2013年 01月 14日
京芋って知ってますか?
縞々加減が似ているとのことから海老芋などと呼ばれてもいるらしい、そんなお芋。
表面の感じからも分かるように里芋系のこのお芋。
関東では出回ることも、見かけることもほとんどないこのお芋さんですが、奈良に住んでいたときには冬になるとデパートの野菜売り場でよく見かけました。
「デパートの」…と限定したのは、町の八百屋さんではほとんど見かけることがなかったので、そして思い出して見るにお値段的にも結構お高いものだったので、比較的高級食材なのだと思います。
今回のお正月に実家に帰った折りに、父の実家である島根から送られてきたこの野菜。
父曰く「食べ方わかんないんだけどなんとかして…」と。
「これ、京芋だよ。奈良で時々食べたよ~。」と得意顔で答える私。
あちこち転勤で移り住むのも、こういうときに物知ったような振りできるし悪くないものです。(笑)
ちょうどこのあと荷物を送ってくれた島根のおばさんと電話でお話したら、京芋は島根ではそんなにメジャーな野菜ではないらしいのですが、近くで作っておられる方がいて、その方からもらって以来この京芋のおいしさに魅せられてしまったのだとか。
どうやって食べているのか聞いたら、少し茹でてから片栗粉つけて揚げて食べるのがお気に入りだとか。
ホクホクしてクリームコロッケみたいになるんだって♪
今までただ炊いたことしかなかったけど、揚げてもおいしいんだー!
結構大きいでしょ。
これまたこのあたりだとあまり見かけることがありませんが、里芋の親芋に似た、見た目的にはちょっと筋っぽい感じ。
親芋は関西や名古屋でも結構よく見かけましたが、あれは基本的に昔は捨てていたようなものらしく、ちょっとゴツゴツしているというか筋筋感が気になるお芋。
調理法次第ではこれがまた美味しいんですが、この京芋は見かけは似ているけど、実際に調理して食べてみると全く筋筋もゴツゴツもしてなくて、むっちりホクホクで美味しいのです。
写真撮り忘れましたが、「よくわからないのでとりあえず帰る前に調理して出してくれ」と言われて実家で食べた京芋料理は、おばさんから聞いたレシピを忠実に、京芋の揚げたん。
2~3cmくらいの厚さの輪切りにして皮を剥いた京芋をまずは塩少々を入れたお湯で少々炊いて(京芋はすぐに柔らかくなって表面がぐずぐず気味になるので炊く時間に注意)、その京芋の水気を切ってから片栗粉をまぶして油で揚げてみました。
油の温度は比較的低温で、じっくりと、そして最後は少々火を強めて表面がほんのりきつね色になるまで。
揚げあがってから塩胡椒して食べたところ、ほーんと、周りはカリカリ、中はむっちりホクホクでコロッケみたい♪
子供も大好きと言うのがよくわかります!
1本お土産にもらってきたので、帰ってきてから作ってみた京芋料理。
実家で食べた京芋の揚げたのがとっても美味しかったので、それをもう少し食べやすく、そして簡単に、おつまみ風にしてみました。
京芋は厚めに皮を剥いてから乱切りにして表面に薄く強力粉をまぶし、鍋にその乱切りにした京芋、そして京芋が半分隠れるくらいの高さまでサラダオイルを入れて火にかけ、冷たい油から低めの温度でじっくりと揚げ、最後に少々火を強めて表面をきつね色に仕上げてから油から引き上げて油を切り、塩を振って混ぜ合わせ、器に盛り付けてから最後にスモークドパプリカを少々振って出来上がり。
小さめに切ることにより、最初に茹でる行程をはぶいてみましたが、このくらいの大きさだったらしっかりと中まで火が入り、表面はカリッカリなのに中はむっちりホクホクですごーく美味しく仕上がっています。
この京芋はホントにむっちり締まっているのにホクホクの食感で、他のお芋にはない食感。
だから特にマッシュしているわけでもないのにコロッケみたいな感じになるのよ~。
表面にまぶしてある塩と、スモークドパプリカの香ばしい香りが、ビールに合うのなんのって…。
危険すぎる…。(爆)
炊くという手順がひとつ少なくなっただけで、ささっと作れる感がアップして、おつまみとして調理するにも最高♪
(私基準ですが、美味しくて定番になるおつまみの条件の一つはすぐに作れると言う事がはずせない!)
炊くだけよりも揚げたほうが私的には好みであることがわかり、それでは焼いたらどうかと試してみたのがこちら。
これは実家で作ったとき同様2~3センチの厚さの輪切りにしたので、さすがに生のままから焼くとしたらかなりの弱火でかなりの時間をかけて焼くことになると思われたため、輪切りにした京芋をラップで包んで電子レンジに軽くかけてからオリーブオイルをたっぷり引いたフライパンで焼きました。
出来るだけ弱火でじっくりと、表面がカリッとするまで。
焼けたところでお皿にのせ、同じフライパンにヤマドリタケモドキのオイル煮を瓶詰め保存しておいたものを入れて温めて、最後にお醤油を香り付けにたらしたものを京芋にのせて出来上がり。
う~ん、焼いても揚げたとき同様、中がホクホクでおいすぃ~~~♪
こちらの方が存在感ある切り方をしているので、ムチムチ感もより楽しめる感じ。
おつまみと言うよりは、メインに近い前菜の位置づけでしょーか。
ちょっくら豪華な感じ。
ヤマドリタケモドキは大好きな野生のキノコで、今回の瓶詰めは、秋にわらびさんの山荘でお会いした時(このきのこの会もまだ記事に出来ていない…汗)にFujikaさんから大豊作だったと言うヤマドリタケモドキをおすそ分けしていただいたもの。
レシピはいつものFujikaさんのこちらのレシピ♪
どんな風にして食べても美味しいキノコですが、より長く楽しめるようにオイル煮にして瓶詰め保存し、ここぞと言うときに食べていたのです。
まだ残っててよかったー!
京芋のホクホク感にあの香りが絡まって、更に更に京芋がグレードアップしました♪
この二回で、大きかった京芋も完食!
久しぶりに食べることが出来て、大変おいしゅうございました。
それにしてもこの京芋、どうして関東あたりでは出回らないのかしらね~。
Wikipediaで見てみると、主に関西地方で消費されている京野菜のひとつと書かれてあるけれど、全国シェアの8割が静岡県で収穫されているんですってよ。
決して関西で多く作られている野菜ではないのに、静岡県から中部地方を飛び越えて関西にだけ行ってしまっているのか~~~。
静岡と東京は、静岡と関西よりもよほど近いし、東京の人はなぜかやたらと「京都」と言うのが好きなので、京野菜と言っただけで結構需要があると思うのだけれどねぇ…。
なぜ売ってないのか、京芋。
ふたり家族では食べ切れない大きさが、東京当たりには向かないのか…。
食べ方を書いたものと一緒に置いておいたら、新し物好きなこちらの人にも結構受けると思うのだけどなぁ。
是非是非、静岡から北方面の開拓もしていただきたいものだと、京芋生産者及び販売網を考えている方々にお願いしたいものです。
京芋がメジャーになる日まで、応援したいなぁと思う私なのでありました♪
こちらのブログ村に参加しています。
確かに京芋って見かけたことないけど見かけたら是非買ってみるよ~って方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)