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2012年手前味噌仕込み~作り続けるということ~

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さて、今年もやってきました味噌仕込み!
あはは、実はこれが年々遅くなってきているのですけどね…。(汗)
やっぱり段々腰が重くなってきているのかしらね…。(大汗)

今年が7年目となる手前味噌作り。
いろいろと工夫をしたり、新しい味にチャレンジとするということも、おいしいもの作りには大切なことだと思うのですが、味噌仕込みに関してはここ数年、同じように作り続けるということを目標にしています。
もちろんお味噌は発酵食品で、生きている感のある食べ物であり、全く同じに作っても全く同じ味にはならないところが面白いところなんですけどね~。
作る人や環境や、後はなにやらわからないたくさんのことが関係して(笑)、同じように作っても全く同じにはならないから、やっぱりこれは作り続ければ作り続けるほど楽しいと思うのです♪

と言うわけで、今年も過去記事とほぼ変わらない内容になってしまうことをここに前置きしちゃいます!!

まずは、今回の我が家の味噌作り直前スケジュールから振り返ると…

◆味噌仕込みに遡る事10日ほど前
りんご酵母を仕込む。
我が家の味噌には、4年前から自家製のフルーツ酵母液を加えています
それは、ちょうどその頃酵母作りの本を読み、その本に酵母液を加えることでカビにくい味噌が出来るとあったので、それ以来ずっと酵母液を加えるようになりましたが、実際のところまぁカビはその年により少し出たりします。
ですが、酵母液を加えることにより、味噌が出来上がったすぐの頃には普通ツンツン塩気が尖がっている感があるのですが、これが多少マイルドになり、なんとなく旨みが際立つ味噌に仕上がるような気がします。
ですので、味噌作りに必須ではありませんけれど、我が家の味噌には必須の工程。

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最近はトンとご無沙汰してしまっていたコボちゃん作りですが、無事元気なりんご酵母がちょうど良い時期に出来上がり、ほっと一息。

◆味噌仕込み前々日
注文していた麹到着 到着次第すぐに塩切り(麹に塩を混ぜておく)。
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今年の麹は昨年と同じく、奈良の田原本にある嶋田味噌の米麹。
ホントは、その時に住んでいる地元で作っている麹で作るのがいいな~と思っているんですが、ここ名古屋はやはり豆味噌文化の土地で、米麹に関しては特に「おっこれはいいかも♪」と思えるお店がなかったので、前居住地の奈良の麹を使うことにしました。
あ~1年ぶりに聞く、あのダンディで優しい嶋田さんの声、そして関西弁!(嬉)
実は今回、尋常ではない勢いと言っても良いのではないかと思われる塩麹ブームで、塩麹はおろか店頭から麹さえも消えた…と言う話を聞き、焦ってお電話したんですが、何ごとにもマイペースな奈良だからなのか(笑)、何ごともなかったかのようにフツーに「送ってあげるよ~」と言われました。
もしかしたら店頭から消えたのはスーパーなどで手軽に手に入る某メーカーの乾燥麹だけの話なのかわかりませんが、まぁおいしい麹を購入することが出来て何よりでした。
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こちらのお店の麹の米は奈良県産新米使用!
5キロ購入して4キロは今回のお味噌仕込みに使用し、残り1キロは250グラムずつに小分けして、塩麹作りように冷凍保存。

◆味噌仕込み前日
朝のうちに大豆1.5キロをさっと洗って、たっぷりの水に浸しておきます。
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今回使用の大豆は北海道産とよまさり
いつも富沢商店にて購入していますが、こちらと塩(沖縄のヨネマース)は一番最初の年から浮気せずに使い続けているもの。
夜になったら、浸しておいた大豆を3つの鍋に移し変え(大きな寸胴鍋などがないので、3つの鍋に分けて炊いてます)、水も新しくしてコトコト炊きます。
アクを取りながら時間の許す限り炊いて(まぁ2,3時間だったと思います)、後は火を止めそのまま一晩放置。

◆味噌仕込み当日
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朝から前夜のうちに炊いていた大豆の鍋に火を入れて、大豆が柔らかくなるまで煮込みます。
前夜のうちに少し炊いておくのは、一度冷ますことによって大豆の煮汁の色と旨みが大豆に戻るようにすることと、味噌仕込み当日の負担を少なくするため。
前夜に一度炊いておくと、当日は短い煮込み時間で済むので、とっても楽です。

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指で軽くつぶれるくらいがふっくらとした炊きあがりの目安。
特に我が家の場合、この後大きなビニール袋に大豆を入れて、足で踏んで潰すので、固めの炊きあがりだと足で踏んだときに大豆が逃げやすくどうしてもつぶれにくくなるのです。
だから少々ここで時間をかけても、柔らかく炊き上げたほうが時間も体力も節約できるし、我が家は仕上げ時に大豆の煮汁は加えないので出来るだけふっくら柔らかに炊きあげたほうが美味しいお味噌が出来るはず!と思ってます。

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炊きあがった大豆は1~2時間、鍋に蓋をしたまま蒸らしてから、厚手の大きなビニール袋にお湯を切った大豆を入れて、足で踏んで潰します。
我が家は一度に乾燥状態で1.5キロ、多分炊きあがった際にはその2.5倍くらいにはなっているかと思われる量の大豆を潰すので、この足踏み方式が合理的で良いんです。
FPやミンサーで潰したことがないのでわかりませんが、足踏み方式だと踏んでいる時間は15分くらいなので結構早くペースト状になります。
時々手で袋の上から触って粒々が残っていないか確かめながら、まぁその時に少々足腰を休ませつつ(笑)、こんな感じになったら出来上がり。
でもここで少々粒々があっても、その後麹と混ぜるときや味噌玉作るときに再度粒々がないか確認できるので、粒々残っていたらどうしよう~とかそんなに心配しなくても大丈夫。

ここで大豆ペーストを少々冷ますべく、少し時間を置き(大抵ここでランチタイム♪)、人肌程度に冷めたところで、予め塩切りしておいた麹と混ぜます。
塩切り麹は味噌を仕込む樽に入れてあるので、それをこの大豆ペーストが入っている大きなビニール袋にざーっと入れ、味噌を仕込む樽はその後使うので、洗って水を切っておきます。

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で、ここでりんご酵母と種味噌にする昨年度の味噌を出してきます。

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お味噌が入っている小さなボールに酵母液を加えて混ぜると、ふんわり麹のフルーティーな香りが香ってくるの♪
これを大豆ペーストと塩切り麹を加えた大きなビニールに追加で加えてよーく混ぜ合わせるわけなんですが、
まぁ、これから上手に発酵熟成していくためのスターターのようなもの。
この前年度の味噌を加えるというのがなんとな~くお味を引き継いでいく感があって、それも好きなんです。
麹2キロ、大豆1.5キロに対して種味噌は50gなので、同じように種味噌を加えて仕込んでいる方の種味噌の量よりも多分我が家はずっと少ないはず。
一人で作れる味噌の量には限界があるので、せっかく作った味噌をたくさん加えるのはもったいないし、それに酵母液も加えているので我が家の場合、量はこれで十分♪

大豆ペースト、麹、スターターの三つをビニール袋の中で混ぜ混ぜ。
これは足では踏まずに、袋をひっくり返したり、ペーストをあっちに寄せたりこっちに寄せたりしつつ、袋の上から手で混ぜ合わせるようにします。
出来るだけよーく混ざるように、そして結構ここで足から逃れてつぶれずに残っているど根性大豆を発見することもあるので、手で触りながら潰すように捏ねるように、混ぜ合わせていきます。
これは、樽や大きなボールの中でやったこともありますが、袋の中でやるほうがずーっと楽チンで、そして万遍なく混ざります。
この麹が混ざったペーストの柔らかさについて、「耳たぶくらい」と言う表現をよく聞きますが、麹の量を多くすればするほどペーストは固くなるので、一概に耳たぶとは言えないんですよね~。
我が家の味噌は白味噌ほどではないですが、そこそこの量の麹を入れているので、耳たぶくらいの柔らかさにしようと思ったら多分とんでもない量の煮汁を加えないといけないと思うけど、そんなのカビやすくてナンセンスだし、少々固くてもちゃんとこの後ちゃんと味噌玉作れるし、味噌の仕上がり時には市販の味噌より余程柔らかく出来上がります。

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で、全部が混ざり合ったペーストを袋から大きなボールに移し、駄目押しで混ぜ混ぜしつつ、大豆の粒々がないか確認しながら、手に取ってペーストをペタペタ泥団子作るみたいに団子状にして、味噌玉を作ります。
これは、空気を抜くのが目的なので、結構一生懸命ペタペタして、滑らかな味噌玉に仕上げます。
この味噌玉を最後に樽の中に空気を抜くように投げ込んでいくというのですが、これもあんまり力任せに投げ込むと飛び散ったりするし、そもそもそこで力任せに投げ込むよりは、ここでしっかり空気を抜いた玉を作っておくほうが良いのではないかな~。
うふふ、固いけど、滑らかな味噌玉ちゃん♪
これが味噌の素!!

で、味噌樽に35℃のホワイトリカーのスプレーをたっぷりして、その上から漬物用のビニール袋をかけて、またまた更にホワイトリカースプレーをたっぷり。
そして味噌玉ちゃんを樽の底や側面にくっつくように適度な力で投げ込んで、最後に手に体重かけて押しながら表面を平らにならしておしまい。
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後は、縁の部分に取って置いた塩をたっぷりのっけて、余った塩を軽く表面にまぶします。
これはもちろんカビ防止のためなんですが、大抵カビは縁の部分に出るので、全体的に万遍なくよりは縁に重点的に塩を置いたほうが有効だと思います。

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塩蓋したら、最後にまたホワイトリカーをたっぷりスプレーして、表面にラップをぴたっとのせてビニールの口を出来るだけ空気が入らないように締めて輪ゴムで止めます。
ラップはね、大豆の表面に塩を盛ってあるのでぴたーっとくっつけるつもりでもぴたーっとくっつくことはないのだけれど、それも全く問題なし。
そりゃーぴったりくっつけばカンペキに空気が遮断できるのでそれに越したことはないけど、でも誰がやっても絶対ぴたーっとはくっつかないと思うから。(笑)

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この後味噌の量の半分くらいの重石をのっけるわけなんですが、我が家は特別な重石は持っていないので、いつも塩の袋や本を袋に入れてのっけてます。
これだと途中で少々重石の量を軽くしたりも出来るし重宝です。
重宝なんだけど、本の重石は意外とかさばり蓋がしまらないのが難点。(笑)
このままでは埃が入るので、この上から紙袋を逆さまにしてかけて埃よけにして、玄関横の寒い部屋にて置いておきます。

これにてお味噌の仕込み終了♪
我が家は全部で3キロの大豆を炊くのだけれど、鍋を3っつ使っても一度に1.5キロまでしか炊けないため、2回に分けて仕込みます。
だから今年も同じ作業を2日連続で行ないました。
量が多いとちょっと大変ではあるけどね、でもこの後はただ放っておくだけで良いのだから、まぁ年に一度のご奉公と思えばね♪(我が家は最近、天地返しもほとんどしないし…汗)
何より一度自家製味噌食べちゃうと、スーパーなどで売ってる市販の味噌には物足りなくて戻れず…。
今年も美味しく仕上がりますように♪

今年の味噌の覚書は下記。

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2012年仕込み味噌覚書

第一回目仕込み(3月5日)

 大豆(とよまさり)   1.5キログラム
 麹(生米麹)      2.0キログラム
 塩(ヨネマース)    780グラム(麹に混ぜたのが680グラム、塩蓋に100グラム)
 りんご酵母       100cc
 種味噌          50グラム

第二回目仕込み(3月6日)

 第一回目と全て同じ

第1回目、第2回目それぞれ、6キロ弱程度のお味噌になる予定。(乾燥大豆の重量の2倍と麹、塩の重量を足した計算)


その他に使った道具
 プラスチック樽 2個
 大きなボールとざる 2個ずつ
 大豆を煮る鍋(圧力鍋、土鍋、ルクルーゼ)
 厚手(0.04ミリ)の大きな(45リットル)ポリ袋(大豆つぶし用)
 漬物袋(プラ樽の中に入れる用)
 使い捨てゴム手袋(作業用)
 ホワイトリカーとスプレー容器(消毒用)
 塩と本(重石用)

その他気づいたこと

今年の豆は、なんだか柔らかく炊き上げるのに時間がかかった。
理由として考えられることは、1.そもそも今年の豆がそういう豆だった 2.今のマンションのガス台が古いので、弱火の調整が出来ず、どうしても中火に近い弱火までしか弱められず、吹かないように蓋を開けつつ炊かなければならなかった 3.2.と同じ理由で、三口コンロの一番小さいやつの威力が弱い
そして、多分そのように考えられる理由で炊きあがるのに時間がかかった豆は、特に、前夜にあまり長い時間炊かなかった一回目仕込みの時に特に時間がかかり、やはり最初にある程度炊いたほうが柔らかくなりやすいのかもしれないし、当日に少し炊けば良い状態のほうが断然体的にも気分的にも楽チン。
一回目の豆を炊くのに時間がかかったことを勘案し、二回目は鍋セーターなどを大活躍させつつ少しは改良。
鍋セーター作っておいてよかった。
今年は、ビニール袋などの使用するものについては、在庫があり買い足しなしでした。
来年度分も漬物袋も足踏み用の厚手袋もまだ在庫があるので、来年も買い足さなくてOK。

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ちなみに、お味噌作り初年度から今までの味噌仕込みと出来上がり記録記事は下記です。
2006年仕込み出来上がり
2007年仕込み出来上がり
2008年仕込み出来上がり
2009年仕込み出来上がり
2010年仕込み出来上がり
2011年仕込み出来上がり


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by rakurakurakuko | 2012-03-08 18:15 | お味噌作り記録