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2008年3月に読んだ本

3月は花粉と共に始まり、花粉とともにあっという間に終わってしまった感じです。(花粉症はまだまだ続いてますが…(-_-;))
何しろ鼻がジュルジュルで下向けないときが多くて、通勤電車の中での読書タイムもままならず、結局2冊しか本が読めなかったです。

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「しゃぼん玉」 乃南アサ


しゃぼん玉だなんて、なんだか長渕剛の歌じゃあるまいしみたいなタイトルだし、なんとな~く地味な話なんだけど、これ結構良いですよ~。
乃南アサというと音道刑事などが主役のサスペンスなどのイメージがあるけれど、こういうじわじわと心に迫ってくる物語も良いです。

主人公の伊豆見は、お金がなくなると引ったくりなどをして、そんな生活ばかりをしてるといつか捕まるのではないかという不安を少々胸にしつつ生きている青年。
背中越しに聞く女の悲鳴は良いものだ。ほんのわずかでもキャッとか、イヤッとか、そういう声を聞いただけで、頭の中がすうっとする。
というのだから、かなりすさんでいる。
犯罪を繰り返しながらひょんなことから、九州の椎葉村というところにたどり着いてしまい、そこでこれまたひょんなことから人助けをしたことになってしまった老婆のうちにずるずると居候することになる。
この老婆というのが事情を何も聞かずに優しく接してくれるのですよね。
そして少しずつ伊豆見の気持ちも穏やかになってきて、ここを離れなければと思いつつも居心地がよくなり村の人たちとの交流も生まれ…。
というとなんだか出来すぎの絵に描いたような美談のように聞こえるけれど、知らぬ間にしんみりと心に入ってくるのは乃南さんの凄さかな。

それでもいつかここを離れなければならない瞬間に、果たしてこの伊豆見はどのようになるのだろうかとちょっとドキドキしながら読み進んだのだけれど、これがまた今の時代にこういうことがホントにあって欲しいよな~と思うようなじーんと来る展開。
もちろんそういう人ばかりではないのはわかっているけれど、自暴自棄の生活を送り散々人に迷惑をかけている人でも、みんなそうなるには理由というものがあり、何かのきっかけで全面的に信じてくれる人、愛してくれる人が現れれば人って変わるのかも、変わって欲しいと特にこんな時代だからこそ思いました。
涙なくしては読めないとまでは言わないけど、とても読後感の良い小説です。


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「古道具中野商店」 川上弘美


川上ワールド全開の作品。
「センセイの鞄」が好きな人だったらきっとこれも好きだと思う。
中野さんという人が店主の古道具屋に勤めるヒトミという女の子が主人公の物語。
同じバイトのタケオと言うのがつかず離れずと言った感じでヒトミに微妙に関わってくるのだけれど、この2人がいかにも今時の若い人風でもあり逆にまるで昭和の時代の若者みたいだったりもするその雰囲気がなんとも言えず良いのです。
ふらふらとしているんだけど、なぜかヘンなところで地に足をしっかりと踏ん張っているというか。
この主人公のヒトミって女の子、私は好きだな。

淡々としている日常を描いていても、こんなことホントは絶対にないよな~とか、こんな人いないよな~と言う川上弘美の小説が多いけど、これは意外とこういう店がホントに存在してたりしてとか、こんな人っているかもな~なんて思える話。
なんでしょうね、川上弘美さんって淡々と書いていて淡々と読ませるのだけれど、その行間になんとも言えない空気感があってそれがとても心地よいです。

それまでの日々から2年後が描かれている最後の章がとても素敵。
みんなすごく変わったのに実は全然変わってなくて、でも前と全く同じようにはなれないし、変わった事が悲しくもあり誇らしくもあるような。
こういう日々の繰り返しが幸せっていうのかな~とちょっと思った。


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前の前の記事で作った桜ご飯のおにぎり持ってお花見行こうかな~なんて言っておりましたが、先週末にちゃんと実行してきましたよ~。(*^_^*)
いつも突然思い立って行ったりするし、普段お弁当などというものを作らない(作れない)人なので、そんな私にしてはがんばってみました♪

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東京は週末の少し前に満開宣言が出されたので、この週末に行かずしていつ行くのさ~と盛り上がって夫と2人で近所の公園に行ったのですが、やはりそこは埼玉!
東京とは違うようで(朝晩の気温なども少々低かったりします)、いざ行ってみたら桜は5~7分咲きといったところでした。
どうりでいつも満杯の駐車場にすんなり入れたはずですよ~。

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これがうちのお花見弁当。
桜ご飯のおにぎりと、アーサ入り玉子焼き、蕪の葉のおしんこ、ピンクの蕪のピクルスとキャベツのピクルス、そしてデザートの日向夏。
車なので最初にビールをぐびぐびっといって、後はあったかいコーヒーやお茶などでちびちびやってました。
なにやらこの日は私は当たり日だったらしく、桜の木の下でおべんと食べてゴロゴロ寝転んでたら、そんなに長いこといたわけでもないその間に2回も鳥のフンにやられたのです~。(笑)
そういう日もありますね…。(-_-;)

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この公園は県の施設なのだけれど、広くて敷地内には温水プールあり、ジムもあり、子供達が遊べる広場ももちろんあり、ローラースケート用のコースもあり、そしておがくずみたいなのを敷き詰めて足に負担がかからないようになっているマラソン用のコースありとかなりの充実度。
ハーブだとか、○○に効く草花とか、テーマ別にいろんな花や木があちらこちらに植えられていて、お散歩するだけでもとても楽しいです。
菜の花もこんなに満開~♪

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お花見をしたのは、この池の周り。
池の周り一面に桜が植えられており、ちょっと途中から曇ってきてしまったのが残念でしたがとても見事な景色なんですよ~。
今ちょうど満開くらいだと思うので、もしかしたら今度の週末もちょこっと夜桜見物にでも行っちゃうかもしれません♪
by rakurakurakuko | 2008-04-04 01:21 | 楽子の本棚