2016年5月に読んだ本

なんだかあっという間に梅雨に入ってしまいましたね~。
まだそんなにじめじめしてないので不快感はないのが救い。
でもね、梅雨の後に来る夏は、今年はとても暑いらしいので、なんだか考えただけで今からぐったりしてます…。

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「空ばかり見ていた
」 吉田篤弘


いかにも吉田篤弘さんらしい、静かで詩的な、読んでいるとじんわりと心に沁み込んでいくような物語。
12の短編からなるこの物語の主人公は、確かにホクトと言う一人の流浪の床屋なのだけれど、そのひとつひとつがつながりがあるようでないような、時間の経過も進んでいるような、または戻っているような、そんな不思議な物語。
それぞれの短編に魅力的な主人公がもうひとりまたはもう一組いるからなのか。

ホクトは床屋である父の後を継ぎ、小さな町の小さな床屋さんなのだけれど、床屋の前には外国でパントマイムを生業としていたという変わった経歴の持ち主。
その後(多分その後でよいと思うのだけれど、時間列が行ったり来たりしているため果たしてそれで良いのかとちょっと思ったりもする)、はさみ一つを持って旅する床屋となるのだけれど、その設定自体が素敵な夢のようであり、そしてその夢のような設定に描かれていることがまたとても悲しいくらいに美しい。
読んでいて心が豊かになる感じ。
また、タイトルの「空ばかり見ていた」は、短編の中で何度かそういう設定が出てくる。
これがまたとても静かでかつ美しく、だから少し悲しい。

少し立ち止まって何も考えたくないときなどに読むのにぴったりな一冊かと思います。

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「愛に乱暴」 吉田修一


これもなかなか面白かった!
夫婦がいて、そしてその嫁と姑の関係はいまひとつで、そして夫は会社の若い子と不倫をし、更に子供まで生まれるらしい。
なかなかに昼メロ的な、最近で言えば流行の不倫ドラマ的な展開なのだけれど、やはり吉田修一さん、やりますね。
最後の方まで私はまったく気づかなかったというか、疑いもしないまま読み続けたことがあり、それに気づいて「やられた~!」と更に面白さが増しました。

私がわからなかっただけかもしれないけど、和室の畳を剥ぎ、その下にわざわざチェーンソーまで買って土台を切り、穴を開ける主人公桃子の気持ちがなんだか唐突ではないか?と思ったりもしたけどね。
果たしてそんなに主人公桃子(夫に不倫された妻)は病んでいたのか、そのあたりは良くわからず。
ひとりひとりがそんなに魅力的と言うわけでもないのだけれど、話の作り方が良いのでしょうね、なぜか引き込まれ面白いです。

そんな不倫の物語で、最後は一軒落着と言うような終わり方でもないけれど、でも桃子に舞い込んできた話にちょっと救われた感が。
きちんとやってきたことにはきちんとした結果がついてくるということなのかな。
もしかしたら愛にはそれがないのかも。
だから乱暴なのかしらん。
タイトルもなかなかいろいろな見方が出来るものであります。

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「アトミック・ボックス」 池澤夏樹


凪島と言う瀬戸内海の小さな島で漁師をしていた寡黙な父が死んだところから始まるこの物語。
主人公はその死んだ漁師の娘である美汐。
なくなった後に、小さな島の漁師とは思われぬどうやら大変な秘密が隠されているらしいCDが見つかり、そしてどうやらそれは国家機密に関わるようであり、物語の真ん中近くになってそのCDの中を見ることが出来ることが出来、その国家機密と言うのは原爆に関わること。
父は胎内被爆者であり、自分の意思ではないけれど原爆製作に関わったこともあり、またそれをずっと心の奥底で悔やんでいた人生の終盤でフクシマが起こる。
なかなかに重たい内容に変わっていく。

だからね、ちょっとじっくりと構えて重たさも引き受けなくてはいけないのかしらと思いつつ読んだのだけれど(あまり重たさに耐えたくないときってあるでしょ)、最後まで引き込まれて読めたのは、主人公の美汐が魅力的だったからかな~。
ちょっとミステリーみたいな要素も盛り込み、また瀬戸内海の小さな島が美しく描かれ、心でつながった人間関係の素敵さが描かれ、重たい話題をちょうど緩和しているといった感じ。
その分、本当にこんなに上手くいくのかい?と思われるところもあるにはあるけれど、エンターテイメントとして楽しく読めた。

そして最後が実に爽快。
すべての人にとってすべてすっきりする最後ってなかなかないですからね。
そういう意味でも読後感良いです。



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さて、6月と言えば何はともあれ梅ですよ。
あれもこれもしなくちゃーと梅仕事が気になりせわしない!
が、今年は梅、出回るのが早くないですか~~~。
そして梅とほぼ同時期に出てくる紫蘇も!!

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先日、いそいそと近所の八百屋さんで紫蘇を買って来た私。
スーパーで売っているような袋詰めになっているものではなく、枝(茎)ごと、根っこごと束になって売っている紫蘇。
袋詰めの多分1.5倍量はあるだろうと思われ、ずいぶんと使いでがあります。

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葉っぱを丁寧にむしって、そして何度か水を替えてボールの中で紫蘇の葉を洗い、そして水切り。
ボールからはみ出んばかりのすごい量。

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しかし、これを塩もみしアク抜きしてからギュッと絞るとこんなにコンパクトに!!

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それを取っておいた去年の白梅酢に漬けて、赤梅酢を作ります。
我が家の梅干しは白梅干しなので梅酢も白いんですが、しょうがを漬けたりするのにはやはり赤梅酢がほしいので、毎年一年遅れの梅酢を使って赤梅酢を作っています。

でもね、こんなに早く紫蘇が出ちゃうと、これから梅を漬けて梅酢があがってきた頃には赤紫蘇売ってないなんてことにならないのかしら。
我が家は梅干しには使わないからいいけどさ、実家のは紫蘇入り赤梅干しなので、早めに買って早めに漬けないとなくなるよーと言っておかなければ。
今週末、梅干し仕込みの予定だからね。
そのときにでも♪

今年も梅干し漬けるみなさま、紫蘇だけでなく梅も、今年は早めの調達が良いようですよー。
八百屋さんに聞いたら、今年は梅がウラの年だそうで、実があまりなっていないのだとか。
だから多分あっという間になくなっちゃうよーと言われました。
それに粒の大きさも今年は小さいですよね。
いつもの通り3Lの梅を買いましたが、なんだかいつもの2Lくらいの大きさでした。
まぁおいしく出来れば多少の大小は気にしないけどね。

今年もあれこれ仕込みの6月です。


◆5月に作った保存食◆
島らっきょうの塩漬け


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Commented by Abi at 2016-06-11 12:08 x
本って読まなくなりました、、、根気がないと言うかねぇ、
恋愛ものは元より難しいものはもっとダメ、殺人事件が好きなのに、名前がこんがらがってくるし、、、
紅ショウガ、人様から頂いた紫蘇梅酢に漬けました。ちょっと
色が寂しいのでもみ紫蘇を足して、、、、横着なものです。
油断するとショウガがぬるっとするのは何でかしら?
Commented by rakurakurakuko at 2016-06-13 14:44
Abiさん、私も以前よりは本読めなくなったの~~~。
私の場合、上手く時間が見つけられないこと、なんだかやたらと疲れてて読む気にならない(汗)、もしや老眼だから?等々…。
紅しょうがの生姜がぬるっとする件、以前紅生姜中毒の時に、何瓶も作らねばならず梅酢節約のため、瓶にきちきちにスライスして半干しにした生姜を入れて梅酢を入れていたら、産膜酵母みたいな感じで白っぽくカビのようなのが浮いてしまって。
要は、梅酢に対してたくさんの生姜を入れていたので酢が薄まってしまい保存が効きにくくなっていたみたい。
それから梅酢をけちけちせずに、瓶にきちきちにならないよう今までより少なめにしょうがを詰め、梅酢の中で少々泳ぐくらいにしたら、一年経っても大丈夫でした。
そういうのとも関係あるのかなぁ。
Commented by Abi at 2016-06-13 21:34 x
有難うございます、そう思い当ります。
生姜を欲張ってたくさん漬けたのです、貰い物の
梅酢のせいでケチりました、、、。
Commented by rakurakurakuko at 2016-06-16 23:52
Abiさん、やはり!!
梅酢があまりないとけちけちしてしまいますよね。
けちけちな上に、更に一度生姜を漬けて薄まった梅酢を再度使ったりしたこともありました…。(汗)
割とすぐに食べてしまうのなら何の問題もなかったのですが、やはり長期保存となるとけちけちは禁物です!!
by rakurakurakuko | 2016-06-10 00:12 | 楽子の本棚 | Comments(4)