2006年 04月 23日
一年分のアンチョビ作り!!
アンチョビは、しこいわしという小さな鰯で作るのですが、魚ヘンに弱いと書くことからも分かるように、特にこんなに小さい鰯はすぐに鮮度が悪くなっちゃうので、昔は漁師さんが捕ったら自分の家で消費していたようです。(夫談)
なので私の住むあたりのスーパーで新鮮なものを見かける機会がなかなかなく、また、あったとしても平日だったりして、とても夜中に仕込む元気もなく…。
そーしていたところ、先週アメ横に行ったら、新鮮そうなしこいわしが売っていたんですよ♪
買って帰ろうかとかなり迷ったのですが、平日だったし、しかもその前にインド食材店で豆やらスパイスやらをたんまり買い込んでいて、その重量は3キロ超!
お店のおばさんに「大丈夫?持って帰れる?」と心配されていたところだし、その後さらに魚屋のおじさんに勧められ、半額にしてくれるというので、有頭エビ34匹1000円也を買った後だったので、とても持てる状況ではなく…。
でも頭から離れないあのしこいわし…!!!
というわけで、金曜日の午後に有休を取り、アメ横に直行しました♪
いつもあるわけではないので、ドキドキしながらずんずん進むと…。
あったーーーー!!!ありました~~~♪
おじさん、コレ頂戴!!!
「これ、塩漬けにするんだけど、鮮度はいいのかし…」
しかし、このおじさん、かなりのせっかちらしく人の話を全く聞かず、答えはおろか、私は持ってきた小さな保冷バックに入れて欲しいのに袋に入れようとするのよ。
で、「コレに入れてもらいたいんだけど」と言うと、一言きっぱり「そんなんじゃ入らないよ。袋に入れるから!大丈夫、氷も入れるし、二重にすればもれないから!!!」とザバーーーッと入れてくれました。(-_-;)
受け取るとズシーーーンと重い…。
確かにこんなに小さいバックじゃ無理だわ。(^^ゞ
で、家に帰って、まずは袋ごと体重計に載せてみると…。
なっなんと!4キロもあります!!!
でも氷がいっぱい入っているからね~と流しにあけてみると…。
なななんと、氷もあるけどいわしがすっごい沢山!!!!
これでたったの500円ですよ~。
いいのかしら、こんなに安くて…。
だけど、こっこんなにあるなんて、一体私はひとりで処理できるんだろうか…。
でも何しろ新鮮なものを使うのがポイントなので、すぐに取り掛からねば!!!!
実は去年はアンチョビを作ったとは言え、いわしの数は40匹弱。
それでもそんなにいっぺんに魚をさばくのは初めてだったし、結構大変で、しかも翌日手がすっごく臭かったのよ~~~。
あ~ホントに大丈夫なの、私…。
でも、今年の私には新兵器があります!!!
それはこの荷物を縛るときに使う、平たいビニールの紐。
これを使えば百人力のはずなのよ♪
普通鰯は手開きですから、まずは頭の付け根の部分を持って、ボキッとおなかの方向に折ったら、そのまま内臓がぴよよよ~んと付いてくるのではずして、その後手開きし、骨もはずしていきます。
ところが、去年、アンチョビを作ったときにいろいろ調べたら、何とこのビニール紐をグッとエラのあたりに当てて、そのままズリッとスライドさせていくと、三枚おろしになるというのですよ。
その時は家中探してもビニール紐がなく、断念しましたが、それから届いた荷物にこのビニール紐をみつけ、何でも捨てちゃう私がずーーっとこの日のために取って置いたもの。
もう一度おさらいと思ってネットで検索してみると、何とこんなに丁寧に図解入りで紹介してくださっているページに当たりました。
幸先いいぞーーー♪
ビニール紐持って、まな板に載せたしこいわしに当てて滑らせてみる…。
あらっ、これホントにいいじゃない♡
ぐっ(エラのところに当てる音)、ずりーーーーっ(そのまま尾のほうに滑らす音)、ぴっ(尾の手前で切る音)
いわしをひっくり返して、ぐっ、ずりーーーーっ、ぴっ!!
なにこれ~~~、一匹さばくの、超早いじゃん♡
さばいてはボールに入れ、時々は氷も一緒に入れて冷やしながら、さばいてはまたその上に入れ、何と数えながら165匹さばききりました~~~。
時間にして、約1時間!!!!
超人的速さです。
イタリアで働くことがあったら(多分ないと思うけど…)、私は是非アンチョビを作るところで働きたい!!!
っつーーーか、このビニール紐持って、イタリアのアンチョビ作る人たちに伝道して回りたいよ~~~。
なんだか、金曜日のこのひとりアンチョビ仕込みのことを思うと、あれもこれもと興奮して書いてしまいそうなので、とりあえずこの辺で作り方をまとめてみます…!!(爆)
アンチョビ作り
■材料及び用意するもの■
しこしわし 好きなだけ(今回私は多分3キロ)
おいしい塩 いわしのフィレの総量の20~30%
ボール
ざる
荷物梱包用ビニール紐
ペーパータオル
保存瓶
オリーブオイル
■作り方■
1.ボールに薄い塩水を作り、その中でいわしを尾のほうから頭に向けて指で撫で、うろこを取り、別のボールに入れていく。ボールの水がグレーっぽく汚くなるので、適当なところで水を替えて行なう。(私は30匹やったら取り替えました)
2.まな板の上にいわしを載せ、右手でビニール紐を輪にして持ってエラのあたりに当て、そのまま尾の方へ滑らせて最後に尾の手前で切り、逆側も同じようにし、フィレにする。フィレにしたものはどんどんボールに入れていき、大量の場合は時々氷も一緒に入れて鮮度を保つ。写真のようにまな板とボールとごみを入れる袋をセットしておくとやりやすい。
3.いわしのフィレのボールに塩を少々入れ、ざくざくと塩で洗うようにし、その後水を入れてざくざくと流し、そのままざるに上げ、同じことを3回繰り返す。一回目はかなり汚い水が出ますが、3回行なうとかなりきれいになってきます。
今回は165匹と多いので、1/3ずつ3回行いました。
4.ここで3.のいわしのフィレの総重量を量り、その20%の塩を準備する。途中で足りなくなることが想定されるので、最初は少な目の20%で準備しておき、足りなくなったところで足していったほうがやりやすいと思います。
5.キッチンペーパーを台の上に敷き、その上にささっとあらかじめ別のキッチンペーパーで水分を取ったフィレを並べていく。一段ならび終わったら、その上にまたキッチンペーパー敷き、その上にまた並べる。
またまたこれも今回は多いので、とりあえず3つのボールに分けておき、一つのボールの分のいわしが並べ終わったら一度それをキッチンペーパーごと畳んで、ビニールに入れて冷蔵庫で冷やしておき、また、水分をふき取る前のフィレも冷蔵庫に入れておきました。
6.消毒した瓶のそこに薄く塩を敷き、その上に両面に塩を付けたフィレを皮を下にして並べて重ねていく。全部並べ終わったら最後に気持ち塩を入れ、ラップで表面を覆ってから蓋をする。
7.これを3ヶ月冷蔵庫の野菜室で(あまり温度が低くないほうが良いと思うので。冷暗所があればそれでも可。)寝かせますが、最初の1ヶ月は絶対に蓋を開けないようにしてしっかり発酵させる。1ヶ月経ちかなり水分が上がってきていたら、少し取り出し塩を追加する。
8.3ヶ月経ったら、瓶の蓋を開け、水分は漉してナンプラーとして使うこととし、いわしは薄い塩水で洗い流して、5.と同じようにペーパーの上に並べてしっかり水分を取り、再度瓶に皮を下にして並べ、オリーブオイルをひたひたになるまで注ぎ込む。その後3日くらいで出来上がり♪
冷蔵庫で保存するとオリーブオイルは白く固まりますが、気にせず使ってください。
上記作り方の6までを今回行ないました~♪
去年初めて作ったときと格段に進歩したところは、先に書いたさばき方の他、まずは最初に塩水のボールの中でうろこを取ってしまうこと!
去年はフィレにした後で取ったので結構な手間で、しかも取ったうろこがまたくっついちゃったりしてました。(^^ゞ
それからフィレにしたいわしを洗う洗い方。
これも上記ブログを参考にさせていただいたのですが、ボールにフィレと少量の塩を入れ、まずはこれで塩洗いをし、その後水を注ぎいれてゆすぐことによってかなりの時間短縮。去年は一枚、一枚洗っていたので、かなりの時間がかかり、大変でした。
また、3回これを行なうことで、かなりキレイに洗うことができ、塩漬け後すぐにあがってきた水も去年よりかなり澄んでいたのでびっくりしました。
でも何よりも感動だったのはやはりこのビニール紐です。
これがなかったら一体何時間かかり、どんなに鰯の鮮度が落ちてしまったことでしょう。
ちなみに165匹のアンチョビ(そのうち20匹くらいは料理に使ってしまいましたが…)を全部塩漬けにするまでのかかった時間は3時間。
去年をよく覚えていないのですが、多分2時間以上はかかっていたと思うので、何と数は4倍以上にも関わらず、かかった時間はあまりかわらない!!!
驚異的です~~~。
そして、ビニール紐の利点は、手さばきよりもいわしを触っている時間が短いので、いわしの鮮度も保て、しかもほとんど手が臭くならない!!!
ちょうどアンチョビ仕込みが終わったところで帰ってきた夫も、全く臭いと言わなかった!!
去年は翌日、あまりの臭さに会社に来たことを後悔したほどなのに…。(笑)
それから今回のいわしはとても鮮度が良かったみたいです。
こんな風に目がとても澄んでいたし、身の色もきれいだったし、上の作り方のまな板の上にちょこんと載っていますが、鰯に紛れてこんなに小さなイカちゃんが一匹いたんです。
網にかかった鰯をそのまま運んできたのかしらね~。(*^_^*)
あ~3時間立ちっぱなしでキッチンに居たので、その後足が痛かったけど、もうこれで1年間はアンチョビ買うこともないでしょう♪
買ってきて流しに開けたときにはホントに量にびっくりして、ホントにできるの~~~って心配したけど、来年からはこの量買います!!!
面倒くさいって思うかもしれないけど、意外とすることは単純!
そして出来上がりはすごくおいしいです。
うちの夫、「やっぱりアンチョビは手作りじゃなきゃね~」なんてえらそーに言ってます。
だったら自分で仕込んでよ~~~。(笑)
でもまぁこの春~初夏のしこいわしの旬の時の年中行事として、定着させてもいいかな~などと思っている私です。
みなさまもどうぞいかがですか~。
こちらのブログ村に参加しています。
アンチョビ作ってみたーーーーい!って思われた方、
↓クリックしていただけると嬉しいです。(●^o^●)