「ほっ」と。キャンペーン

タグ:奈良散歩 ( 44 ) タグの人気記事

奈良、平城京跡の未来

なんだかブログの記事更新があまりに久しぶりすぎて、何をどうしていいか分からなくなっています。(^^ゞ
整理さえしていない写真ばっかり溜まっていて、一体それをどうしたらいいのやらって感じで、考えただけで面倒になったり…。
う~ん、とりあえず短くてもいいから(そうじゃなくても元々みんなからブログの記事が長すぎると言われているし…汗)、ちょこちょこと更新するのが一番かなぁ。

で、いろんなものが溜まっていて、それだけから見ればどんな分野でもドンと来い!ってな感じで何でも書けそうな気分でいる今日この頃ですが、まずは今とても心に引っかかっていることから書きたいと思います。

f0043911_2320691.jpg
こちら、奈良の平城京跡。

ずっとブログを見ていただいている方はご存知かもしれませんが、我が家は1年半ほど前まで奈良県に住んでおりました。
夫の大阪転勤に伴い住んだ奈良、そして初めての関西。
その後すぐに名古屋転勤となり、住んでいられたのはたったの1年9ヶ月でしたが、それはそれは素敵で濃密な時を過ごしました。
何より奈良と言う場所の持つ雰囲気が大好きで、その雰囲気を一番表しているのが平城京跡ではないかな~と思っています。
ちなみに平城京跡は、関東の人などだと「へいじょうきょうあと」と読んでしまいそうなところですが、本当は「へいじょうきゅうせき」と言います。
1300年ほど前、奈良が都だったときの都の中心。

実はこの平城京跡が今、大変な岐路に立たされ揺れております。
今から遡る事4年、平成20年に国営平城京跡歴史公園を作ると言う計画が国土交通省から出されまして、来月よりその中のひとつである第一次朝堂院跡の埋め立て工事が始まろうとしています。
今にして思えば、平城遷都1300年祭に合わせたのかと思っていた大極殿建設も、私が勝手にそう思っていただけであって実はこの計画のひとつだった模様。
そしてその何が地元を中心に問題になっているかと言うと、平城京跡のかなりの部分がセメントで埋められてしまうということです。

f0043911_23214335.jpg
平城遷都1300年祭の頃の平城京跡の写真があるのでそれで見ていただくと、この写真の真ん中に見えるのが大極殿で、その前が広場のようになっているのですがそこは既に草原ではなく土やセメントで覆われていて、今回更にセメントで覆うこことしているのが、その大極殿に続く部分から、多分この写真の女性が写真を撮っているあたりまでの一体全部。
それだけでもかなりの面積。
その後他にも整えられ、新たに建てられる建物もあるようで、埋め立てられる面積は更に広がります。

このことを知った奈良市在住の作家、寮美千子さんら9人が中止を求める声明文を国土交通省に提出。
声明文では、工事で地下水が枯渇し、埋蔵文化財が破壊される可能性があると指摘し、市民を含めた議論が十分でなく、自然と歴史が調和した公園を目指すべきだとして、即時工事中止を求めています。

このことを知り、あの平城京跡の草っ原がなくなってしまうと言うことは悲しすぎると言うのが、私が一番初めに思ったこと。
自分ひとりで調べられることでもないし、そもそもそうした知識に乏しいため、工事によって本当に地下水が枯渇したり埋蔵文化財が破壊される可能性があるのかどうかは私にはわかりません。
ただ、あの草っ原が小さくなってしまうということがとても淋しい。

最初にも述べましたが、私が一番奈良らしいと思っているところのひとつである平城京跡。
奈良の中では(!)都会と言える部分に、当時の都のあった場所にこうして1300年もの間手付かずのまま残されている空間があること自体、奇跡のようなことだと思っています。
ここに立ち、草原を渡る風を体に受ける気持ちの良さ。
あまりに個人的なことですが、ここに立ち風を受け目を閉じると、1300年前の平城京の様子が思い浮かんでくるんです。
その様子と言うのはもちろん見たことがあるわけではなく、私の場合、奈良駅から東大寺方面へ向かう途中の地下道の壁にある、平城京の絵にある都の様子。
さらさらと吹く風の中、突然タイムスリップできるかのような贅沢な空間。

奈良は都があった期間が短かったということもありますし、県民性のようなものでしょうがアピールすると言う事にあまり長けていないということもあり、あれだけ栄えたにも関わらず、京都と比較してその後ずっと多くの人々の意識から忘れ去られ注目もされず、そしてひっそりと時を刻んできた場所。
そういう特徴がこの平城京跡に現れているなぁと思うのは、多分私だけではないはず。

こちらの奈良新聞の記事に、平城京跡を守る会が国土交通省と文化庁に工事中止の要望書と署名を届けた様子が掲載されています。
それによると、セメントで埋め立てる理由について、「多くの観光客を受け入れる必要がある」であるとか、「整備することで(草地より)犯罪が減る」とありますが、そもそもそうした理由が大変に的外れなように思います。

f0043911_23265736.jpg
多くの観光客を受け入れる必要があるこの平城京跡。
朱雀門がある方側の道路は大きな幹線道路で確かに交通面ではそんなに不便ではないですが、反対側の大極殿側の道路はこんな感じです。
写真は1300年祭よりも1年前の2009年当時のものですが、多分今も大して変わっていないはず。(なぜなら奈良では道路を整えるとか新しく道路を作ろうとすると、必ず地中から何かが出てきてしまうので(笑)、そうした計画や実行に大変時間がかかる…)
こうした地元の人しか通らない道路、そしてすぐそばには普通の民家がたくさんあり生活道路となっているようなところに多くの観光客をそんなにたくさん受け入れなくてはいけないと感じているのは一体誰なんでしょうか。
また、本当に受け入れる必要を感じているのであればもう少しアクセス面も見直す必要があるのでは。(平城京跡は電車で行く場合は西大寺駅と新大宮駅両駅からそこそこ歩きますし、駐車場はほとんどありません)

f0043911_23283311.jpg
多くの観光客を受け入れる必要がある平城京跡のバス停。
この写真から、とにかく誰でもいいから多くの観光客を受け入れる必要を感じますか?
私は少なくてもいいから、奈良が好きで、奈良を感じたいと思う人に、のんびりと訪れて欲しいと思ってしまいます。
実際、ここをいくら立派な公園にしたとしても、奈良県民の利用はともかく、遠路はるばるやってきた観光客が立ち寄ることはそんなに多くないと思うのです。
なぜかと言えば、奈良に来る観光客の多くが大阪や京都とセットで観光する人たちで、奈良には宿泊せずにせいぜい一日くらいしか奈良の観光には時間をとっておらず、そうすると奈良公園周辺の東大寺や春日大社や興福寺を見るだけで精いっぱいだから。

そして整備することで草地のままにしておくよりは犯罪が減ると言いますが、そもそもここで犯罪は起こっていないはず。
安全といわれている日本の中で奈良という場所は、安全か危険かと考えたことなんて一度もない人だっていると思うくらいに、自信を持って安全です。
ここで何か事件が起きたなんて言うことは、我が家が奈良に住んでいた間、一度も聞いたことがない。
元々ない犯罪を減らすことなんて出来るんでしょうか。

f0043911_23331472.jpg
この平城京跡と言うところ、遷都1300年祭の時には大賑わいとなり、それが終わってもそれ以前よりは人の姿を見かけるようになりましたが、始まる前までは本当にこの中を通っても誰にも人に会わないようなところなんですよ~。
せいぜい近所の人が犬を連れて散歩してたり自転車で通ったりしていたくらい。
まぁ、せっかくの歴史的な場所、そして世界遺産に含まれている場所なのですから、もう少し人がいてもいいのにと、「カモーン!人~~~」って思ってしまいましたけど。
でもだからこそ草っぱらのど真ん中に立ったときに1300年前の風景を感じられたのかもしれません。

誰も訪れないので、私だけでも!とせっせと何かの折に訪れていた2009年頃の平城京跡の写真。

f0043911_23341742.jpg
1300年祭に際しいろんな建物が建つ前のほーーーーんとに正真正銘の草っぱらだった頃の平城京跡。
そして吹き抜ける風。(しかし夏は日陰がないので大変暑い…)

f0043911_23345440.jpg
そんな何もない平城京跡ですが、ところどころは整えられ、観光客も受け入れる体制にはなっていたのですよ。

f0043911_2335165.jpg
朱雀門。
こちらは1998年に等寸復元されたもの。
何もないよりはやはりこうしたものがあったからこそ1300年前を感じられたのかな~とも思うので、何もかもに反対するつもりはありませんが、やはり復元は復元であって、ずっと昔から奇跡的に残っている今あるものを残してそれを保存することとは天と地ほどの違いがあります。
私はこれを最初に見たときにその大きさと存在感に圧倒され感動しましたが、ずっと奈良に住んでる人にしてみたらこれは単なる復元であって、昔のものがそのままあるわけではないからね…と、多分外から来た人よりは「まぁそんな感じのものよね」っていう冷めた意識だと思います。

f0043911_2336271.jpg
こちらは懐かしい大極殿建築途中の一枚。
繰り返しになりますが、復元は復元。
大変立派で、私はこれが平城京跡に建ってよかったわ~と今でも思っていますが、でもやっぱり例えば薬師寺の東塔のように1300年前の建物を修復工事して後世に残すといった意味合いとは全く別モノ。
たくさんの人が特に1300年祭に奈良を訪れてくれて、多分ここも見てくれて、奈良好きの私としては大変嬉しい限りでしたが、もしもこれを復元する計画の前に東日本大震災のようなものがあったとしたら、そうした復興支援の方にお金を回すべきだと思ったことでしょう。

f0043911_23381468.jpg
そんな大極殿の夏のライトアップ。
なら燈花会の時と同じ蝋燭の燈籠で広場が埋め尽くされ、その後に大極殿が大きく浮かび上がり、それはそれは夢のように素晴らしい夜でした。

f0043911_23385338.jpg
草っぱらの先から見た大極殿。
何もない、あまり整えられすぎていない空間とその先の建物が、まるで日本ではないような、もっと大陸的な香りを感じました。
こういう風景を見てしまうと、この歴史公園を作る計画の全てが悪いとは私は全く思いません。
やり方であるとか、限度であるとか、地元への説明や意見聴取とかそういうものが問題なのだと思うのですが。

f0043911_234025.jpg
この平城京跡のど真ん中にある線路。

f0043911_2340162.jpg
ここには近鉄の奈良線が通っており、近鉄奈良線と言えば奈良と大阪難波を結ぶ、多分近鉄にとってはドル箱路線。
朝晩のラッシュの混雑は関西にしてはかなりのものですし、本数も多いのでこの平城京跡内にある踏み切りもカンカン、カンカン、鳴りまくってます。

私も奈良に住んでいたときの通勤にはこの近鉄奈良線利用でしたけど、何より奈良に住んで世界遺産のど真ん中、都の跡であり国の史跡でもあるここのど真ん中に線路が引かれ電車が走っていることにはかなりびっくりしました。
でも慣れてみるとこれがとってもいいんですよね~。
日々この草っぱらの間をぬって走る電車からのんびりとした都の跡を見るのは心底癒されますしとても贅沢な気分に浸ることが出来ます。
なのになのに、我が家の転勤が決まり奈良を離れることになった頃、どこからともなく「国の史跡のど真ん中を民間の電車が走っているのは怪しからん!」という論争が突然聞かれるようになりました。
今にして思うと、多分この頃にこの歴史公園計画が立ち上がったのだと思われ、そしてそのど真ん中に民間の電車が走っているのがずうずうしく、そして邪魔に思った人または国があったと思うのです。
でもね、これが奈良なんですよ。
この近鉄電車が奈良にたくさんの人を運んできた!!

私が今回草っぱらがなくなってしまうことと同じくらいにショックだったのは、この歴史公園計画では本当に近鉄電車がここを走らなくなってしまっているところ。
計画書を見ると、線路が消えているんです!!
地下を通すようにするとか他へ移設させると言うけれど、そもそも地下を通すには地下を掘らなければいけないわけで、そんなむかしむかし都だった場所を広い範囲で掘り返したらどんなことになるか、それがわかっているのかなぁ。
それが良いことか悪いことかなんて議論はするまでもなく、第一掘り返したらいろんなものがジャンジャン出てきて多分いつまで経っても開通しないはず…。(^^ゞ
移設させると言うのも、費用からして用地確保からして、近鉄の現状とかんがみて、どこからどう見ても良い選択とは思えないけど。
世界遺産のど真ん中を走る電車なんていいじゃないですか!
今ここに電車が走っていることで誰も迷惑してないし、ここに電車が走っていることで歴史的なものが日々壊されていっていることもないでしょう?
第一怪しからんと思うのだったら、今ではなく1914年の近鉄奈良線開通以前に議論して欲しいよ。
もう通っているものを壊して新たに作りなおすことが、どんなにダメージが大きいか、よく考えて欲しいと思います。

とこんな具合に揺れている平城京跡。
こんなに広大な都の跡がこんな風に残っているところって、日本の他の場所でありますか?
いろいろ調べもしないで多くを語るのはあまり良くないこととは思いますが、私はここが、このままのここが大好きなので、個人的感情ではありますが中止の署名をしたいと思います。
ユネスコ世界遺産委員会への報告もない工事はいかがなものかと言う部分には、そもそもここは世界遺産に登録されただけであって、基本的にはユネスコではなく日本のものなのだから絶対に報告しなければならない義務があるのか(まぁユネスコが気に入らないとなればその登録を取り消されることになるとは思いますがここがなくなってしまうわけではないし)と疑問に思い、そんなことまで声高に訴えるのはどうかと思ったりもしますけど。
この平城京跡に一度でもいいから立ってみて、そして風に吹かれてみて、そんな人が歴史公園計画を考えてくれたら素敵なものになると思うのにな。
奈良を訪れたことがない方、奈良には行ったことがあるけど大仏くらいしか見てないな~って方も、今奈良でこんなことが起きていて、国は今、こんなことをしようとしているよって言う事を知っていただけたらと思います。
このことについてブログの記事で教えてくれた元ご近所のkimiさん、ありがとう。

平城京跡を守る会のHPはこちら
今回の歴史公園の埋め立て工事中止を求めるまでの詳しいいきさつや、署名フォームと送り先もこちらにあります。
この週末も、生駒駅前、奈良駅前にて署名活動をしていらっしゃいます。
我が家は微力にてたったの2名の署名しか送れないのですが、たくさんの署名が集まればいいなと願っています。
短い記事に徹しようかしらんなんて冒頭で言いつつ、こんなに長い記事になってしまいました…。(^^ゞ
読んでいただきありがとう♪
そして少しでも考えてくれた方、さらにさらにありがとう♪♪
少しでもここの未来が良くなりますように!


こちらのブログ村に参加しています。
どんな方法がいいか少し考えてみたいと思うよって方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ
[PR]
by rakurakurakuko | 2012-10-28 00:18 | Comments(8)

さよなら、生駒

いよいよ引っ越しまで秒読みとなってきました。
これが奈良からの最後の更新になります…。

思えば、「明日からゴールデンウィークだ~♪」と浮かれて家に帰ったその日、あまりに突然の夫の大阪転勤を告げられたのが、今からちょうど1年と11ヶ月ほど前。
大阪転勤にも関わらず、なぜか奈良県に住居を構えることになり、移ってきたのが6月。
最初はね、ゴミゴミとしたところよりものんびりしたところに住みたいという、ただそれだけの考えで選んだ今の場所でしたが、大した期待もせずに選んだこの場所は、本当に素敵なところでした。

f0043911_1891640.jpg
先日、会社の帰りにブラブラと奈良の町中を歩き、久しぶりに猿沢池付近より興福寺方面を見上げ、しみじみと目に映る景色の美しさに贅沢な気持ちになりました。
奈良の街は、いつでも人も少なくて(爆)、その雰囲気と空気にとても癒されます。

f0043911_1893468.jpg
町屋が並ぶならまちも何度歩いたことやら。
週末に暇さえあればぶらぶら、ぶらぶら。

f0043911_1894989.jpg
とにかく奈良公園周辺にはどこにでもいる鹿。
そのあまりの数に、そして堂々と道を渡る様などに最初はとてもびっくりしました。
奈良の鹿は、奈良の雰囲気そのままに、のんびりゆったり暮らしています。
あぁ、今度の鹿がいない生活は淋しくないかなぁ…。

f0043911_18103993.jpg
奈良にお散歩に行く際には必ず寄ると言ってもいいほどの東大寺。
南大門も何度くぐったことでしょう。

f0043911_18105619.jpg
そして大仏様。
やっぱり奈良はこれですよ~。
昼に、夜に、そしてお盆の日のスペシャルで、大仏殿の観相窓からお顔を拝見したのも良い思い出。

f0043911_18111163.jpg
暑い暑い奈良の夜。
ろうそくの灯りに照らされた奈良の街のそぞろ歩きも本当に美しく、そして楽しい。
大好きな浮見堂は、本当にこの世のものではないほどに美しく、そして静かに佇んでいるんだよ。

f0043911_1811331.jpg
そんな浮見堂から見た桜。
いつでも誰でも自由に入ることが出来る浮見堂。
のんびり出来ていいんだよね~。

f0043911_18114850.jpg
和風な建物ばかりではなく、こんなに美しい洋風建築がさり気なく建っているのも奈良の町の素晴らしさ。
国立博物館。

f0043911_18121455.jpg
そして引越してきた当初は、なーんにもないただの原っぱだった平城京跡。
なーんにもないのが大変美しく、また拭きぬける風の気持ちよさに、お気に入りの場所となりました。

f0043911_18123219.jpg
そんな平城京跡のど真ん中を堂々と走っている近鉄電車に最初は度肝を抜かれたなぁ。
近鉄電車に乗り、西大寺から新大宮にかけて平城京跡のど真ん中から眺める景色はホントに贅沢だよ。
国の遺跡に登録されるずっと前からここを走り続けていた近鉄電車なのに、最近になって「遺跡の真ん中を民間の電車が走っているというのはいかがなものか」と言う議論が取り立たされていますが、このままでいいと私は思う。
なぜってそれが奈良だから。

f0043911_1813122.jpg
昨年の平城遷都1300年祭で、何もなかった原っぱがどんどん整えられていく様を見ました。
遷都祭が終わったらまたもとの何もない、人っ子ほとんどいない平城京跡になると思いきや、昨年ほどではないけれどまだ訪れる人も多いようです。
先日転勤することになったと話をしたある人から「○○さんはまるで平城遷都1300年祭のために奈良に来たみたいですね」と言われたけれど、確かにそんな感じ。(笑)
遷都1301年と共に我が家も他へ移らせていただきます。(爆)

f0043911_18134836.jpg
こちらはそんな平城京跡のろうそく行灯で照らされた大極殿。
真夏の夜の幻か。
この大極殿も引越してきたときにはまだ建設途中でした。

f0043911_1814495.jpg
四季折々に美しい奈良の街。
紅葉の時期には尚更輝く。

f0043911_18142466.jpg
桜の時期には街中が薄桃色に染まり、どこを歩いても飽きることがないのです。
今年も奈良の桜を見ることが出来るかなと思っていたけど、儚く散る桜のようにその夢も散ったわ…。
昨年よりも格段に寒い今年は、まだ奈良公園周辺の桜はつぼみの状態。

f0043911_18143733.jpg
新春の風物詩、若草山の山焼き。
近くで見る山焼きはそれはダイナミックで感動しますが、我が家のベランダからもその山焼きが見られると言うことにもかなり感動しました!

f0043911_18145396.jpg
こちらは東大寺の二月堂。
ここから奈良の町を眺めるのが好きでした。

f0043911_18152454.jpg
そして、奈良から引越さなければならないと知り、これだけは是非見なくちゃ離れるに離れられないと思った、東大寺二月堂で行なわれる修二会(しゅにえ)のお松明。
修行僧の道案内として、大きな竹の先にくくられた松明に火が灯され、その松明を二月堂の舞台より振りかざすのです。
この灰をかぶるといいことあるらしい!

f0043911_18153976.jpg
このお松明は本当に大きいのだけれど、それをガガーーーーッと舞台の端から端まで手で持ったまま走らせるのです。
火の粉もいっぱい飛んできて、思わずみんなが「オオーーーッ」叫ぶ。(事前アナウンスでは、「これは宗教行事なのでくれぐれも拍手などはお控え下さい」と言われるのだけれど、オオーッという声を思わず出さずにはいられないダイナミックさなのです)
この日は並んでいる途中から雨が降ってきて、すごく寒くて寒くて大変でしたが、見られてよかった!!
あまりの寒さにブルブル震えて家まで帰った私と夫のコートには、たくさんの灰がひっついてました。(笑)
奈良ではこの修ニ会、通称お水取りが終わると春の暖かさが訪れると言われています。

f0043911_18162163.jpg
そしてこちらは、我が家から歩いて行ける、一番近くのお寺、宝山寺。
山沿いに延々と並ぶお地蔵様の中を歩くと不思議な力を感じます。
お彼岸に行なわれる万燈会も幻想的で素敵なんですよ。
こんなお寺の近くに住めたことに感謝、感謝。

f0043911_1816366.jpg
そんな宝山寺参道手前にある、看板。
引越してきて、寂れた温泉街にも今時こんなのないだろうと思われるこの看板を初めて目にした時、「もしや私ってとんでもないところに引越してきたのか…」と少々不安になりました。(笑)
が、ここに決めてホントに良かったと今は思う。
そんな生駒。

f0043911_1817787.jpg
我が家からの空の眺め。
ここに引越してきて「空って広い」と言うことを心から感じました。
豊かな土地、人、空気。

あぁ…1年9ヶ月しか住むことが出来なかったなんてホントに淋しい…。
海志向の我が家が、永住してもいいと思ったくらいに気に入ってましたから。
夫など、次に関西に転勤することがあっても(えっ?あるの?)生駒に住むと決めてるそうです。

生駒をはじめ奈良って本当に不思議に豊かなところです。
ここに来ていろんな考えが変わった。
奈良なんて観光以外はホントにこれと言った産業がないし、会社もないので県や市の財政はあまり潤っていないと思うのだけれど、それなのになぜか全てに余裕があるんですよね。
観光と言っても、新幹線は通っていないし、最近知ったのですが観光をメインにしている県のくせに全国49都道府県の中で、宿泊施設の客室数が一番少ないんですよ。
だからと言うわけではないけれど、奈良に観光に来た人のほとんどがささっと観光するだけして大阪や京都に泊まってしまうしね。
えぇ、ほとんどの観光客は、奈良ではお金を使いません!!(笑)
お店も「はい、もう夕方だから閉めますよ」って感じで早い時間に閉まってしまうし、スーパーやデパートは別として個人商店などはお正月も目いっぱい休むので年明けの営業はかなり遅くなってから。
それでも豊かだと取るか、だから豊かだと取るか。
全速力で走り続けなくてもいいんだよ~と、そんなことを奈良の町がつぶやいているような気がします。

さて、名残惜しいですが、さよなら奈良、さよなら生駒。
楽しかった、ありがとう。
こちらに来ていろいろ教えてくれたお友達、こちらで出逢ったたくさんの人たち、ホントにありがとう!!

しばらくネットから離れますが、次に更新するのは名古屋から♪♪
どんな生活が待っていますやら。
まずは引っ越し本番がんばります!!!


こちらのブログ村に参加しています。
素敵な町に住めてよかったねって思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ
[PR]
by rakurakurakuko | 2011-04-02 18:26 | 引越記録 | Comments(22)

f0043911_2571351.jpg
この三連休の週末初日の昨日、日本列島は雪の到来を受けて列島は白一色♪
奈良も例外ではなく、木曜日夜半から雪は降り始めたようで、朝私より早く起きた夫の第一声は「ここは新潟か!!」でした。(^^ゞ
お昼の時点での奈良の積雪量は11センチ。
関西の中では寒い奈良ですが、雪が積もることは滅多にないことのようですから、こうなると雪景色の奈良公園など見てみたくなりますよね~。
奈良ではちょうど2月8日より14日まで、奈良の街をLEDライトで彩る灯りのイベント「なら瑠璃絵」が開催されており、灯りに彩られる雪景色の奈良なんて素敵~♪と、奈良の街に繰り出すことにしました。

f0043911_2573824.jpg
お昼過ぎに雪も止んだものの、一体どれだけ積もっているか~とワクワクしてまずは興福寺へ。
一面の雪景色、雪の積もった五重塔を想像しうっとりしていたんですが、雪はあっという間に溶けてしまった模様…。
うっすらと屋根が白く、雪が積もった形跡はあるものの、一面の銀世界ではなかった~。
美しいものは幻のように儚く消えていくのですねぇ。

f0043911_2575531.jpg
うっすらとではありますが、それでも白く雪が積もる五重塔と凍てつく空は絵になります。

興福寺は只今境内大工事中のため、興福寺から県庁のある大通りへ出る通路は通常閉鎖されているのですが、昨日はなら瑠璃絵のためでしょうか、久しぶりに開放されておりましたので、そちらを通って大通りに出て奈良公園方面へ。

f0043911_2582290.jpg
午前中、雪の降りしきる中、夫とふたりで「奈良公園の鹿ちゃんはこんなときどうしているのか…」と心配していたんですが、元気にしてました!
それにしても11センチの雪ってこんなに早く溶けてしまうものなんですかね~。
芝生がところどころ見えています。

f0043911_2583843.jpg
でもよーく見ると、あちらこちらに見られる雪だるまが雪が確実に降り積もった証拠。
手前の鹿ちゃんの角がないのは、秋に角切りをされているから。
今年はちょうど奈良に来られていた天皇陛下もご覧になったという角切り。
観光客を傷つけることがないように毎年行なわれている行事です。

f0043911_259146.jpg
想像していたよりも雪が少なかったので、雪景色を撮ろうと早く家を出たものの日が暮れるまでの時間をもてあましてしまい、これからの夜の部のウォーキングへ向けての休憩を兼ねて、東大寺横のカフェにてコーヒータイム♪
店内はなんだかカップルだらけで、そしてみんな「なら瑠璃絵」のパンフレットを持っていました。
この時期のこうした灯りの行事は関西では多分珍しいので、結構あちこちから来られているのかもしれません。

f0043911_2592121.jpg
コーヒーで温まって、少々暗くなってきたところで奈良公園へ向けて出発!!
浮雲園地辺りから見る、雪で白くお化粧された若草山。
これもなかなか風情ある風景。
昨年の初めてのなら瑠璃絵ではこのあたりがメイン会場となっており、それはとんでもない人出だったんですが、今年はもう少し奥の新公会堂のあたりが賑やからしいのでもう少し先まで歩きます。

f0043911_2594696.jpg
刻々と夜の帳がおりてくる中、たどり着いた新公会堂前。
昨年も使用されていた和風行灯風の灯りのお出迎え。
この後も感じることですが、昨年よりも人の流れを考えて灯りのコースが作られていることもあり、昨年よりも混雑を感じずゆっくりと見ることが出来ます。

f0043911_3005.jpg
雪が良い演出をしてくれて、灯りがより素敵に奈良の町(いや、正直に言えばここはもう町中と言うよりは町外れのような場所なのですが…(^^ゞ)を照らしています。

新公会堂の入り口前には手持ちの提灯がたくさん並べられており、希望者にはこの行灯を持って案内の方と一緒に説明を受けながら回るというサービスが今年はあるらしい!!
意外と奈良公園内って昼間でもわかりにくかったりするので、奈良に不慣れな観光客には親切なサービスですね。

私たちはそのまま新公会堂の中に入り、そのまま中庭に出てみると…。

f0043911_30452.jpg
わぁ~なかなか素敵なお庭に仕上がっています。
レーザー光線が賑々しくない程度に庭を照らし、雪のお庭を明るく照らし出しています。
昨年は若草山にレーザー光線が当てられて、なんだかそれはパチンコ屋の宣伝のようでいただけなかったのですが、やはり今年それがなかったところを見ると不評だったのでしょうねぇ。

f0043911_31941.jpg
新公会堂の屋根もこんな風にライトアップされていて、とても素敵♪
この屋根に描かれている空飛ぶ雲が和のようでもあり、もっと大きな意味でアジア的でもあり、シルクロードに繋がっていた奈良のイメージにぴったり♪♪

f0043911_313161.jpg
中庭にはこんな風に地球をあらわしているかのような灯りがたくさん立てられており、真冬の七夕と銘打っているようなんですが、そこにはお花の形の短冊を吊るせるようになっています。
このなら瑠璃絵は、去年は2月の11日から14日まで、今年は8日から14日までと開催最終日はいずれもバレンタインデー。
曜日的に最終日を土日に当てているわけでもないとなると、これはバレンタインデーを絡めた行事にしようと企画されているのだと思います。
真冬の奈良、そして寺社を訪れた人に幸せが訪れますようにとの祈りを込めたなら瑠璃絵。
カップルにとっても暖かな幸せが訪れそうですよね。

f0043911_315848.jpg
中庭の中の大きな木にはこんな風に赤い光が当てられていたり、

f0043911_324026.jpg
川の向こう側のきれいに整えられた庭園は、青いLEDの灯りを中心に、いろんな色のグラデーションに彩られ、凛として静かな中にも華やかさのある演出となっています。
この新公会堂は前を通ることはあったものの中に入ったのは私は今回が初めて。
この庭園には四季折々のお花が植えられ、春には桜も咲くようです。
今年のお花見シーズンには是非ここまで足を延ばしてみたいわ~。

f0043911_32578.jpg
そんな灯りの庭園を静かに見つめるカップル。
さぞかしロマンチック気分に浸れることでしょう♪♪

f0043911_331739.jpg
中庭から庭園に沿って順路が作られており、青い色基本とした灯りで照らされています。
新公会堂の建物の裏手と言うか横の、川が広くなって池のようになっているところには、木に吊るされているまるで和紙のような質感の青い灯りが水面にも映り、生垣につけられた小さな白いライトは積もった雪と共にキラキラと輝き、うっとりとしてしまうような景色です。
昨年よりも今年の方が数段いいですね~、なら瑠璃絵♪

f0043911_335044.jpg
そこそこの人出があったとは思いますが、それでも人であふれかえると言うこともなく、ゆったりと歩いていけるくらいの人の数ですので、それぞれお気に入りの場所で立ち止まっては、それぞれがいろいろなことを思いながらゆっくりと冬の夜に浮かぶ灯りを眺める時。
静かな真冬の夜です。

f0043911_341778.jpg
そんな新公会堂の庭園を抜けて左側の奈良公園の飛火野付近の芝生が、刻々と色と形を変える灯りで彩られています。
これは、雪が積もっていて効果が何倍にもなっていますね~。
とても奥行きを感じる美しい灯りのステージ。

f0043911_342950.jpg
灯りの中心の向かって右に見えるのが東大寺南大門で、左側にうっすらとその黒い影が見えるのが大仏殿の屋根。
こういう建物がどこからでも見えるのが広くゆったりとスペースをとっている奈良の良さでもありますね~。

f0043911_3448100.jpg
そのまま二月堂方面にどんどん奈良公園を奥に奥にと進んでいくと、右手に見える竹林にも灯りのライトアップが施されています。
こちらはパステル調の優しい演出。

f0043911_35552.jpg
そしてたどり着いた法華堂(三月堂)。
今回の東大寺はここが目玉。
ライトアップと共に夜間特別拝観しています。
東大寺建築の中でももっとも古く(もちろん国宝)、旧暦3月に法華会(ほっけえ)が行なわれることから法華堂、三月堂と呼ばれているこちらでは、何でも12月のたった一日だけ開かれてその姿を拝むことの出来る仏像があるらしい。

f0043911_352915.jpg
今年のなら瑠璃絵の目玉でもある法華堂ですが、あくまでも静かにひっそりと佇み、そして人々も静かに厳かに眺めていた、そんな空間。
ここまで来ると若草山にかなり近くなっているというか、半分若草山にかかっているような場所なので、夜間人知れずここまでやっとたどり着きましたみたいな気分になります。
奈良の山奥の夜の静けさ、特に空気が凛として冷たい冬の静けさっていいですね~。

f0043911_354968.jpg
そんな静けさの法華堂を通り過ぎ、階段を上るとたどり着くのが二月堂。
東大寺の中で私が大好きな場所の一つ。
特に夜の二月堂は格別。
雪こそ溶けていたものの、まだ濡れている石畳に吊灯籠の光が反射して美しさも絶好調なこの日、この夜、この場所。

f0043911_363100.jpg
二月堂は365日、毎晩このたくさんの吊灯篭に火が灯されるので、なら瑠璃絵開催期間中、特別な演出をされているわけではありません。
しかし、やはり法華堂まで来たらみなさんここにも寄られるので、普段とは全く違うたくさんの人、人、人。
昨年は、東大寺参道付近のあまりの人ごみに疲れてしまい、人ごみを逃れるように二月堂に流れてきた私たちのほぼ貸切状態の場所だったんですけどね~。
今年は大人気です。

f0043911_362611.jpg
二月堂の舞台から眺める、奈良の夜。
雪景色の特別な夜を眺められ、今年のなら瑠璃絵は最高です。

f0043911_36413.jpg
とても暖かな光の吊灯篭。
人はたくさんいますが、みんなこの二月堂の空気を大切に、あくまでもひそやかに、冬の夜の静かな音を壊さぬようにしているようです。

f0043911_365993.jpg
ひっそりと。
深々と過ぎ行く時。

f0043911_372413.jpg
二月堂の舞台より階段を下りると、そこには来月の修二会(しゅにえ)、通称お水取りのための竹が出番を待つかのように静かに置かれてありました。
このときならではの風景。
本番前の静かな時。

f0043911_383052.jpg
二月堂裏参道をゆったりと下りつつ、振り返り二月堂を見上げると、あくまでもいつもと同じく静かに佇むその姿が見えてほっとしたりするのでした。

f0043911_38532.jpg
そのまま大仏殿横に出て、そのまま正面に回り参道から南大門を眺めたところ。
たくさんの奈良の夜を楽しむ人たちの足音が石畳に響いていました。
奈良の夜の行事がある際には大抵夜間特別拝観している大仏殿なので、今回もてっきり開いているものだと思っていましたら、今年のなら瑠璃絵は大仏殿は通常モードで閉まっていました。
たまには大仏様もゆっくり休ませてあげなければね。

今年の第2回めのなら瑠璃絵。
初回の前回よりも格段に魅力的になっていました。
特に今回は、奈良公園の奥のほうにスポットを当てていたのが良かったですね~。
奈良に来られる観光客の方も、大抵は東大寺大仏殿あたりと春日大社辺りまでで観光終えてしまいますから。
その奥にもこんなに素敵な奈良があるんだよと言うことをアピールできたことが、一番の収穫だったのではないかな~。

ちなみに、なら瑠璃絵開催期間中、春日大社では毎晩万燈籠が行なわれ、参道と本殿の灯籠に灯が灯されるのですが、雪のこの日はさすがに万燈籠は中止となりました。
ですので、今回私たちは春日大社以外のなら瑠璃絵を楽しんだと言うことが出来ますが、大体これで歩いて眺めたのは時間にして2時間。
春日大社を見たとしたらあと1時間プラスにはなるでしょうから、開始時間の5時半から終了時間の8時半まで目いっぱい使うと全部ゆっくり見ることが出来るでしょう。

ちなみに興福寺もなら瑠璃絵の会場の一つとなっており、今年は阿修羅さまがいらっしゃる国宝館と東金堂が夜間特別拝観出来ることになっており、また五重塔もライトアップされています。
が、この五重塔のライトアップが何とも暗く、昨年に引き続き今ひとつで、また、どうしても東大寺と春日大社方面と場所的に離れているので、なら瑠璃絵として一体感を持てないところが厳しいですね…。
まぁ何でも全部一気に大成功には出来ないでしょうから、全体として一体感のある夏のなら燈花会のようにいつの日かなるといいな~と期待しています。

13日、14日とあと2日を残すなら瑠璃絵。
バレンタインを楽しみたいカップルの方も、家族でゆっくりとした時間を味わいたい方も、ちょっと寒いですが奈良に来られてはいかがでしょう♪♪
暖かく幸せな気分になれると思います。


こちらのブログ村に参加しています。
奈良の静かな夜が素敵~♪って思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ
[PR]
by rakurakurakuko | 2011-02-13 03:13 | こんなところに行って来ました | Comments(6)

2011年1月に読んだ本

あれほどに寒かった関西も、立春を向かえやっと暖かくなってきました。
暦と言うのは良く出来ているものなのですねぇ。
勿論まだ冬の装いで出かけなければなりませんけど、それでも一時期の異常とも思える寒さ(奈良は毎日朝はマイナス続きでいい加減嫌になりました…)とは全く違う!
そろそろ梅の開花なども気になりますが、今年は例年の10倍は飛ぶだろうといわれている杉花粉の動向が気になる、今日この頃です。


f0043911_16525229.jpg
「まぶた」 小川洋子


いかにも小川さん的な8つの短編。
どれもこれもがちょっと不思議で、時にはいつの時代の話なのかしらと思わせ、時には一体どこの世界の話なのかと思えてくるようなそんなストーリー。

8つの物語には老女の登場するものが多いのだけれど、その老女と言うのが何ともミステリアスでそれは少々怖ろしくもあり、それぞれの老女はそれぞれに孤独を抱えており物悲しくもありそして妖しくもあり。
悲しい嘘の世界にどっぷりとつかっている、ヤモリをキャンディー缶に入れて大切に持ち歩いている老婆、不思議な中国野菜の種が植わっている鉢をくれた、幻の野菜売りの老婆、卵巣に毛が生える病気で亡くなった詩人の記念館の番人である、髪の毛で織物をする老婆などなど。
摩訶不思議な世界ですが、とても美しく静かに、そして官能的に描かれているのが小川さんらしくて素晴らしい♪

あれ~?と思ったのは「バックストローク」言う短編が、以前読んだ「偶然の祝福」の中の「弟」と言う話と設定やストーリーがとても似ていたこと。
多分細かいところで違う部分もあるのだろうけれど、このストーリーに関しては後にもっと長編として描かれるとか何か小川さんなりのこだわりがあったのでしょうか。
この8つの物語の中では「匂いの収集」と言う話が「薬指の標本」に通じる部分もあり個人的には一番好きです。


f0043911_16531227.jpg
「光」 三浦しをん


神去なあなあ日常」に続く、二冊目の三浦しをん。
いや~「神去~」を読んだ直後だったので、あまりの物語の種類の違いに少々戸惑いつつ、こちらもとても興味深く一気に読んでしまいました。

美浜島より美しい場所はほかにないと思っている主人公の信之。
そんな信之が住む美しい美浜島が天災に合い、信之を含む数人だけを残して他の島民全てが島もろとも死んでしまった。
そこから始まる特殊な状況下に置かれた島での物語は、何となく桐野夏生の「東京島」を思わせるようなおどろおどろしさで、その後、島を出てみんなが大人になってからの話の展開がなくとなく何かに似ていると思い、Amazonのレビューを見ていてこれか~と気づいたのだけれど、東野圭吾の「白夜行」的であるのです。
あの神去なあなあのほんわかした雰囲気とは打って変わって、暴力あり、性描写ありと過激チック。
他の三浦しをんを読んでいないので何とも言えませんが、でも他のものとは一線を化しているのではないかな。

好き嫌いが分かれるところかとも思うけれど、最後の終わり方が「これから後この人たちはどうなっていくのだろう…」とやたらと気になり、後ろ髪を引かれる感じ。
「暴力はやってくるのではなく、帰ってくるのだ」と言う南海子の言葉をかりると、まだまだこれから先たいへんなことが起こりそうなのだけれど。
「白夜行」ではないけれど、続編などが描かれたりしないかしらね~。


こちらのブログ村に参加しています。
いかにもその人らしい小説も、この人がこんなものをと意外に思う小説もいいよねって思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ


********************************************

さて先日の節分、皆様はいかがお過ごしでしたか~。
昨年は、大変充実した奈良での節分の日を過ごした私でしたが、今年は特に訪れた場所もなく…。

ただ、食べ物については手抜かりなく(笑)、節分らしいものを頂きました♪

f0043911_16543114.jpg
まずは最近は関東でも何はなくともの感がある、恵方巻き。
関西発祥の節分の食べ物。

数年前から東京方面でもメジャーとなったこの恵方巻きと呼ばれる太巻は、関東に上陸したその時から、その年の恵方に向かって目を閉じて一言も喋らず、この太巻丸ごと一本を持ったままかぶりつくのが正式な食べ方だと紹介されていたので、勿論私もそのように食べるものだと信じており、昨年もそのようにしていただきました。(ただし独り言なれど途中しゃべってしまった…^_^;)
が、どうやらみんながみんなそうして食べてきたものでもない様子。
奈良限定ですが、昔から節分の夜にお寿司を食べる習慣はあったものの、そのお寿司は家で作るちらし寿司であったり奈良名産の柿の葉寿司であったりと様々。
大体小さな子供などはあんなに太い太巻一本全て食べられるはずもなく、「うちでは普通に切ってお皿に載せて食べるよ~」と言う方もとても多いです。
また、食べる最中はしゃべってはいけないなどと言うのは、最近になって知ったという人も多く、更につわものとなると「恵方巻きって一体どこが発祥?」などと言う方もあり。^_^;
関東ではまったくもって商魂たくましい方々によって作り出された習慣のような気もしますが、こちら関西にあってもその感は拭えず、しかし何事にも流されやすい私はいそいそと今年も恵方巻きを買って帰りました。(笑)
が、半分は奈良流で、恵方巻きを2種類買ったと言うこともあり、半分に切って両方のお味をかぶりつきではなくゆっくりと楽しませていただきましたよ~。

f0043911_1657512.jpg
そんな恵方巻きのお供には秘蔵の「伊根満開」をあわせました。
こちらは珍しい赤米で作った日本酒で、春らしい色がとてもきれい♪

f0043911_16572459.jpg
そして、節分と言えばこちらははるか昔から欠かせない福豆。
我が家は昨年に続き、東大寺二月堂の福寿豆。
これ、炒り具合が絶妙ですごく美味しいんです!!

f0043911_16575551.jpg
今年は二月堂での豆まきには行けなかった私ですが、数日前より二月堂に並び始めたと聞き及び、節分前日の会社帰りに豆を買いに訪れた東大寺の二月堂。
夕日を浴びて輝く二月堂からは奈良の街が一望できます。

f0043911_16583656.jpg
そんな二月堂の舞台にてこちらも夕日を浴びて輝いていた福寿豆。
福寿豆を取ったら、横のお賽銭箱の小さいのみたいな代金入れにちゃりーんと代金を入れる方式。
この素朴な感じがいいのよね~。
この時間だとギリギリで二月堂の係の方がいらっしゃいましたが、多分これは外に出しっぱなしなので24時間買える模様!

f0043911_16585963.jpg
ここ、二月堂舞台前は、この翌日の節分の日にはたくさんの人であふれかえっていたことでしょう♪♪
この二月堂には1年365日毎晩灯籠に火が灯され、それはそれは何とも幻想的な雰囲気を醸しだしている、奈良の夜の私のイチオシスポットなのですけれど、今年が第2回目のなら瑠璃会(2月8日から14日まで)
では二月堂のすぐ横の法華堂(三月堂)がライトアップされるそうなので、今年はとてもにぎわいそうな予感がします。
また、それが終わるとあの奈良時代から途切れたことがないという修二会(お水取り)が始まりますし、これから春にかけて何かと注目を浴びる場所になりそうです。


◆1月に作った保存食◆

ブロッコリーのピクルス
塩麹
へそ大根
紫大根の柚子大根
八郎生姜の梅酢漬け
紫大根のピクルス
紫蘇ペースト
牡蠣のオイル漬け(フェンネル風味)
リンゴジャム
リンゴの酵母
[PR]
by rakurakurakuko | 2011-02-05 17:05 | 楽子の本棚 | Comments(4)

f0043911_1552669.jpg
奈良と言えば、若草山。(えっ?ホント??)
奈良公園の東端に位置する、標高342メートルのなだらかな可愛い山♪
奈良駅方面から奈良公園に向かうと正面にドーンと見えるので、それは奈良の代表的な景観のひとつです。

その若草山と言えば、夏の大文字の送り火と新春の山焼き。
若草山の山焼きの始まりは、もともとは近くの農民による野焼きの習慣で、山を焼く事により次に生えてくる草を田畑の肥草や牛馬の飼料にしていたとのこと。
その起源ははるか彼方に遡るのですが、一度途絶えていた山焼きが明治時代に復活し、明治33年より現在のような夜間行事となったそうです。
数々の日程を経て平成21年より一月の第三土曜日に行なわれるとこととなり、今年は先週の1月22日がその山焼きの日でした。

昨年の我が家は、我が家のベランダから鑑賞すると言う超お手軽手段をとったのですが、今年は気合を入れて近くで見てみようかと!!
そう、我が家は奈良市内でもなく、若草山とは少々離れているのですが、位置的に真正面であることと傾斜地にて標高が高いこともあり、山焼きも大文字もよーく見えるんです。
山焼きを見ることの出来る西の限界地点と思われる我が家ですが、奈良には建物の高さに対する規制があり高い建物がないことも影響しているのか、なんと橿原市(明日香のちょっと手前です)の辺りからも見えるというのだからちょっと驚き。

さて、1月22日当日、ヒートテックを二枚重ねして腰の辺りにカイロを貼り、冬のキャンプ用のダウンを着て帽子、手袋を身につけたモコモコの姿で、気合十分に夕方家を出た私とそして夫。

f0043911_1510628.jpg
気合十分でしたが、あっという間に奈良駅を降りて奈良県庁まで来たところで、「奈良にぎわい味わい回廊」につかまってしまいました~。(^^ゞ
「ならのうまいもん、ぎょうさん食うていきなはれや!」なんて言われたら、そりゃー、「はい、そうします」となってしまいますよね…。(笑)

f0043911_15102747.jpg
食べもの屋さんはもちろん手作りクラフトのお店などが多数出店しておりましたが、その中でもすごーい行列ができていたのがこちら。
明日香村の方々が出していた大鍋による飛鳥鍋のふるまいです。
何しろ無料なもので、県庁入り口のほうまでずらずら~っと続くものすごい列!!
よそってもらった人のを見せてもらうとなにやら白濁した汁にたくさんの具が入ってしましたが、飛鳥鍋と言うのは、飛鳥時代に唐から来た渡来人の僧侶が寒さをしのぐためにヤギの乳で鍋料理を作ったのが始まりの郷土料理で、現在は牛乳を使って作られているそうです。
おいしそう!!!

f0043911_15324270.jpg
しかし、その列に並ぶ勇気がなかった我が夫婦は、その隣にひっそりと出店されていた大淀の道の駅(この記事にも書いてます♪)の、しし鍋を頂くことにしました♪
いのししの肉がゴロゴロといっぱい入っていて美味しくてボリューム満点で体も温まる~~~♪♪

f0043911_15125090.jpg
そんな寄り道を経て(汗)、やっと到着した奈良公園は春日野園地付近。
正面の芝生が枯れて茶色に見えるのが、焼かれるときを静かに待っているかのような穏やかな若草山。
山焼きの時間まではまだ1時間近くあったのですが、この時点で既にこの辺りには三脚を立てている人がいっぱい!!
山焼き写真マニアの人には定番の場所である、燃え盛る若草山と薬師寺の東塔と西塔を一緒に見ることが出来る大池周辺には、この日お昼の12時には200基の三脚が立てられ、撮影場所大争奪戦が行なわれていたというのですからびっくり!!(東塔の修復が3月頃よりはじめられ今後10年くらいはこの景色を見ることが出来ないと言うことの影響もあったと思われます)
やはり人気行事のようです。

f0043911_15134917.jpg
たくさんの人がいる春日野園地を通り過ぎ、東大寺と春日大社の間の飛火野の辺りまでくると周囲の木々の影響もありうっすらと薄暗くなってきました。
寒さもこの辺りからグッと増してきます!!

f0043911_1514347.jpg
こちらはその先の、水谷橋を渡った先にひっそりと佇む水谷茶屋
この水谷橋付近ではこの少々前に聖火を松明に点火する儀式が行なわれていた模様。
多分その頃、私たちはハフハフとしし鍋を食べていた模様…。(爆)

f0043911_15144147.jpg
水谷橋の少し先、左側に見えてくる階段を上ると若草山山麓に到着。
暇があると奈良公園付近をぶらぶらしているわが夫婦ですが、ここまで奥に来たのは初めて。
この辺り、レトロな感じがとても良いです♪♪

f0043911_15152745.jpg
若草山の山焼きポイントを前にして私たちも持ってきたミニ三脚を立て、後を振り返ると旅館からもれる暖かい灯りとそして暮れなずむ夕空。
山焼きは天候次第で、雨が降ると順延されますが、今年はその心配は全くない申し分のない天気。
乾燥注意報が出たら出たで、極度の乾燥により燃える勢いがすごすぎて世界遺産である隣の春日原始林を燃やしかねませんから、それはそれで問題なのですが、それも回避できたようです。

f0043911_15162374.jpg
山焼きの日、ここ若草山では午後から鹿せんべい飛ばしやらコンサートやら、何かと行事が行なわれているんですが、点火時間も近づき、いよいよ若草山の向かって右端にある野上神社では祭典が始まりました。
松明を持った春日大社や東大寺の方たち、そして県の関係者や関係団体の方などがご祈祷をしているようです。
奈良の行事って、天下の春日大社や東大寺など(他にもたくさんの寺社の方々がいました)世界遺産クラスの寺社が一同に集まるので豪華でご利益ありそうでしょ。

f0043911_15183876.jpg
この野上神社は大変小さくまた、端っこにあるので大勢の人が集まることが出来ず、若草山の正面ど真ん中に建てられた大型スクリーンで集まった人たちはその模様を見ることが出来ます。

f0043911_1519191.jpg
野上神社から松明を持った方たちが若草山山麓中央へ移動し、

f0043911_15192841.jpg
そして松明から大篝火へ点火。
周囲がグッと明るくなり、ギャラリーたちのざわめきと拍手が。

f0043911_15195472.jpg
と同時に、一発の花火が打ち上げられ、オオーーーーッと思わず叫んでしまうギャラリーたち。
わ~~~すんばらしい演出!!

f0043911_15201173.jpg
パッと山肌から夜空に向かって上る灯り、夜空の上でドーンと開く火花、そしてズーンと体に響く振動。

f0043911_15202344.jpg
そりゃーもう、次から次へといろいろな花火が打ち上げられ、その数は600発!!
例年200発の花火で夜空が彩られていたのですが、昨年は遷都1300年と言うことで600発打ち上げられ、今年もその勢いを引き継ぎ600発!!
やったーーーーー!!!

f0043911_15203615.jpg
これだけいっぺんに打ち上げられるともう何がなんだか、とにかくすごい!!!
見入ってしまい写真がないんですが(汗)、奈良ならではの鹿ちゃんの顔の花火がとっても可愛くて、年甲斐もなくキャーキャー言ってしまったり、どう見てもカエルの顔の花火になぜ???と思ったり。(後日それはカエルではなく今年の干支であるウサギちゃんだということが判明!笑)

f0043911_1521271.jpg
600発の夜空を彩る花火。
ホントに、ホントにきれいだった~~~!!!!
夫にちゃんと書いておけと言われたので追記ですが、この花火の間、音楽が静かに流れ、それがまたムード満点だったのです。
ただただドーンと上がる花火のみを見るよりも、音がつくと何倍も美しくそして楽しく鑑賞できるものだなぁとしみじみ思った今回の花火。
奈良は何でもどちらかと言うと、「これでどーだ!」と言うようなそのまんまな見せ方が多いのだけれど、なかなか素敵な演出だったなと思うこの山焼きの花火。
来年も600発あげて欲しい!!

f0043911_15212269.jpg
すごかったね~と言うが早いか炎の勢いが早いかと言うようなタイミングで、花火が終わると同時に松明から若草山に火が点火。

f0043911_15214661.jpg
燃え盛る火、そして若草山。
私の頭の中では石川さゆりの天城越えがぐるぐる回る!!

f0043911_15224656.jpg
あっという間に火は山全体に燃え移り(本当に早いです)、火と煙が山肌を覆い、たくさんの山焼きに関わる人たちがシルエットになって写ります。

f0043911_15225517.jpg
地元の消防団や県の職員などたくさんの人たちが山に点火されそれを見守るのですが、背中には消火用の水袋20kgと竹ほうきを片手にもっての作業となり結構大変だそうです。
ありがたいことですね~。

f0043911_15231085.jpg
近くで見る火の勢いは想像以上で、圧倒されると共になんだか神々しい雰囲気にもなります。

f0043911_15232022.jpg
少し時間が経ってくると、最初の燃え盛る炎だけではなく、炎は消えかかるけれどその分熱く燃えている若草山の芝の、その燃える様がパチパチと点滅するような感じになり、これまたとても美しい。

f0043911_15233095.jpg
時間にしてどのくらいが経ったのでしょう。
この日、14万人の方が奈良周辺のあちこちで楽しんだ炎のショーも終わりが近づきました。
私たちがこの日鑑賞した間近では一重目の山しか見えないのですが、それでもやはりこれだけ近くで見ると迫力があります。
ここ奈良に住むようになってほぼ1年半が過ぎ、最初はどんなことにでも感動していたのに最近は慣れっこになってしまったことも多くなっていた昨今。
久しぶりに奈良に住んでよかった~~~と心から思った、それほど感動した若草山の山焼きでした。

f0043911_15235664.jpg
そんな余韻を胸に抱きつつ若草山を下り、春日野園地まで来たところから見た若草山。
広く全体が眺められ、そしてまだまだ火は衰えることなく燃えています。
人もまだまだいっぱいで、普段の夜の奈良公園の人っ子ひとりいない状態が嘘のよう!!!

この後、興福寺の下を通って猿沢池を横を通り、三条通から東向き商店街へと抜けましたが、結構人も出ていたので、山焼き打ち上げ会はそのまま地元まで戻ってすることに。

f0043911_15241883.jpg
地元の居酒屋カウンターにて乾杯♪♪

f0043911_15243635.jpg
お寿司屋さんのような居酒屋さん(又は居酒屋さんのようなお寿司屋さん?)なので、お刺身も白子も鮮度抜群、美味しいよ~~~。

f0043911_15245089.jpg
うふふ、この日のお目当てはこちら。
フグーーーーーーーーーッ!!!
一人前でこれだけ、ドカーンとお皿に山盛り♪♪

f0043911_15252150.jpg
頂くのはてっちりで♪♪
もちろん今年初!!
なんだか野菜で全くフグが行方不明に見えますが…。(笑)

f0043911_15254149.jpg
最後は雑炊で〆て、大満足の山焼き打ち上げ会。
ただし参加者2名!!(爆)

間近で見る奈良は若草山の山焼き。
まだまだ関西地方以外では知られていないかとも思いますが、見る価値アリのお薦め行事です。
冬の奈良は寒いけどね~~~。
そんなことにもめげずに、防寒対策しっかりとして是非是非たくさんの人に見て欲しいと思うのでありました♪
山焼き鑑賞場所は、今回の若草山山麓をはじめ、大池周辺、平城京跡、そして奈良公園周辺とよりどりみどり。
我が家も来年はどうしようと迷うところでもありますが、何しろふたりともカメラはコンパクトデジカメなので遠くからの撮影出来ないんで、また間近で勢い感じようかな~と思ってます♪


こちらのブログ村に参加しています。
山焼き、すごい迫力、そして是非一度間近で見てみたい!!って思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ
[PR]
by rakurakurakuko | 2011-01-29 15:38 | こんなところに行って来ました | Comments(4)

f0043911_15141953.jpg
こんなに寒くなってから紅葉の話かい?なんて突っ込みはしないでね~。(^^ゞ
先月の最後の週末、最後の紅葉を見に奈良公園周辺をブラブラと歩いてきました。
四季それぞれによいことはありますが、この時期の奈良はもうただただ美しく、お散歩していると本当に心が満たされるような気分。

真偽のほどは定かではありませんが、青森から転勤してきた会社の人が言うには、関西の紅葉と言うのはその色の鮮やかさが特別らしく、同じもみじの紅葉でも、他の土地にもともとあったもみじと関西のもみじがその地に移されてきて根付いたものとでは、明らかに色の鮮やかさが違うのだとか。
さて、そんな色鮮やかな紅葉をみなさまもしばし楽しんでみてくださいませ♪

f0043911_15143560.jpg
こちらは電車で移動派の我が家が奈良公園周辺を散策するときに起点になることの多い猿沢池。
大抵近鉄奈良駅から東向き商店街を通り抜け、猿沢池に出てお散歩ルートは今後のお散歩ルートを考えたりします。
緑の柳の中に艶やかに輝くもみじ。
真紅と言う色はこんな色をさすのでしょうね。

f0043911_151459100.jpg
これまたなんとな~く上ってしまう、猿沢池から興福寺へ続く五十二段。
五十二段の横にも五重塔をバックに輝く真っ赤なもみじ。
この少し前に薬師寺など西の京散策へと出かけていた我が家なんですが、やっぱりこの重厚な興福寺の五重塔はいいなぁ。

f0043911_15173230.jpg
しかし…。
久しぶりに来た興福寺の境内は大変なことになってました…。
なんとも壮大な興福寺の整備事業。
今から十年以上、ずーっと整備事業が行なわれるらしい…。
う~ん、保存修理のためには仕方がないとは言え、五重塔を見るにもこの工事中の景色と共に見なければいけないというのはちょっぴり悲しい。
こんな工事中だらけの興福寺ですが、駐車場は観光バスでいっぱいで、阿修羅さまがおられる国宝館には長蛇の列が出来ていました。

f0043911_1518355.jpg
そんな興福寺境内を通り抜け、てくてく歩いてたどり着いた先は東大寺。
大仏殿にはこちらも人がいっぱい!
八角灯篭のない大仏殿の姿を見ようとカメラに収めてみましたが(八角灯籠はこのとき東京の東大寺展に貸し出し中)、人が多すぎてあってもなくてもあまり代わり映えしないように見えます…。(笑)
我が家の本日の目的は紅葉を見ることなのでこちら大仏殿内には入らず。

f0043911_15194093.jpg
相変わらず人の数に負けず劣らずいる鹿の、その目線の先を追ってみると…。

f0043911_15205670.jpg
鏡池の紅葉。
池に移りこむもみじの赤が美しい♪
鹿も美しいものがわかるのね~。

f0043911_15211991.jpg
近くで見ると、やはりこのもみじも燃えるような赤。
ホントに艶やか。

f0043911_1521353.jpg
こちらは大仏殿のぐるっと右側を回り込むように歩いて行った、二月堂表参道へと向かう辺り。
遅い午後のだいだい色がかった光に照らされて、お揃いのだいだい色に輝くもみじ。
階段にもだいだい色の絨毯。
思わずわぁ~と声が出るほど美しかった…。

f0043911_15215591.jpg
そんなだいだい色のもみじと大仏殿。

f0043911_15221190.jpg
もみじの葉の間からちょっぴりのぞく、黄金色に輝く大仏殿の屋根の鴟尾(しび)。
だいだい色から黄金色のグラデーション。

f0043911_15222652.jpg
その後大仏殿裏に回り、てくてく、てくてく。
たどり着いたのは、正倉院の門の前。
こちらもまた深い深い真紅のもみじ。

f0043911_15225169.jpg
たくさんの宝物が眠る正倉院を通り過ぎ、見えてきたのは大仏池。
ここまで来ると大仏殿の喧騒が嘘のように人がおらず、本当に静かなのです。
古の空気を感じられるようなそんな場所。

f0043911_1523750.jpg
大仏池の周りにはいちょうも多く、池のほとりは黄色のいちょうの絨毯。
かさかさと踏みしめるその音も優しく、そしてちょっぴり物悲しい秋の夕暮れ。

f0043911_15232368.jpg
黄色いいちょうの隣には、これまた真っ赤なもみじ。
水面の色と文様にこれ以上ないほどの鮮やかな葉が移りこむ。
なんて静かで、なんと美しい景色。

f0043911_15233950.jpg
大仏池をぐるっと回り込み、一番遠くから眺めると…。
大仏殿と赤と黄色と、若草山の枯れ草の色までが輝いて見える。
水面に移るそれらもまた美しく、しばし見とれてしまうのでした。

f0043911_15235771.jpg
そんな大仏池からまたまた大仏殿裏方面にてくてく、てくてく。
ひときわ大きくて真っ赤なもみじの木がお出迎え。
みんな空を仰ぐように見上げては、携帯やカメラを取り出しパチパチと。

f0043911_15382113.jpg
夕方の柔らかい光に輝くこのグラデーションの美しさ。

f0043911_15384334.jpg
そしてこの燃えるような赤。
カメラには収まりきらないそんな燃える赤。
奈良のお散歩はホントに贅沢。

f0043911_1539845.jpg
大仏殿裏からてくてく、てくてく。
二月堂の裏参道は、奈良の中で私が大好きな道のひとつ。
石畳を踏みしめて上る道。

f0043911_15392672.jpg
土塀と瓦とそしてもみじ。
ゆっくり、ゆっくりと歩こう。

f0043911_1539401.jpg
そして夕方の長い日差しが差し込む階段を登り、

f0043911_1540036.jpg
二月堂へとたどり着く。
大きな舞台にたくさんの吊り灯籠。
灯籠に灯りが灯される前のお堂全体が橙色に輝く時。

f0043911_15401441.jpg
夕日に照らされる奈良の景色を見るために集まったたくさんの人たち。
ここ、二月堂はいつでも開放されており、毎夜灯籠には灯りが灯されるのです。
夜の二月堂もそれはそれは美しいのですよ~。(こちらこちらの記事に夜の二月堂を載せてます)

f0043911_1541499.jpg
大仏殿を正面に、遠くは生駒山まで見渡せる絶景。
我が家はあの辺りかな~。

f0043911_15421121.jpg
そんな二月堂の周りの、オレンジがかった赤のもみじ。
夕日とお揃い。

f0043911_15423424.jpg
飛火野方面にてくてくと歩き、本日の奈良紅葉散歩もおしまい。
いっぱい歩いた紅葉散歩。
下世話なことですが、このお散歩で訪れた場所全てが、みんなが自由に、無料で入れる場所だというのも奈良の懐の大きさを感じます。
果たして関西の、そして奈良のもみじは本当に特別に輝く赤なのか。
私の答えは勿論…。
皆様はいかが思われますか。



こちらのブログ村に参加しています。
もみじの赤がホントに燃えるようだわ~って思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ
[PR]
by rakurakurakuko | 2010-12-18 15:48 | 小さな旅 | Comments(6)

f0043911_2563197.jpg
(写真提供:ミッキー)
薬師寺を出て、てくてく、てくてくと歩いて向かう先は、唐招提寺

f0043911_2571672.jpg
ここ西ノ京は、奈良の京(みやこ)の西の端と言う意味でつけられた地名ですが、京の西側というよりは今は昔ながらの家並みが続き、田畑も多いのどかで小さな町。
そんな小さくて素朴なエリアにある、世界遺産となっている二つのお寺は、こんな土塀が続く小道で繋がっています。
こんなに小さな道なのに、バスが通っているって言うのにはびっくり!!
ここ、西ノ京はこの道に限らず、とにかくどこもかしこも道が狭く、車で行くと運転に気を使うんです。
そこここの家の、そしてお寺の続き(?)の建物の瓦屋根なども趣深く、ここは車で通るよりもゆっくりゆっくり歩いてみるのが良いと思う、そんな場所。

f0043911_2573711.jpg
薬師寺から唐招提寺まではゆっくり歩いて10分から15分くらいでしょうか。
南大門が見えてきて、いよいよお寺の中に入ります。

f0043911_2575683.jpg
こちらが門を入って一番最初に見えてくる金堂。
この屋根のなだらかに広がるラインが、天平時代の印。
今の奈良にも通じることですが、この伸びやかなラインが大らかな奈良の雰囲気を良くあらわしているなぁと思います。

f0043911_2581743.jpg
それにしても人の数がすごい…。
そりゃー、西ノ京に行くと言ったら薬師寺と唐招提寺は絶対に外せない、と言うか、みんなここ目当てで来ているのだと思うけど、それにしてもこんなに混んでいるとは意外。
夫などは「なんだ、こんなに混んでいると知っていたら今日は止めておいたのに…」なんて言ってるし…。
しかし、この日のこの混雑はやっぱり特別な理由があったのですよ~。
ここ、唐招提寺は薬師寺とは対照的に、奈良時代から現存している建物が多く、この国宝である金堂もその一つ。
昨年、十年にも及ぶ平成の大修理によってよみがえったこの金堂。
大修理から一周年を記念して、なんとこの日はたった一日だけ、普段は入ることの出来ない金堂の中に入ることが出来たのです。
しかも、金堂に僧侶以外の一般人が入るのは、こちらが建てられた天平宝字3年(759)以来初めてのこと。
この日、この場所に集まった人だけが、一般人で初めて金堂内に入り、そして堂内にて仏像を見ることが出来た人だというわけ。
知らずに来てしまったけれど、なんだかすごくメモリアルな瞬間に立ち会えたのだわ~~~♪
そりゃー40分待ちと言われても並びます!!!

f0043911_2592916.jpg
並んで、並んで、やっと近くまで来ました。
金堂内に入るまではあとわずか!!
この金堂は、天平様式のなだらかな屋根のほか、正面に並ぶ8本の円柱と言うのも見所のひとつ。
遠くギリシャの神殿建築法がシルクロードを越えて、ここ奈良まで伝来したのではとも言われている、これまた当時にしてはとてつもなくグローバルなお話。
ロマンだなぁ。

さて、そんな金堂の中には、高さ3メートルにも及ぶ廬舎那仏坐像を中央に巨大な三尊が並んでいます。
こちらをクリックしていただけるとその姿がご覧いただけますが、まずはその中央の廬舎那仏坐像はもちろん国宝で脱活乾漆造。
この脱活乾漆造と言うのは、簡単に言えば木製の芯木で作った像の骨組みの上に粘土(塑土)を盛り上げて像の概形を作り、その上に麻布を漆で貼り重ねて像の形を作り、そうしてできた張り子の像の上にまた漆を盛り上げて細部を形作っていくという、簡単に言っても大層面倒くさい、非常に手間のかかる作り方。
ゆえに時間もお金もかかるため、平安時代になると廃れてしまった作り方だとのこと。(隣で説明してくれていたガイドさんの声を耳ダンボにして聞いてました・笑)
かの有名な阿修羅さまをはじめとした興福寺の八部衆立像もこの貴重な脱活乾漆造の像。
京都、奈良にはいろいろな仏像があれど、奈良時代の後作られなくなってしまったというこの像ですから、奈良へ来られた際には、奈良であるからこそ見ることが出来るこれらの仏像を是非ご覧ください♪

そしてその三尊像のうち、一番左の千手観音立像。
私、千手観音ってホンモノをはじめて見たのですが、これってものすごい迫力!!
もうあっちからもこっちからも手が伸びていて、なんとも心を鷲摑みされるようなそんな力があります。
他の千手観音もいろいろ見てみたいわ~。

これらの仏像は、普段は金堂の外から見ることとなるのですが、ここを出て外からも眺めた結果、大きさ的にはほとんど変わらなく見ることが出来るけれど、やはりお堂の中に入ってその天井も含めて全体として眺めるというのは、ずいぶん受けるイメージが違うものだなぁと思いました。
何も知らずに来てしまったけれど、奈良時代より初めてここに入った人のひとりになれたことを単純に嬉しく思う♪♪

ここ唐招提寺は金堂をはじめ、どれも奈良時代の空気をはらんだかのような趣のある建物がいっぱい!

f0043911_302962.jpg
木々の緑に囲まれた美しい色合いの鐘堂。

f0043911_304499.jpg
校倉造りの見事な宝蔵。
こちらは同じような建物(宝蔵と経蔵)が二つ並んで建っていますが、小さいほうが経蔵で、少し大きいのが宝蔵。
小さいほうが経蔵です。
その小さいほうの経蔵は、唐招提寺創建以前の新田部親王邸の米倉を改造したものといわれ、唐招提寺で最も古い建造物であり、日本最古の校倉です。
夫は修学旅行でここを訪れたようで、唯一この校倉造りの建物を覚えており、釘を一本も使わずに作っているんだよな~と懐かしくつぶやいておりました。

f0043911_31923.jpg
この唐招提寺もこれまた大変広い敷地のお寺。
金堂や講堂の後ろにもたくさんの建物、そして深い木立、それらが散歩道のような小道で繋がっています。
東大寺の回りでも良く見かける、この瓦が挟んであるタイプの土塀が本当に美しい。

f0043911_31322.jpg
そんな土塀の奥にちょっと足を踏み入れれば、そこに現れるのは苔むした森。
実は私、苔って触ったりするのはちょっと苦手なんですが、この苔はホントにビロードみたいでとてもきれい。

f0043911_315617.jpg
もみじの間からさす木漏れ日でさえ、なんだか奈良時代へタイムスリップしたような気持ちにさせてくれます。
なんと言う癒しの空間。

f0043911_322434.jpg
敷き詰めた石の文様が美しい道。

f0043911_323971.jpg
御影堂(みえいどう)の静かな雰囲気漂う美しい建物と庭。
時間の都合もあり中には入りませんでしたが(果たしてこの日は入れたのかもよくわからず)、中には鑑真和上坐像(国宝)が奉安されています。

f0043911_32595.jpg
こちらは境内の奥の奥、静かな場所に位置する鑑真和上のお墓である、開山御廟(かいざんごびょう)。
ここ、唐招提寺は苦難の末に日本にやってきた鑑真和上が晩年を過ごしたお寺。
寺名の「招提」は、サンスクリット由来の中国語で、元来は「四方」「広い」などの意味を表す語であるようですが、唐招提寺という寺号は、「唐僧鑑真和上のための寺」という意味あいがあるそうです。

f0043911_332478.jpg
まるで個人のお庭のような、本当に居心地の良い境内の中の道を歩いていると、今さっき訪れた薬師寺とはまた違う素晴らしさを感じます。
ほっと落ち着くんですよね、本当に。

f0043911_334682.jpg
灯籠に火が灯され、のんびりとお散歩させていただいた唐招提寺ともお別れです。

奈良に住んでいる人と話をすると、好きなお寺としてこの唐招提寺をあげる人と言うのは多く、今回訪れてなるほどなぁ~とそのわけがわかりました。
果てしなくどこまでも続くような、そんな境内のあちらこちら、どこも本当に気持ちが落ち着くんですよね。
井上靖の「天平の甍」に描かれている、こちらのお寺に昔も今も息づいている鑑真。
久しぶりに井上靖を読んでみたくなりました。

半日あまりのぶらり西ノ京散歩。
対照的な二つのお寺を見ることが出来る素敵なエリア。
同時に見ることによって、両方のお寺の良いところがより心にグッと響いてきます。


こちらのブログ村に参加しています。
薬師寺もいいけど唐招提寺も素敵~♪って思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ
[PR]
by rakurakurakuko | 2010-11-28 03:10 | こんなところに行って来ました | Comments(6)

f0043911_13594924.jpg
奈良と言うのは歩いて回るのにとても便利な街で、奈良の有名な観光どころのほとんどが奈良駅から歩いて行ける奈良公園周辺に集まっています。
なのでどうしても「ちょっくらブラブラする?」となると奈良公園へ足が伸びる我が家ですが、今月初めの文化の日、この日は快晴でとても気持ちが良い日だったので、ちょっと足を伸ばして西の京方面に行って来ました。

足を伸ばして…と言っても、西ノ京は電車で言うと、近鉄奈良駅の二つ手前の大和西大寺にて近鉄橿原線に乗り換えて二つ目の駅ですし、奈良から西ノ京へはバスの便も良いようですので、地元民も観光客にとっても行きやすい場所。
されどこのちょっと足を伸ばしたそのストライドが、のんびり感たっぷりの場所と時間を作り出す!!

f0043911_1403699.jpg

もともと奈良公園周辺だってびっくりするほどのんびりしているんだけど(笑)、ここ西ノ京は駅を降りるとそこは典型的な日本の原風景。
家からほんの少し電車に乗ってきただけの場所とは思えないほど。
いいですよ~。(*^_^*)

まずは薬師寺へ向かいましょう♪と言うことで、電車で来た場合には西ノ京の駅から歩いて近い北側の門から入るのが一番の近道。
ですが、今回私たちは南側の駐車場そばのAMRIT(ここに関してはまた後ほどの記事にて♪)に寄りたかったこともあり、てくてく、てくてくと歩いて南側から薬師寺に入る事にします。

f0043911_1414516.jpg
薬師寺の南側にある、こちらは休々岡八幡宮
古来より薬師寺へ参拝の際は、御鎮守様である休々岡八幡宮に詣で、身を清めてからと言う作法が伝えられているとのこと。
うふふ、知っててこちらから詣でたわけではないですが、遠回りして南から回ってよかったわ♪

f0043911_142690.jpg
休々岡八幡宮を出て真っ直ぐ参道を歩いていくと、見えてきた薬師寺
平成10年にユネスコより世界遺産に登録。
薬師寺は天武天皇9年(680年)、天武天皇の発願により、飛鳥の藤原京(奈良県橿原市城殿(きどの)町)の地に造営が開始され、平城遷都後の8世紀初めに現在地の西ノ京に移転。
興福寺とともに法相宗の大本山であり、南都七大寺のひとつに数えられています。

f0043911_1423310.jpg
早速南門より薬師寺内に入ります。
天気にも恵まれ、また秋は奈良にとって観光客がもっとも集まる時期なので、門の外から覗いただけでも中の賑わいが感じられます。

f0043911_1425031.jpg
こちらは南門を通り抜けた先の中門の両脇に立つ、二天王像
享禄元年(1582)の兵火により中門とともに焼失し、その後約400年復興をみることがなかったこちらは、平成3年(1991)に復元復興されたもの。
そう、奈良時代の建物及び仏像と言うものは、兵火によって焼かれてしまったものがとても多い…。
ここ薬師寺の建物も例外ではなく、一つを除いては全て兵火によって焼失し、その後復元されたものなのです。

f0043911_1432250.jpg
そんな二天王像が両側を守る中門から見た、正面の金堂。
圧巻の大きさときらびやかさと存在感!

f0043911_1434464.jpg
中門からはこの金堂をくるりと取り囲むように、西に東に色鮮やかな回廊が伸びています。

f0043911_144999.jpg
そんな回廊では、修学旅行生と思われる学生の面々が、薬師寺の僧侶から説明を聞いていました。

f0043911_1442353.jpg
こちらは金堂の西側に建つ、西塔
昭和56年(1981)に復興。
特徴はこの奈良らしい色使い。
塔の連子窓(れんじまど)に使われている色を「青(あお)」色、扉や柱に使われている色を「丹(に)」色と呼び、万葉集にも
あおによし ならのみやこは さくはなの におうがごとく いまさかりなり
と歌われています。
この「青丹よし」は奈良の枕詞ですよね~。
このあおによしのならのみやこには、やっぱり澄み切った青空が似合う!!

f0043911_144464.jpg
そしてこちらが金堂を挟んで反対側に建つ、東塔
薬師寺で唯一創建当時より現存している建物。
一口に1300年と言うけれど、1300年間失われることなくその姿を保つというのは本当に大変なことなのだなぁと思います。
西塔をはじめ青丹色に輝いている薬師寺の建物群の中で異彩を放つかのような東塔。
一見、六重の塔に見えますが、実はこちらは三重の塔。
これは各層に裳階(もこし)と言われる小さい屋根があるためで、この大小の屋根の重なりが律動的な美しさをかもし出し「凍れる音楽」という愛称で親しまれています。
なんて素敵な表現なのでしょう!!!
青空が似合う薬師寺だけれど、この凍れる音楽を墨絵のような真っ白な雪景色の中で楽しみたいような、そんな気持ちにもなりますよねぇ。

f0043911_146157.jpg
(写真提供:ミッキー)
実はこの東塔見たさに今回薬師寺に来た私たち。
1300年前からずっと奈良の姿を見続けてきた凍れる音楽と呼ばれるこの塔は、その姿を後世に伝えるため、この秋より本格的な解体修理に入るのです。
去年の秋より調査のための足場が組まれていたのですが、遷都1300年祭と言うことで一度それが外され、11月より解体修理が再開。
10月中に来ようと思いつつ11月に入ってしまいましたが、まだ足場は組まれておらず、何とか間に合いました。
これから10年間くらいこの姿を見ることは出来ないだろうといわれているほど、本格的な解体修理となるようです。

f0043911_1463813.jpg
左右の塔から離れまして、こちらは金堂前に立つ、六角(多分…汗、それとも八角?)灯籠。
只今、国宝東大寺の八角灯籠は東京に貸し出されていますが、ここのは健在!
こちらの灯籠にも東大寺と同じく音声菩薩が描かれていますよね~。
凍れる音楽を静かに奏でているのかもしれません。

f0043911_1465235.jpg
さぁ、金堂の中に入るといたしますが、人、いっぱいですね…。

この金堂に納められているのは、国宝、薬師三尊像。
薬師如来はまたの名を医王如来ともいい、医薬兼備の仏様。
薬師瑠璃光如来(上の写真で少しだけ中央に見えているのがそれです)を中心に、向かって右に日光菩薩、向かって左に月光菩薩がお祀りされています。
以前、新薬師寺を訪ねたときに、薬師如来と言うのは現世の私たちを守る仏様と言うことをお聞きし、「やっぱり極楽浄土より今が大事よね~」と思う私は薬師如来に惹かれているんです。(笑)
薬師如来って私のすごく数少ない経験では顔に特徴があり、ここの薬師瑠璃光如来もそのお顔には愛嬌たっぷりで親しみやすく、そんなところもいいわ~と思うのですよね~。
で、それもかなり良いのですが、なんと言ってもこの三尊像の中でのお薦めは、月光菩薩。
腰のラインがなんとも艶かしくてたまらんのです。
フツーのおばちゃんである私がそう思うのですから、世の男性方でしたら尚更かと。
是非たくさんの方に見て、1300年前から続く色っぽさを感じていただきたい♪

ちなみに薬師如来だけではなく、ここではなんとその台座も国宝!
後ろ側からその国宝である台座をじっくりと見ることが出来るようになっているのですが、その文様と言ったら美しいだけではなく、なんともグローバルなんですよ~。
ギリシャの葡萄唐草文様から、ペルシャの蓮華文様、そしてインドから伝わった力神の裸像が浮彫りされているかと思えば、中国の四方四神の彫刻があり。
今でさえ、飛行機でビューンとあちこちに飛ぶことが出来たり、ネットを通じて各地のことがリアルタイムで手に取るようにわかったりするけれど、1300年前の世界観って今とは比べ物にもならないはず。
そんな国が場所が存在することすら知らない一般庶民も多いと思われる1300年前に、それらの文化を取り入れて現していたって、やっぱり只者じゃぁないですよね~。
ここは、皇室が作った本当に特別なお寺なのだわぁと実感。

f0043911_1474155.jpg
(写真提供:ミッキー)
そんな金堂を中門の反対側の後から眺めた図。
西塔、東塔を携えた金堂のその荘厳なこと、この上ない!
龍宮造りとも呼ばれる、この金堂を中心に東西両塔、行動、回廊が立ち並ぶこの薬師寺の大伽藍は、当時は南都七寺の一つとしてわが国随一の壮美を誇っていたそうです。

f0043911_1481380.jpg
(写真提供:ミッキー)
伽藍を奥に進むと、金堂の後ろに建っているのはこちらの大講堂
正面41m、奥行20m、高さは約17mあり伽藍最大の建造物です。
講堂が金堂より大きいのは古代伽藍の通則で、これは南都仏教が驚愕を重んじ講堂に大勢の学僧が参集し経典を講讃したためだとか。
こちらには弥勒三尊像(重文)の他、国宝である仏足石が納められています。
仏足石とは、インドに仏像がなかった、お釈迦さまがお亡くなりになってから約3~400年の間、仏さまを形に現わすのは勿体ないことであるとの考えがあり、代りに仏さまの足跡を石に彫ったもの。
こちらの仏足石は、天平勝宝5年(753)に刻まれたことがわかる日本最古の仏足石です。
そしてその仏足石を中心に右と左には、釈迦十大弟子の像が立ち並んでいます。
十人の弟子の方たちのお顔と言うのがなんとも厳しく伝えるものも多く、きらびやかな建物とは対照的に感じました。

f0043911_1484133.jpg
この伽藍以外にも薬師寺の敷地と言うのはまだまだ広く続き、一度北の受付を出てまた新たなる敷地に入るような感じになります。
途中、お庭もきれいに整えられており、まだ少々早かったですが紅葉も始まり優雅なお散歩気分♪

f0043911_148544.jpg
ずんずん歩いてふと振り返ると、こんなに小さく東塔が見えました。
まだまだ先に進みます。

f0043911_149973.jpg
こちらは玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)院伽藍の入り口。
玄奘三蔵は、『西遊記』で有名な中国唐時代の歴史上の僧侶、三蔵法師です。
薬師寺は玄奘三蔵と深いご縁のあるそうで平成3年(1991)玄奘三蔵院伽藍を建立それました。

f0043911_149265.jpg
こちらが玄奘塔。
中には玄奘三蔵像が祀られています。

f0043911_149436.jpg
ここは、伽藍内の石畳が大変美しく、思わず見入ってしまいました。
いろいろな国の文化が合わさった、そんな文様だと思いませんか~。

f0043911_0462559.jpg
そして平成12年(2000)より、平山郁夫画伯が入魂された、玄奘三蔵求法の旅をたどる「大唐西域壁画」が玄奘塔北側にある大唐西域壁画殿にて見ることができます。
とても大きくて見ごたえのある壁画。
ここ、薬師寺ではこの平山郁夫さんの作品の他、この日一日だけでもたくさんの絵画を見ることが出来ました。
同じ玄奘三蔵院伽藍内の回廊の壁に飾られていた、奈良県の大和郡山在住の、影の存在感が素晴らしい仏像の影絵を描かれる作家の方の展示や、大講堂を出たところにある建物で行なわれていた、確かベトナム在住の、ベトナムや奈良の風景を描いた女性の版画作家の作品の展示など、たくさんの素晴らしい作品を見ることが出来たのです。
勿論、別料金なしに薬師寺に参拝された方はどなたでも見ることが出来る、そんな展示。
ここ薬師寺の管主さまは「まほろば塾」を全国各地で開催されていて、メディアへ出る機会も多いので、きっと各分野でのお付き合いも広いのでしょうね~。
そんなところからいろいろなものをこうして拝見することが出来るのではないかな~と思いつつ、楽しんで薬師寺を後にしたのでした。

さぁ、まだまだ西ノ京散歩は続きます♪
次はどこかな?



こちらのブログ村に参加しています。
きらびやかな薬師寺に青空がほんとにぴったり♪って思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ
[PR]
by rakurakurakuko | 2010-11-23 14:21 | こんなところに行って来ました | Comments(8)

2010年10月に読んだ本

関西もここ数日、まるで冬のように寒くなってきました。
つい最近まで結構薄着で通勤していた私も、今朝はモコモコと着こんで出かける準備をしていたら、夫に「今からそんなに着こんでどうする…」と言われてしまいましたが、やっぱり帰りはそれでも寒かったよー。
一気に紅葉が進みそうですし、またあちこち出かけてみたいな~と思う今日この頃です。


f0043911_0503773.jpg
「魔王」 伊坂幸太郎


伊坂幸太郎にしては珍しく政治的なメッセージを描いた作品。
私はたまたま、この『魔王』を読む前に『モダンタイムス』を読んでいたので、あの安藤商会がらみの安藤潤也と詩織、そして奇妙な亡くなり方をしたという兄なのだなぁと、この作品の先の展開をわかって読んでしまっていたのだけれど、『モダンタイムス』を読んでいない人にとっては、この小説の終わり方はなんとも中途半端な気がするのではないかしら。

あとがきにて、伊坂幸太郎氏は、「ファシズムや憲法などが出てきますが、それらはテーマではありません。かと言って、小道具や飾りでもありません。」と書いている。
うーん、確かにテーマではないのかもしれないけれど、それを通して伝えたいものは沢山あるのだろう。
ファシズムにも少々通ずるところがあるかもしれないけど、私的には巷に沢山あふれている情報にみんながいっせいに踊らされていくような、そんな世界になってしまいそうなことが恐かった。
今の世の中は、簡単に情報を操作することが出来、そして簡単に人をある方向に向かわせることができるという、そんな恐さ。
『モダンタイムス』にも出てきますが、人は今、何かわからないことが出てきたとき、迷ったときにはネットで検索をする。
検索をするとあっという間にわからないことは解決し、人は何も考えなくても生きていける。
小説の中に、「考えろ、考えるんだ」と言うセリフが何度も出てくる。
そう、自分で考えなくてはいけないんです。
人と違ったっていいのです。
自分の考えをしっかりと持って、少しずつでも前に進むことが大切なんです。
そんなことをこの小説を読んだ後に強く思った。

なんて書くと、大変かたい小説のように思われるかもしれませんが、そこは伊坂作品。
登場人物もセリフもなかなか魅力的で、またまたいちいちメモりたくなるようなこと満載でした♪


f0043911_052650.jpg
「豚キムチにジンクスはあるのか」 絲山秋子


絲山秋子は少し前に「沖で待つ」を読んで他の本も読んでみたいなぁと興味を持っていた作家。「絲的炊事記」と副題にあり(どうやらこのタイトルで「Hanako」に連載されていたもののようです)、エッセイはその作家のいろいろな面が見えて好きだし、なんと言っても食べ物ネタですからおもしろそう!と思い図書館で手に取ったもの。

食べ物エッセイとしてはイマイチだったけど、記事を書くためのヤラセじゃないの~的な自虐的料理や、なんと言ってもその絲山さんの潔いほどの男っぷり(えぇもちろん著者は純粋な女性ですが)がとても楽しかった。
出てくる料理はあんまり食べたくないようなのも多いんだけど、でもこの方って多分食べるのはとても好きな人なんじゃないかな。
タイトルの豚キムチは、絲山さんの得意料理だそうで(豚こま肉とキムチを炒め合わせたもの)一人暮らしにはもってこいだけれど、彼氏に得意料理を聞かれたときに素直に答えられないというのが難点らしい。
おいしそうな料理が載っていないと言いつつ、実は私はこの中から、ビールにぴったりな簡単おつまみである海老にベーコン巻いて炒めたもの、そして舞茸入りのビーフストロガノフと二点も作ってしまったのだから、これも男っぷりの良い絲山マジックか??
絲山さんの小説を読むのがますます楽しみになった、そんな一冊です。


f0043911_0532866.jpg
「ダイイング・アイ」 東野圭吾


久しぶりに読んだ東野圭吾。
しかし、この「ダイイング・アイ」は特に前半、ホントにこれは東野圭吾?と疑ってしまうほど東野圭吾らしくなかったなぁ。
何が「らしくない」かと言うと、ただただホラーだったから。
怖いんです。
が、他の東野圭吾の小説にあるような「やられた~」と思わずつぶやいてしまうような話の展開や、人物の内面描写みたいなのがイマイチなく、おもしろくするすると読めるものの物足りない感もあったのです。
最後は東野さんらしいミステリー仕立てになりましたけどね。

主人公の雨村は、ある男に不意に後ろから襲われて大怪我をしてしまうのだけれど、その事故によってある部分の記憶を失ってしまうのだけれど、そんな雨村の前にひとりのミステリアスな女が現れ、そして徐々に過去の交通事故の記憶が蘇ってくる。
ダイイング・アイ、死に際の目。
交通事故は怖ろしいし、マネキンも、怨念も全部怖ろしい。
そんな目で見つめられないためにも、交通事故は絶対に起こさないようにしなければと、きっと読んだ人の大部分は思うことと思います。

昔の作品のようですが、こんな作品もあったのかとまた新しい東野圭吾ワールドを知ることが出来た、そんな一冊でした。


f0043911_0541639.jpg
「告白」 湊かなえ


新人作家ながら本屋大賞に選ばれ、そして映画化もされて、一時期結構話題になったこの本。
これだけ話題の本にも関わらずその評価は賛否両論と言うか、読後感が悪すぎてひどすぎるという方もたくさんいましたよね。

読後感と言うよりは、まずは第一章の「聖職者」がなんとも他の小説にはない異様な感じ。
事故で子供を亡くした主人公の教師が、学校を辞めるにあたり担任クラスにて最後の挨拶をする、そのひとりセリフが延々と続くのです。
一章丸ごと全部、語り。
淡々とそして不気味なほど冷静に語るその内容は、確かに聖職者には全くふさわしくない内容。
残酷でそしてあまりにも自分本位。
その後の章は、その主人公女性教師の復讐物語を関連するそれぞれの人たちの目線で描かれているのだけれど、ちょっと話の展開に無理があるのではないかなぁと思う部分もありました。
それから、この女性教師の元夫と言うのが、夜回り先生として有名な某氏を誰もが連想するであろう描かれ方で、何となく小説の中にそれだけ似た設定をもってくるって言うのはどのようなものかとちょっと気になった。

でもまぁ読後感で言えば、そんなに悪くはないような。
この中で著者が何を言いたかったのか、それを知りたいような気もします。
果たして映画ではこの主人公を松たか子が演じていますが、どのように演じたのかそんなこともちょっと気になった私です。


こちらのブログ村に参加しています。
ちょっと寒くなってきて家にこもりがちだから私も本読んでみよう♪って思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ


***************************************

遷都1300年祭のメイン会場となっている平城宮跡でのイベントが終了し、やっと少し静かになるかと思われた奈良の街。
期間中250万人の人出を見込んでいたところ、奈良の人にとってはただの原っぱに、実際には360万人以上の人が訪れたというのですから、大成功ですよね。
しかし、まだまだ奈良の街は賑やか!

f0043911_134029.jpg
なぜかと言うと、明日が最終日となりますが、「正倉院展」が行なわれているからなんです。
とにかく博物館に入るまでにやたらと並ぶ、博物館に入るどころか奈良市内に向かう道路がやたらと渋滞する、そして中に入っても激混みですごいらしい…と聞いて二の足踏んでいましたが、オータムレイトチケットなる、閉館1時間半前に入ると入館料が安いチケットがあることを知り、仕事帰りに行くのにちょうど良い時間であったことと、夕方ならば少しは空いているだろうと言う希望的観測もあり、本日行って来ました!

f0043911_1351852.jpg
チケットを買うにもほぼ待ち時間なしでしたし、博物館新館前に少々列はあったものの流れていたのですぐに入ることが出来ました。

正倉院展は今年が第62回目となるそうで、第1回目と言うのがなんと終戦翌年の1946年、食べることさえ大変なときに皇室の宝物を公開して少しでも国民を勇気付けようと、志賀直哉等地元の知識人や地元奈良県の働きかけで実現したものだそうです。
これだけ長く続く展覧会と言うのは世界でも例を見ず、英国の美術専門誌による世界の展覧会のランキングでは堂々の第二位。
今年の会期中に累計入場者数が800万人を越えました。
新幹線も通っていない、地方都市奈良でこれだけの人を集められ、そしてこんなに長く続いているってホントにすごい!

その宝物と言うのは聖武天皇の遺品や大切にしていた品々などで、悲しみの中光明皇后はそれらを東大寺に寄進、そしてその保管場所として正倉院が建てられました。
自分のそばに置いておきたいものもあったことでしょうに、四十九日の日にそれらを寄進したというのは、慈善の心にあふれた光明皇后ならでは。
光明皇后が築かれたものと言うのは本当に多く、奈良が今の奈良であるのは光明皇后の力が大きいと思います。

今回の正倉院展の目玉は、なんといっても螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんごげんびわ)。
とにかく一番びっくりしたのはその保存状態の良さ。
とても1300年も前に作られたものとは思えないピカピカ加減にただただびっくり。
夜光貝の繊細な細工にうっとりし、そして昭和27年に演奏されたというその音色がスピーカーから低く流れていたのですが、この音と言うのがまたなんとも素晴らしかったです。
また、その他の展示では、布や紙もたくさんあり、それらも信じられないほど状態がよく、この湿度の高い奈良でその昔から一体どのようにして保存してきたのかと、ただただ感嘆してしまうものばかりでした。

あまりこういった類のものに縁がなかった私なので、「一体なぜこんなに正倉院展に人が集まるのか」と、その真意を確かめたかったというのも、正倉院展に行った理由の一つなんですが、そんな人気の理由が少しわかった気がします。
毎年展示されるのは、宝物の中でもほんの一部。
今年初展示の物もたくさんありますし、今年見たものがまた展示されるのは果たして何十年先になるのか、はたまたその機会さえ本当にあるのか。

一緒に行った会社の同僚と、「やっぱり奈良ってすごいよね~」と話しつつ、いつもより少々遅い時間の夜の奈良の街を北風に吹かれて帰ってきたのでした。

f0043911_1372339.jpg
写真は、正倉院展が行なわれている奈良国立博物館新刊の隣に建つ、夕日を受けて輝く旧奈良国立博物館本館。
最近なら仏像館としてリニューアルされました。
私が奈良の中でももっとも好きな建物のひとつです。


◆10月に作った保存食◆

キャベツのピクルス
ヤマドリタケモドキのオイル漬け
紫蘇の実の醤油漬け
ルバーブジャム
白ゴーヤのピクルス
ひの菜のさくら漬け
[PR]
by rakurakurakuko | 2010-11-11 01:46 | 楽子の本棚 | Comments(2)

般若寺~秋のコスモス~

f0043911_1153133.jpg
奈良公園Cu-Cal会場から奈良坂を登り、植村牧場にてお腹も満足させられたこの日。
一生懸命坂を上ってきた目的は、般若寺
天平七年(735年)、聖武天皇が平城京の鬼門を守るために「大般若経」を基壇に納め塔を建てられたのがこの寺の始まり。
平安時代には学問寺として栄えたそうですが、その後平家の南都攻めにあい(東大寺の大仏様など数多くの奈良の文化財がこの南都攻めで焼かれてしまったのですよね)、現在のお寺は鎌倉時代に入ってから復旧されたものだとのことです。

そんな過去を持つ般若寺。
今ではコスモス寺として有名です♪

f0043911_11639.jpg
楼門が国宝で有名ですが、入り口は阪を上ってきて楼門を通り過ぎた先にあります。
なんとな~く、どなたかのお庭にお邪魔するかのような入り口からお寺の中に入ると、そこはなんとものどかな世界。
奥に見える十三石塔と観音石仏の周りに咲く、たくさんのコスモス。
今年は、気候が安定しなかったこともあり、いっせいに身頃を迎えるというよりは、それぞれ少々時をずらしながら咲いていると言うコスモス。

f0043911_1164718.jpg
ほ~んとに気持ちがいいほどのどかな光景。
これでも近鉄奈良駅から歩ける場所にあるんですけどね。
奈良公園周辺や有名どころの東大寺や興福寺とはちょっと違うこの雰囲気が、またいかにも奈良らしいと思えるそんなお寺です。

f0043911_117136.jpg
咲き誇るコスモスにもいろいろな種類があるのですね。
白や薄紫や、そして縁の部分が隈取のように彩られている種類など。
コスモスと言うと10月の誕生花。
儚げな中にも凛としたものを感じる、ひたすら可憐なのに1本筋が通っているような、そんな雰囲気がありませんか。
ちなみに10月生まれの私は、誕生花がこのコスモスでよかった~♪と思っている一人です♪(ちなみに私自身には可憐と言う印象は全くないのだけれど、まぁないものねだりですね~(^^ゞ)

f0043911_1172495.jpg
ここのコスモスの花にはよーく見るとたくさんのミツバチが止まっていました♪
ミツバチ不足が騒がれている昨今ですが、のんびり奈良にはまだまだミツバチがいっぱいいるのだわ。
ちょっと安心しました!

f0043911_1174941.jpg
般若寺のシンボルとも言える十三重石宝塔の前に、すーっと延びるコスモスの道。
多分普段はあまり人が多くないだろうと思われるこの般若寺も、このコスモスの時期は人がいっぱいで(どうやら駐車場もこの時期だけは有料となっているみたいです)、みんなそれぞれに咲き誇るコスモスの写真を撮っていたり、宝塔を見上げていたり、それぞれに気持ちの良いほどののんびり空間を楽しんでいるみたいです。

f0043911_12434.jpg
十三重石宝塔を下から見上げたところ。
日本最大の石塔で、後の十三石塔の模範となったものだけあり、とても大きくそして潔く青空に向かって聳え立っています。
現在は重文、旧国宝だそうですが、一度国宝に指定されても外されることってあるのですねぇ。
でもそんなちょっと忘れ去られた感がこれまたノスタルジーを感じてしまう、そんな般若寺の大きな石塔。

f0043911_1184065.jpg
こちらは般若寺の本堂。
1667年の再建。
この本堂と言うのが、これまたとても気持ちがよかったのですよね~。
誰でもが気軽に中に入れるようになっているのですが、本堂の廊下(果たしてそのように呼ぶ部分なのか…)に座っていると、暖かい日差しの中、優しい秋の風が吹き抜けていき、いつまでもずっとそのまま座っていたくなるようなそんな場所でした。

f0043911_1185570.jpg
コスモスの中で埋もれそうになっている鐘楼。
ここの釣鐘の音は一体どんな音なのでしょう。
奈良の荘厳で大きなお寺もいいけれど、奈良公園からちょっと外れただけなのにこんなに素朴な優しいお寺があるというのも、何事にものんびりとしている奈良らしくて良いでしょ。

f0043911_1194144.jpg
般若寺のコスモスの香りの風を受けて癒されたあと、目の前の植村牧場売店にて〆のアイスクリームを♪
う~ん、これまた最高♪♪

f0043911_1195478.jpg
そして奈良坂をゆっくりと下り、途中の向出醤油醸造元にて濃口と薄口の醤油を一本ずつ購入。
ここ、向出醤油醸造元も植村食堂も、奈良まちかど博物館に指定されています。

やっぱり最後は食べ物に落ち着いた、秋の奈良散策。
この時期はまだのんびりと散策できる奈良市内でしたが、只今、国立博物館にて行なわれている「正倉院展」の影響で、朝から夕方まで奈良とは思えない人出で、地元民は少々戸惑っております。(^^ゞ


こちらのブログ村に参加しています。
爽やかな風とのどかな雰囲気の般若寺、奈良らしくていいわね~って思った方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)


ブログランキング・にほんブログ村へ
[PR]
by rakurakurakuko | 2010-11-05 01:25 | こんなところに行って来ました | Comments(12)