2010年 11月 05日
般若寺~秋のコスモス~
一生懸命坂を上ってきた目的は、般若寺。
天平七年(735年)、聖武天皇が平城京の鬼門を守るために「大般若経」を基壇に納め塔を建てられたのがこの寺の始まり。
平安時代には学問寺として栄えたそうですが、その後平家の南都攻めにあい(東大寺の大仏様など数多くの奈良の文化財がこの南都攻めで焼かれてしまったのですよね)、現在のお寺は鎌倉時代に入ってから復旧されたものだとのことです。
そんな過去を持つ般若寺。
今ではコスモス寺として有名です♪
なんとな~く、どなたかのお庭にお邪魔するかのような入り口からお寺の中に入ると、そこはなんとものどかな世界。
奥に見える十三石塔と観音石仏の周りに咲く、たくさんのコスモス。
今年は、気候が安定しなかったこともあり、いっせいに身頃を迎えるというよりは、それぞれ少々時をずらしながら咲いていると言うコスモス。
これでも近鉄奈良駅から歩ける場所にあるんですけどね。
奈良公園周辺や有名どころの東大寺や興福寺とはちょっと違うこの雰囲気が、またいかにも奈良らしいと思えるそんなお寺です。
白や薄紫や、そして縁の部分が隈取のように彩られている種類など。
コスモスと言うと10月の誕生花。
儚げな中にも凛としたものを感じる、ひたすら可憐なのに1本筋が通っているような、そんな雰囲気がありませんか。
ちなみに10月生まれの私は、誕生花がこのコスモスでよかった~♪と思っている一人です♪(ちなみに私自身には可憐と言う印象は全くないのだけれど、まぁないものねだりですね~(^^ゞ)
ミツバチ不足が騒がれている昨今ですが、のんびり奈良にはまだまだミツバチがいっぱいいるのだわ。
ちょっと安心しました!
多分普段はあまり人が多くないだろうと思われるこの般若寺も、このコスモスの時期は人がいっぱいで(どうやら駐車場もこの時期だけは有料となっているみたいです)、みんなそれぞれに咲き誇るコスモスの写真を撮っていたり、宝塔を見上げていたり、それぞれに気持ちの良いほどののんびり空間を楽しんでいるみたいです。
日本最大の石塔で、後の十三石塔の模範となったものだけあり、とても大きくそして潔く青空に向かって聳え立っています。
現在は重文、旧国宝だそうですが、一度国宝に指定されても外されることってあるのですねぇ。
でもそんなちょっと忘れ去られた感がこれまたノスタルジーを感じてしまう、そんな般若寺の大きな石塔。
1667年の再建。
この本堂と言うのが、これまたとても気持ちがよかったのですよね~。
誰でもが気軽に中に入れるようになっているのですが、本堂の廊下(果たしてそのように呼ぶ部分なのか…)に座っていると、暖かい日差しの中、優しい秋の風が吹き抜けていき、いつまでもずっとそのまま座っていたくなるようなそんな場所でした。
ここの釣鐘の音は一体どんな音なのでしょう。
奈良の荘厳で大きなお寺もいいけれど、奈良公園からちょっと外れただけなのにこんなに素朴な優しいお寺があるというのも、何事にものんびりとしている奈良らしくて良いでしょ。
う~ん、これまた最高♪♪
ここ、向出醤油醸造元も植村食堂も、奈良まちかど博物館に指定されています。
やっぱり最後は食べ物に落ち着いた、秋の奈良散策。
この時期はまだのんびりと散策できる奈良市内でしたが、只今、国立博物館にて行なわれている「正倉院展」の影響で、朝から夕方まで奈良とは思えない人出で、地元民は少々戸惑っております。(^^ゞ
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