧のパッケージのラベルを見るとこちらの鱧ちゃんは九州は宮崎県からはるばる名古屋まで運ばれてきた模様。
と言うことは、これ、当日採られた鱧ではないですよね…。
関西で売られている鱧は、徳島や愛媛産。
今は橋が通っているので大阪からもとても近いのですよ~。
だからその日の鱧がその場で〆られてあっという間に大阪近郊に運ばれてくる。
多分そういう鮮度の違いが原因じゃないかと思うんですが、奈良で食べてた鱧とまったく違う。(泣)
そう言えばこのパッケージには「加熱用」って書かれてあるけど、奈良で食べてた鱧も「唐揚げにぴったり」みたいに書かれているものもあるのだけれど、それは頭と中骨がついていないものだからと言うことで、多分生で食べないで下さいというものではなかったはず。

あぁ…、関西の鱧鱧臭たっぷりのおいしーい鱧を食べていたと言うことはなんと贅沢なことだったのだろうと今更ですが実感しました!
まぁそれでも売られていただけマシですけどね。
あーあ、どこかで関西みたいな美味しい鱧、売ってないかなぁ。


◆6月に作った保存食◆

新生姜の紅生姜
きゅうりのしば漬け風
蕨の赤ワイン漬け
うるいの焼酎漬け
梅干し(漬け作業)
赤紫蘇の梅酢漬け
南高梅ジャム
実山椒アク抜き冷凍
カリモリのしば漬け風
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by rakurakurakuko | 2011-07-01 17:24 | 楽子の本棚 | Comments(10)