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2007年 09月 30日 ( 1 )

2007年8月に読んだ本

あぁ…8月に読んだ本って、もう2ヵ月くらい前に読んだものも含まれるじゃないの…。
パラパラとめくらないと、詳細覚えてないよ…。
来月はもう少し早めにアップできるようにしなきゃな~。


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「プラネタリウムのふたご」 いしいしんじ


少し前にはじめて読んだいしいしんじの「ぶらんこ乗り」がとても良かったので、次はこの「プラネタリウムのふたご」を読みたいとずっと探していたのです。
大きな本屋にもいしいしんじってあんまり置いてないことが多くて、やっと見つけた本。(Amazonなどで買えばいいんですけどね~、なんとなく本屋で買いたい本だったのです)

「ぶらんこ乗り」の時にも感じたけど、この「プラネタリウムのふたご」も相当不思議な雰囲気を持つ話。
悲しそうな顔の「泣き男」が営むプラネタリウム(毎日数回投影をおこなっていて、近所の人たちが沢山見にくる)に捨てられていたふたご。
それがテンペルとタットル。(しかも髪の毛は銀色)
テンペルタットル彗星からその名前がつけられているのです。
そして村に来た魔術師の一座についていくことになったテンペル。
タットルが残る村での、まぼろしと言われるほどにもう何年も出現することもない熊を仕留める儀式。
全てが国籍不明なのに、不思議と違和感がなく、絶対にありえそうにないことなのにすんなりと読める。
本当にこのいしいしんじという人と彼が書く物語って、どうしてこうも人の心にすんなりと入っていくのでしょうね…。

最後の結末は結構衝撃的なものですが、そんなときにでも冷静でいて(陰では涙しているとしても)周り中の人に優しい泣き男、そしてタットル。
思えば魔術師一座の長テオ、兄貴、妹、そして熊のパイプまでもがみんな優しい気持ちを持っているんだよね。

どこがいいとか、何がいいとか一言では上手く言えないけれど、読んだ後にとても心穏やかになることが出来るお話です。

それにしてもいしいしんじの本ってあんまり売れないんでしょうか。
このやっと見つけた文庫本、結構大きな本屋さんで一冊だけ置いてあったのですが、「最新刊」と帯にあるでしょ。
でも発行日を見てみると2006年10月だもの!
あぁ~一年近くもひっそりと売れずに棚に置かれていたのね~。
見つけられてよかったです!


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「わたしを離さないで」 カズオ・イシグロ


ロンドンのmelocotonさん去年読んだ本の中で一番良かったとして紹介されてた本
実は日本語に翻訳されているものも出版されているよ~と聞いてからすぐに購入したのだけれど、通勤時に持ち歩くには重すぎて(普段は文庫本loverなので)、ひっそりと部屋の片隅に積ん読状態だったのです。^_^;
今回のモルディブ旅行でやっと読むことが出来ました。

読んでいて最初はものすごく退屈な感じだった。
主人公の子供の頃が描かれており、そこはとても牧歌的な風景と雰囲気のヘールシャムと言うところにある寄宿舎。
小説の冒頭で主人公キャシーは、介護人を11年以上やっており、ヘールシャム出身だと言うことで優遇されていると言う人も多くいると言っている。
一体そのヘールシャムの持つ意味とは何なのだろう。
そして介護人とは、介護人が受け持つ提供者とは何なのだろう。
読み進んで行くと、安全に守られて規律正しい生活をしているだけに思われていたヘールシャムが実はそれだけではないことがなんとなくわかってくるのだけれど、それが何なのかどうにもわからず、それが何とも退屈だったのです。

それが一体何なのかがわかると、これほどに怖い話はない。
それを受け入れるしかない境遇のヘールシャムの子供達は一体どんな気持ちでそれを受け入れ、いや本当に素直に受け入れられるのだろうか。
本のタイトルにもなっている「わたしを離さないで(Never Let me Go)」という歌を聴きながらひとりスローダンスを踊るキャシーを偶然見たマダムが涙したその訳を、赤ちゃんが産めないのにこうして赤ん坊を抱くようにして踊っていたからだとトミーは言ったが、それだけではないんだよ。
キャシーがポルノまがいの雑誌をじっくりと見てしまうのは、そこに自分に似た母親の姿があるのではないか、そういう母親だからこそ自分はこういう運命を背負って生きていかなければならないのではないかと子供ながらに思っていたと言うのも、恐ろしく切ない。

そして皆が大人になり、介護人となり提供者となり、提供者は使命を終わらせていく。
トミーが最後に介護人キャシーの変更を申し出るところに、いたたまれない悲しさを感じる。
涙は出ないがずーんとくる。
「行くべきところへ向かって出発しました」で締めくくられているが、キャシーはこの後どのように終わっていくのだろう。
穏やかな気持ちで終わっていくことなんてあるんだろうか。

淡々と語られているだけに、余計にこの小説の出来事が怖ろしく感じる。
もしや今も実はどこかでこんなことが起こっているのではないかと思うほどに。


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「思いわずらうことなく愉しく生きよ」 江國香織


久々に江國香織を読んだ。
淡々としていてこれもいかにも江國と言う感じ。
この彼女の特徴である淡々としている感じが好きな人と嫌いな人に分かれるのだと思うけれど、この小説は結構スピードもあるし、江國があまり好きではない人にも楽しく読まれるのではないかな。

犬山家の三姉妹の麻子、治子、育子。
それぞれにこれでもかって言うほどバラバラの個性を持っている姉妹。
麻子は専業主婦で夫のDVに耐えているが、実はその状態にある自分と夫が結構好きだったりすると言う人で、治子はバリバリと仕事をこなし、男とも自由に付き合い自分のペースを貫く強い性格であり、育子はのほほ~んと何も考えずに日々を過ごしているようで、実は自分の内面を見つめるのが好きで、見かけによらずどんな男とも(彼女なりの考えがあるのだろうけれど)関係を持つ自由奔放さも持つ。

この本を読んだ後にどこかで江國香織がこの小説について語っていたのを読んだのだけれど、この小説では自分が愉しく生きるために周囲の人にいっぱい迷惑をかけて生きている人たちを描きたかったのだそうだ。
彼女らしく淡々とそう語っていた。
確かにこの姉妹たちは周りのみんなに迷惑をかけながら過ごしている。
でもなぜか憎めず、なぜかムカつかないのは、きっと周囲を振り回してはいるが最終的に自分で決断し自分で起した出来事の処理をしているからではないかな。
自分さえ愉しければ誰に迷惑をかけてもよいってもんではないと思うけど、せっかくの人生、やりたいことはやったほうがいいよ、でもちゃんと落とし前は自分でつけるんですよということもいいたかったのではないかな。

実は私も多少人に迷惑をかけても(犯罪になるようなことはNGですよ~笑)、そのかけた迷惑に対して責任をもっていければ、最終的に人のせいにせずに自分でやったことは仕方ないと自分で処理していければ、やりたい放題にやったって全くかまわないと思ってるのです。
すごく馬鹿にされそうだけど、ずーっと昔のテレビドラマの「ニューヨーク恋物語」で田村正和扮する主人公がそのように語りそのように生きていたのを見て以来、人生の指針にしております!(爆)


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やっとあの怖ろしく暑かった夏も終わり秋の気配が近づいてきました!
なんだかここのところあまりに急に涼しくなっちゃいましたよね。
そうなると食べたくなるのが温かいもの。

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先日mekabuさんのところで温かそうな具沢山の汁物を見て、私も豚汁を作りました。
本当はあまりに可愛かったので同じように「みみ」を作りたかったのだけれど、どうしてもジャガイモを消費したかったので「みみ」の代りに「芋餅」入りです。

f0043911_1214016.jpg芋餅はジャガイモを茹でてつぶしたものに片栗粉を混ぜて作るちょっともっちりとしたおジャガで作るお餅。
片栗粉の量を多くすればよりもっちりとするし、少なくすればジャガイモのホクホクした感じが残るお餅となります。
今回は豚汁に彩りを添えたかったので、ターメリックを少々混ぜて色をつけ、小さく丸めてみました♪


私は豚汁にはがっつりとした田舎風のダシが好きなので、厚削りのカツオ節を使ってしっかりとダシをとり、更に沖縄そばだしも入れ、塩豚を作ったときにとっておいたラードも入れて香りもコクもバッチリのお味にしちゃいます。
そうすると入れる味噌の量も減らしてもとってもおいしいので、ヘルシーな豚汁が出来上がります~♪
温まりすぎて汗が出てきたけど、おいしかったです。^_^;
by rakurakurakuko | 2007-09-30 01:36 | 楽子の本棚 | Comments(8)