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2007年1月に読んだ本

ハワイ紀行の途中ですが、今年最初の(ってこのフレーズはもうふさわしくないですね…)読書日記♪
先月読んだ本は二冊!
でも二冊とも総ページ数600頁強と結構大作でしたよ~。(*^_^*)


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「ダレカガナカニイル」 井上夢人

ちょっとオカルトチックなタイトルと表紙のデザインですね~。
内容は警備員としてある新興宗教団体の警備の仕事に就いた主人公が、ある不思議な体験をした瞬間から頭の中で他人の声が聞こえるようになるという物語。
今までの井上夢人の扱う題材とちょっと違うかな~なんて思いながら読みすすめました。

途中までは井上夢人の作品にしてはさほどのスリルもなく、特にコレと言った目新しい出来事もなく、ただ淡々と物語が進んで行く感じ。
主人公の頭の中で聞こえている声は、多分あの人なんだろうな~と推測できてしまうので、その声がその人だと想定して物語を読み進めてしまう。
そうすると、なんとな~くおもしろくないような気がしてしまうのは私だけかな~。

とっところが、やはり最後にやられましたね~。
あまりの複雑な展開に、わかったようなわからないような…。
一読しただけではこんがらがった話の糸が私にはどーも理解できず、前に遡ってその謎がわかる部分を読み返したりしてみてやっと意味がわかりました!
この最終部分だけのためにこの長い物語があったんだ~!
うむむ、やはり井上夢人は只者ではありません。
こんな話の組み立て方があるなんて!
物語を作ると言う才能においてはこの方はほぼ天才のように思えます。

でもこの物語が好きか嫌いかと言われれば、よく出来ているとは思うけど今まで読んだものよりはそんなに好きじゃないかもしれないな。


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「子宮の記憶 ここにあなたがいる」 藤田宜永


とても読みやすい物語。
映画かドラマを見ているような感覚で読み進められるような感じ。
映画化されたって言うのもわかるような気がします。

でもね、結構おもしろいんだけど、最初から最後まで何かが違うぞ!と思ってしまう。
それはなぜなのかと考えると、やはりこの物語の重要な要素の「生後数日で新生児室から誘拐された過去を持つ主人公が、自分を誘拐した女に会いに行く」という設定にどうしても無理があり、そのような気持ちにある日突然、しかも親と喧嘩した後に突然そんな気分になるってことが、どうしても不自然なような気がするのよね~。
なのでおもしろいんだけど、どうも読んでて感情移入もできないし、いちいち「これってどうよ~」って思ってしまったりするのです。

これってどうよ~っていうのはホントに多々あり…。
ストーリーには関係ないけど、元々のタイトルは「キットナップ」だったのが文庫になったときに改題して「子宮の記憶」になったのって、これってどうよ~。
「キットナップ」(誘拐の意味)のほうがこの小説のタイトルとしたら私は好きだけどな~。
そして、物語の最後のほうで主人公のガールフレンドと母親が相次いで、しかも何の前ぶれもなくあっさりと死んでしまうのって、これってどうよ~。
特に実の母親が死んだにも関わらず、この主人公はほとんど心境に変化がないように描かれているのがなんだかね~。
そしてまたまたストーリーには関係ないけど、映画の中で昔自分を誘拐した女役が松雪泰子って、これってどうよ~。
合わなさすぎじゃあーりませんか~?(笑)

う~ん、でも決してつまんない小説だわって思ってるわけではないのですよ。
でもね~何か違うんだよね~。
これはきっとこの作者がとてつもなく若い人なのに違いない!と思いつつ、巻末の著者紹介のところを見ると、意外と年とってる人(1950年生まれ)なんですね。
しかも大学中退後、渡仏し、エールフランス勤務を経て小説家になるという、おもしろい経歴の持ち主。
他の作品にもこういうズレた感覚があるのだろうか(あくまでも私がズレてるんですが)とちょっと興味が湧いてきて読みたくなってきています。

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今日からうちの夫が3週間の出張となり、またまただらり~んお気楽おひとりさま生活に突入してしまった私♪
ここのところブログの更新もあまりできず、仲良しのブロガー友の方々のブログも読み逃げ上体の私でしたが、もしかして少しはマメ子になれるかも!
ご無沙汰してしまっているみなさま、多分後ほど遊びに行かせていただきまーす!



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by rakurakurakuko | 2007-02-19 01:56 | 楽子の本棚